お正月、1年ぶりに会った従姉妹の姉に嫌われていると思っていたけど…?
○○:母さん、さくらちゃんのとこいつ頃来るの?
母:そろそろ来ると思うけど…
そう言って母さんは夕食で食べる予定の茶碗蒸しを作っている
僕の名前は賀喜○○、社会人の24歳。今はお正月ということで帰省しています。
ピーンポーン
母:あ、来た!○○出てくれなーい?今手離せない!
○○:わかったー
ガチャ
遠藤母:あらー、○○君久しぶりねー!
○○:おばさん、お久しぶりです ペコッ
遠藤母:ほら、さくらも○○君に挨拶して!
○○:さくらちゃん、こんばんは
さくら:んっ
今僕に挨拶とも言えないような反応をしたのが遠藤家長女の遠藤さくらちゃん、18歳。昨年から何故か僕のことを嫌ってるような反応を見せている。うん、自分で言ってて悲しい…
遠藤母:こら!○○君にちゃんと挨拶返しなさい!!
○○:ぼ、僕は大丈夫ですから…😅
さくら:ねぇ、かっきーはどこ?
○○:あぁ、遥香は2階の自分の部屋にいるよ。
さくら:あっそ。じゃ、お邪魔します…
遠藤母:ちょっとさくら…!本当ごめんね?普段はあんな感じじゃないんだけどねぇ…
○○:大丈夫ですよ、年頃の女の子なんて久しぶりに会う男にはあんなもんですよ😅
家に入ったさくらちゃんが母と楽しそうに話している声が聞こえる。どうやら僕にだけ冷たいらしい
なんか悲しいなぁ…と思っていたら
和:○○兄ちゃ!こんばんは!
○○:和ちゃんこんばんは😊
今僕に元気よく挨拶してくれたこの子が遠藤和ちゃん、4歳。姉のさくらちゃんとは真逆で僕のことをすごく好いてくれてるみたい、嬉しいなぁ…
あ、ちなみに姉妹揃ってとても可愛いです。
和:○○兄ちゃ、だっこして!!
○○:お、いいよー。よいしょっと…
和:きゃー!たかーい!!😆
遠藤母:さくらとは真逆で和は○○君に懐いてるわよね〜。なんでさくらはあんなに毛嫌いしてるのかしら…
○○:僕としても不思議なんですけどね😅
遠藤母:○○君、今日も和のこと任せちゃっていい?
正月などで集まった時は和ちゃんを僕が預かって、おばさんは僕の母などとお酒や食事を楽しむのだ。
○○:はい、大丈夫ですよ!
和:○○兄ちゃといっしょ?
○○:うん、今日は僕と一緒に遊ぼうね〜
和:やったー!!
笑顔が可愛いなぁ…
そう思いながら家に入ると妹でさくらちゃんと同じ18歳の遥香とさくらちゃんがリビングで談笑していた
遥香:それでさー…あ、○○いたんだ。
○○:そりゃいるだろ。
遥香:あー!和ちゃんおっきくなったねー!!
さくら:和ー、こっち来なよ
○○:よいしょ…ほら、行ってきな?
和:○○兄ちゃもいっしょにいこ!
○○:僕はね… チラッ
さくらちゃんの方を見ると
さくら:ジーッ😒
どうやら来て欲しく無いみたい。
○○:和ちゃん、ちょっとおばさん達のお手伝い行ってもいい?
和:うん!じゃああとであそぼーね!! トタトタ
○○:よし…
和ちゃんを2人の元へ送って、手伝いをする予定の無かった母とおばさんが料理を作っている元へと向かう
○○:ということでなんかやる事ある?
母:じゃあ○○には蟹剥いてもらおっかなー
○○:僕蟹なんか剥いたこと無いけど?
母:動画見ながら何とかしなさい。
○○:はいよ。
〜〜〜〜〜
遥香:ねぇねぇ、さくちゃんまだ○○にツンツンしてんの?
さくら:し、仕方ないじゃん…緊張するんだもん///
遥香:まさかさくちゃんが○○の事好きだなんてねぇ〜?
さくら:だ、だってぇ……///
遥香:まぁ○○かっこいいし気持ちは分かるよ。兄じゃなかったら付き合ってたくらいのかっこよさしてるし
さくら:でしょ!?
遥香:でも好きになったのって顔が理由?
さくら:顔もそうだけど…1番は優しいからかな?こんなツンツンしてる私にも普通に接してくれてるし//
遥香:でもそのままツンツンしてたら和ちゃんに取られちゃうよ〜?ねー、和ちゃん
和:うん!○○兄ちゃは和とけこんするの!!
さくら:だめ!○○は私と結婚する!!和はちっちゃ過ぎるもんね😠
和:そんなのしらない!○○兄ちゃも和のことすきだもん!!😠
遥香:まったく誰と争ってんだか…😅
そんな会話が女子たちの間で繰り広げられてるとは思ってもいない僕はというと
○○:元気だな〜あの3人は。
遠藤母:久しぶりに会ったから話したいことでもあるんでしょ
○○:遥香とさくらちゃんは高校で毎日会ってるけどね?
遥香とさくらちゃんは同じ高校に通っているらしい。
母:和ちゃんはいつも会えないから3人で話すような話もあるんでしょ?
○○:まぁたしかに。
母:さ、早く蟹準備しなさい。
○○:後ちょっとで全部終わるよ
ーーーーーーーーーー
○○:みんな料理出来たよー
食卓にはすき焼きやお寿司、蟹、茶碗蒸しなど豪華な食事が並んだ。僕も頑張りましたよ?
遥香:やったー!!すき焼きすき焼き〜😊
さくら:うわぁ!お寿司に蟹もあるじゃん!!
和:○○兄ちゃのおとなりー!!
さくら:あっ!
○○:さくらちゃん隣座る?
さくらちゃんが珍しく大きな声を出したもんだから、もしかしたらと思って聞いてみました。
さくら:わ、私は別にいいし…
○○:和ちゃんごめんねー、よいしょっと
僕は隣に座った和ちゃんを抱っこで膝の上に移動させる
和:うわー!😆
○○:よし、これで隣座れるよ。どうする?
さくら:そ、そこまでするならしょうがないし座る…
あれ、照れてる?気のせい??
○○:和ちゃんは僕の膝の上で我慢してね?
和:和、○○兄ちゃのおとなりよりもこっちのほういい!!
○○:ありがと、和ちゃん
さくら:………
あれ、今度は怒ってる?僕、さくらちゃんが分かりません…
和:○○兄ちゃ、ちょっと…
和ちゃんが耳元に近づき一言
和:さくら姉ちゃ、しっとしてる ボソッ
○○:ん?嫉妬?
わけが分かりません。なぜさくらちゃんが僕なんかに嫉妬しなければならないんでしょうか?まぁ子どもの戯言ですね。
○○:はいはーい、和ちゃん蟹食べる?
和:食べりゅー!!
○○:はいどうぞー、あーん
和:んー!おいちい!!
○○:良かった良かった
和:和も○○兄ちゃにあーんする!あー
○○:んっ、美味しい!ありがとね和ちゃん ナデナデ
和:えへへっ
最高に可愛いです。ほんと自分の子どもにしたいくらいですよ…
さくら:くっそ…和のやつ後で説教だ。モグモグ
遥香:さくらも正直になればいいのにね〜 モグモグ
さくら:なれたらもうなってるよ! モグモグ
〜〜〜〜〜
みんなが食事をひと段落させ、少しした時
母:はーい、じゃあ子ども達にお年玉あげよっかな〜!?
遥香:やったー!!さくら貰いに行こ?
さくら:うん!
やっぱ子どもにとってお年玉が1番のメインイベントだよな〜。僕?僕はもちろんあげる側ですよ?ですけどあげたくないので気配を消しておきます。
母:はい、遥香の分
遥香:お母さんありがとう!!
母:これがさくらちゃんの分ね!
さくら:ありがとうございます!
遥香:お兄ちゃんはくれないの?
このままに気づかれずやり過ごそうと思ったら遥香にバレてしまいました。
○○:はぁ、しょうがないな…ほい、やるよ
遥香:さっすがお兄ちゃん!
○○:こんな時だけお兄ちゃん呼びしやがって…
遥香:まぁまぁ細かいことは気にしない〜😊
○○:はぁ…あ、これさくらちゃんの分ね。
さくら:んっ
○○:………
なんかそっけないな…なんて思ってたら
さくら:○○さん、あり…がとう… ボソッ
○○:どういたしまして☺️
さくらちゃんは感謝の言葉を呟いて遥香の元へ走っていきました。
○○:はい、これは和ちゃんの分。大事に使うんだよ?
和:うん!○○兄ちゃありがと!!
○○:どういたしまして ナデナデ
お年玉タイムを終え、各々がお食事2回戦をし始めました。
ーーーーーーーーーー
時刻は21時を回ったところ
和:○○兄ちゃ…和ねむぃ…🥱
○○:そうだね、和ちゃんはもう寝よっか。ちょっと和ちゃん寝かしてくるね?
和ちゃんを抱っこして寝室へと向かう
○○:おやすみ、和ちゃん
和:○○兄ちゃは…まだねないのぉ…?
○○:僕もあと少ししたら横で寝るからね
和:うん…😴
寝てしまった和ちゃんを置いてリビングへと戻る
○○:寝かしつけてきたよ〜って何してんの?
母:遥香とさくらちゃんがお酒飲みたいって言うから飲ましてんのよ
○○:はい!?ちょっと本気で何してんの!?
遠藤母:まぁ正月くらい飲んだって大丈夫よ〜!○○君も和のお世話で疲れただろうから1杯どう?
○○:母さんもおばさんも酔ってますって…
遥香:○○〜😊
さくら:えへへ//
○○:って2人とも酔ってるじゃん!はいもう飲むの終わり!!
2人からお酒の缶を取り上げました。
遥香:え〜まだ飲む!!
○○:もうベロベロな人が何言ってんだよ…
さくら:○○さん、いい匂い😊
何故かさくらちゃんが僕に抱きついてきます。これも酔ってるからでしょうか…
遥香:あ、○○さくちゃんの秘密知りたい?
○○:ん?秘密?
遥香:さくちゃんってほんとは○○のこと好きなんだよ〜
○○:え、そんなわけないでしょ。
さくら:そうだよかっきー!さくらは○○さんのこと好きなんかじゃない!
そんなはっきり言われるとさすがの僕でも泣きそうになります。
さくら:さくらは○○さんのことがだーいすきなの!!
○○:んん!?さくらちゃん!?!?
さくら:えへへ//言っちゃった///
遥香:良かったね〜、遂に言えたねぇ ナデナデ
さくら:うん😊
○○:と、とりあえず今日はもう寝るよ…?ほら、立って?
さくら:抱っこ!
遥香:じゃあ私はおんぶ!
○○:2人とも自分で歩きなさい!
さくら:抱っこしてくれないとさくら泣いちゃう!!
遥香:私も!!
○○:高校3年生にもなってそんなこと言わないでよ…
さくら:えいっ!
遥香:おりゃ!
○○:うわぁ!?
遥香とさくらちゃんが僕に無理やり飛び乗ってきたので何とか無事に寝室まで2人を運びました。
なにこれ?なんかの訓練?
さくら:さくらが○○さんの隣ね!!
遥香:じゃあ私はさくちゃんの隣!!
○○:ちょっと、和ちゃん起きちゃうから静かにして! ボソッ
さくら:おやすみー😴
遥香:😴
2人とももう寝てました。自由奔放が過ぎます…
とりあえずもうお酒は飲ませません。
ーーーーーーーーーー
和:○○兄ちゃ!!
○○:んん…和ちゃん…?
和:あさだよ!!
○○:もう朝か…起きるか。和ちゃんも一緒に行く?
和:うん!😆
○○:よし、じゃあ行こっか。
和ちゃんを抱っこしてリビングへと向かう。そこには既に遥香とさくらちゃんが味噌汁を飲んでいました。
遥香:あ゛ぁ゛染みるぅ……
○○:じじぃみたいになってるな。
遥香:○○、昨日私変なことしてないよね?
どうやら遥香は昨日の記憶を無くしているらしいです。
○○:………あぁ、変なことしてないよ。
昨夜のさくらちゃんのことを思い出したが、あれはさくらちゃんがした事なので遥香ではない。だから黙っておくことにしました
遥香:ちょっとなにその変な間は!?絶対変なことしたじゃん…
遥香の隣で大人しく味噌汁をすするさくらちゃんを見ると目が合うが
さくら:………😶
特に何も無いっぽい。これはさくらちゃんも昨日のこと忘れてるな…?まぁそっちの方が好都合なんですけど。
○○:和ちゃんも味噌汁飲む?
和:うん!!
○○:じゃあちょっと待っててねー
そう言って和ちゃんを椅子に座らせて味噌汁を僕の分と和ちゃんの分をよそって持っていく
○○:はい、熱いから気をつけてね!
和:ありがと!
さくら:○○さん
○○:何?さくらちゃん
さくら:昨日の夜、私も変なことしてませんでしたよね?
○○:あー…うん。
さくら:そ、ならいいけど。
さくらちゃんは依然冷たいまま。昨日の事はやっぱり酔った勢いで出た冗談だったみたいです…
さくら:○○さん…
○○:ん、あぁはい!
さくら:今日から私もいっぱい○○さんに好きを伝えるので覚悟しててくださいね…///
和:ら、らいばるがふえた…!
どうやら昨日の事は冗談なんかじゃありませんでした。
Fin
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