アークナイツは初心者だけどローグライクはそれなりにやってるので「統合戦略#1 ケオべの茸狩迷界」の所感を軽く書いてみる

 この記事は初心者ドクターが「統合戦略#1 ケオべの茸狩迷界」の所感を書いた記事である。「アークナイツをやっているものの、ローグライクというジャンルについては正直明るくない!」という人に読んでいただきたい。

画像5

 危機契約#2利刃が終わり、大陸版のイベント実装順を考えると、そろそろローグライクイベントが始まる可能性が高いらしく、wikiの該当ページのコメント欄がにぎわって来たり、YouTubeにローグライクイベントに関する動画の投稿が増えてきたところである。

 しかしながら、コメントの内容を見ると「そもそもシステムを覚えられる気がしない」といったようなコメントが多々見受けられた。

 ローグライクはめちゃくちゃ楽しいゲームジャンルである(個人の感想です)。この記事は、ドクター諸氏に馴染みあるアークナイツでローグライクを遊べるのだから、せっかくなら楽しんでほしいという純粋な気持ちと、出来れば数人くらいのドクターがローグライクないしローグライトの沼にハマってくれると嬉しいという下心によって書かれている。ちなみに先に芽生えたのは下心の方。

 差し当たってドクター諸氏の貴重な時間を無駄にしないためにも私がどの程度アークナイツ初心者であるのかを記載しておく。「こんな初心者ドクターが書いた記事が参考になるか!」と思ったらブラウザバック、お手持ちのスマホを投げ捨てる、目の前のモニターを殴り壊すなど適宜の方法で読むのをやめていただければ幸いだ。

 アークナイツを始めたのは今年(2021年)の1月15日で、この記事のこの一文を書いている2月18日時点で1か月ちょっとになる。メインストーリーの進行度は4-10。ソーンズとエイヤフィヤトラが昇進2になっており、先の危機契約では初週の武器庫東以外は等級8と目標任務をひーこら言いながら達成し、恒常は最終日にメイとポデンコを育て、どうにか等級16クリアに滑り込んだ。クオーラを昇進2にするか、カシャヘイズを昇進lv60まで育てる判断を初週の段階でしていればメッキ加工も不可能ではなかったであろうことを考えると、鱗滝さんに往復ビンタを数回貰うであろう判断の遅いタイプのドクターだ。

 前書きは以上に、以降が本題である。

・そもそもローグライクって?

 1.この項目の前半は概ねWikipediaの「ローグライクゲーム」のページを抜き出したものである。面倒でないというドクター諸氏はWikipediaの該当ページの方を参照されたし。

 2.この項目は私の下心の発露でもある。下心から書き始めた記事だから許してください。

 3.多い、だとか概ね、といった表現が多用されるが、これは厳密にそれと定義されていない話題に触れているのが理由。許してくださいその2。

 Wikipediaの該当ページにはローグライクゲームの要件とされる様々な要素が挙げられていたり、どのようなゲームが該当するかが事細かに書いてあるが、つまるところ、(1)ランダムな環境を、(2)ランダムなアイテム、ランダムな手段で以てクリアを目指し、(3)死んだら残るのは概ね知識だけ、という3要素が最重要ファクターであり、これらが存在するゲームが広くローグライクゲームないしローグライトゲームと呼ばれる。ローグライトの詳細については後述。

 該当ページにあるように日本ではチュンソフト制作のトルネコの大冒険シリーズや風来のシレン、ポケモン不思議のダンジョンシリーズといった不思議のダンジョンシリーズが有名で、これらは「かなりローグライクなゲーム」であるとされる。かなりローグライクとはどういうことかというと、満腹度があり、グリッドベース(マス目で構成されている)で、ターン制で、と言ったような。

画像1

画像3

画像4

 ↑ マス目でマップが形成されており、こちらが1ターンを消費すると敵も1ターンを消費する。リザードンのHPの横に表示されている200の数字が満腹度。

 そして「かなりローグライクなゲーム」が存在するということは、その逆として「かなりローグライクなゲームではないとされるローグライクゲーム」も存在し、それらのゲームはローグライクと区別され、ローグライトと呼ばれることが多い。アークナイツの統合作戦はこのローグライトに分類される。ローグライトゲームはランダムな環境をランダムなアイテム、ランダムな手段で以てクリアを目指し、死んだら残るのは概ね知識だけ、というファクターを最重要視し、満腹度やグリッドベース、ターン制であることなどを重要視しない。なんならそんな要素はない、といったようなゲームが分類されやすい。満腹度やグリッドベース、ターン制であることなどを重要視しない、という点などが原因でローグライクとローグライトを厳密に分ける人も存在するため、特に信条がなければローグライトとローグライクは分けて語ったほうが良いかもしれない。気難しい人に怒られないで済みます。

 閑話休題。この手のローグライトゲームは概ね「Slay the Spire」フォロワーのゲームと言われることが多い。

画像4

 Slay the Spireの流れはまず、キャラクターを選ぶ。次に初期レリックを選ぶ。初期レリックをランダムに配置されたイベントマスを通り、カードをpickし、pickしたカードを強化する。イベントを経て強力なレリックを手に入れ、最終的な目的は数層にわたって構成された構造物の踏破。各層の最後のマスには強力なボスが存在し、特定の条件を満たすことで隠しエリアの隠しボスに挑むことも可能。前述の通り、ランダムな環境をランダムなアイテム、手段で以てクリアを目指すという要素にカードゲームの要素を組み込んだゲームであり、非常に面白いゲームである。

 大陸版の統合作戦について事前に情報収集を行ったドクター諸氏におかれては、これらの要素を聞いて思い当たる節があったのではなかろうか。最初のキャラクター選択を分隊選択、初期レリックの選択を行動報酬(グローバル版での呼称は不明)の選択、カードのpick及び強化をオペレーターの招集、そしてレリックをおたからと呼び変えると構成要素はそっくりなのである。

 ローグライクとは、という話題からは少し逸れたものの、とりあえず「統合作戦はSlay the Spireをはじめとするローグライトゲームにインスパイアされたイベントである」ということをご認識いただけただろうか。

 つまりドクター諸氏が統合作戦実装前に統合作戦の勝手を知っておきたいとなったらSlay the Spireをはじめとするローグライトゲームをプレイするのが一番なのである。長々と書いたのはこれを言いたかったのだ(むき出しの下心)。

 また、インスパイア元として今のご時世のローグライトの走りであるSlay the Spireを例に挙げたが、アークナイツをプレイされているドクター諸氏にはOverdungeonやダンジョンメーカーのほうがとっつきやすいかもしれない。いずれもSlay the Spireをインスパイアし、タワーディフェンスの要素を含んでいる。

・ローグライクをプレイする時に考えること

 と、下心から書き始めた記事であったため、先に下心の発露(ローグライト系ゲームの布教)を行った。ここからはローグライク(ト)は何を考えてプレイするのか、という点を書いていく。

 1.あくまで私がこれまでローグライクゲームをプレイしてきた経験上の考えであり、ローグライクゲームを遊ぶうえで多少クリアしやすくなるであろう汎用的な考え方であること。

 2.汎用的な考え方統合戦略#1 ケオべの茸狩迷界において必ずしも役に立つとは限らない。

 以上、ご了承いただきたい。

 ローグライトゲームに限らず、ローグライクゲームをプレイする上でまず重要なのはダンジョンを序盤、中盤、終盤に分類し、行動の見通しを立てること。そしてそのためにそのダンジョンについて知る必要がある。

 概ねローグライクゲームでは序盤は稼ぎ中盤は序盤に集めきれなかった終盤に逃げるための手段やアイテムを得て少しずつ安全なルートを取り始め終盤は逃げるというのが鉄板の動きとなる。ローグライクゲームでは自分の強化速度より進度増加による敵の強化速度のほうが早い場合が基本だからだ。

 統合戦略#1 ケオべの茸狩迷界に置き換えてみる。まず今回の統合作戦は5層ないし6層構造になっている。6層は6層という名の通り派生マップではなく5層の先に存在するマップであるため、1層と2層を序盤、3層と4層を中盤、5層と6層を終盤と区分するのはどうだろうか。そうすると1層と2層ではオペレーターの強化、蒐集品集めに重点を置き、3層のボスに備える。4層では3層のボスでの消耗を回復し、5層ボスに備える。5層道中では消耗を抑えるため、なるべく戦闘マスには止まらない。といったような見通しがざっと頭の中で立てられた。

 具体的に考えていこう。まず1層と2層を序盤とするのは少なくとも問題なさそうだ。次回挑戦時に行動報酬を得る条件も2層のクリアであるため、リセマラ(ローグライクゲームにおいては低層ループと呼ばれる)をするにしても、2層まではチャレンジし、様子を見たいところ。リセットの基準はドクター諸氏の育成状況等様々な判断条件があると思われるため、具体的な例示は難しいが「3層突入までに任意のオペレーターを昇進2に出来なかった」などというような場合などが該当するだろうか。またSlay the Spireなどのローグライトゲームでは、数種類いるボスのうち何が出現するのかはロードマップに記載されていることが多い。統合作戦がどうなのかは不明だが、もし事前にボスのマップが分かるようなら、そのボスマップをクリア出来るオペレーターを招集できなかった、というような場合はその段階で切ってしまうのも手かもしれない。とはいえ3層道中で招集できる可能性もあるわけで、この判断はローグライクゲームの妙である。ゲームシステム的には失敗で失うものはないように見受けられるため(不思議のダンジョンシリーズだと失敗すると鍛えた武具を失ったりするため進退はシビアな判断なのだ)、基本のスタンスは突き進む方針で構わないと思われるが、それは報酬獲得を目的とした場合の話で、クリアを目指すとなるとまた話が変わってくるわけだ。クリアを目指すにしろ目指さないにしろ、2層突破時点でクリアが目指せるのかの判断をしてみるのは後々の糧になると思う。これはドクター諸氏にとっての初の統合作戦であることも加味した考えだ。幾度か統合作戦を経て、ドクター諸氏にローグライクゲームのノウハウが蓄積されれば、クリアの軸になる要素を引いてクリアするのではなく、一流ローグライカーのように持ってるモノでどうにかするタイプのプレイが可能になるかもしれない。今後それを可能にするために今回の統合作戦でサンプル数を自分の中に蓄積したい。

 では次に中盤。前述した通り、差し当たって3層と4層を中盤に当てはめたがこれはどうだろうか。wikiを見ると3層に最初のボスが存在する。統合作戦が始まったばかりはまずここを越えることを目標としたい、というのはおそらく問題ないだろう。しかし3層と4層を中盤として分類するのは人によっては好みが分かれそうだ。3層までを前半、4層からを後半とする考え方もまったくもって構わない。とはいえクリア目的で3層まで来ているということは2層まででクリア出来るに足る要素を多少なりとも引けた、ということを意味するため、少し安定を取りたくなるのではなりそうだ、という考えで私は差し当たって3層と4層を中盤と分類した。実際には私も3層の敵の強さを体感してから修正を行う予定だ。敵がそこまで強くなければ3層までを前半とした前後半の区分で問題ないだろうし、3層から敵が強いなら3層から中盤とし、少しずつ安全策をとっていきたい。自分のオペレーターの根本的な育成状況やその時の精神状況などにも左右されることであるため、ここはドクター諸氏各々の判断にお任せすることとなる。中盤での動きは前述した通りで、少し詳しく書くと「序盤での稼ぎの不足を補いつつ、消耗していたらその消耗の回復を目指し、ある程度の目標を達成したら稼ぎより先に進むことを優先し始める」といったところだろうか。

 そして終盤。終盤はラスボスを倒すため、もしくは踏破するため、リソース消費を抑えるべく道中の戦闘は出来る限り避ける。ローグライトはさておき、不思議のダンジョン系の高難易度ダンジョンでは終盤にリソースが枯れたら概ねそこで死ぬのである意味非常にわかりやすい段階でもある。ただローグライトだとマップを進むうえで戦闘は避けられない。戦闘の少ないルートを通るのは前提に、エリート(今回の統合作戦ではEMERGENCY OPSと呼ばれるもの)の存在しないルート、エリート戦闘が発生する可能性のあるランダムマスを通らないといった辺りは最低限意識したい。

 だいぶ簡単だが、実際にプレイしてもいないし、実装もされていないゲームに対する見通しはこの程度で十分だろう。この見通しはやってみたり情報を新たに仕入れたりして適宜修正しよう。

 また他にも考えることがある。Slay the Spireなどでは、弱いカードがデッキに溢れると弱いカードのみが回ってきてしまうどうしようもないターンが発生しやすくなるため、デッキを圧縮し、小枚数の強いカードを強化するべきとされていた。しかしタワーディフェンスの要素を持ったローグライクゲームにおいては、必ずしも少数精鋭が良いとも限らないはずだ。ダンジョンメーカーなどでもそうであるし、むしろ編成上限数が増やせるタイミングでは積極的に増やしたいゲームデザインをしているはずである。だが編成上限数を増やせそうなマスを通るルートを通ると中盤以降の難しい緊急作戦を通る羽目になる。今の育成状況で緊急作戦を切り抜けられるだろうか? 緊急作戦を突破すれば蒐集品も手に入るが。――といったような駆け引きはローグライクゲームの醍醐味である。実情の話をすると、ローグライクゲームにおいてこういう場合、ハイリスクハイリターンの選択肢を取るとリスクに殴り倒されるの率が高い。でもやっぱリターンが欲しいよねぇ! と突っ込んで結局負けるというのも醍醐味である。ローグライクは基本負けるゲーム(個人の感想です)であり、Slay the Spireなども初見で1ボスを越えられるような人はまぁ天才の類だと思う。いつか来る幸運を生かせるように経験と知識を積んでおき、来た幸運を凡ミスで逃がさなかったらクリア出来る。負けても腐らず、しょげない。しかし、負けた時に抱いた「たられば」は大事にする。そんなゲームがローグライクゲームだ。なんだかんだ言ってこの心構えが一番重要かもしれない。

 と、ここら辺まで書いたところでアークナイツ公式の生放送で実装日やイベントの内容について発表された。

 生放送内では達成報酬の存在と「報酬を全取得するだけなら回数をこなせば可能」ということについては言及はなかったものの、グローバル版の発表があったことで優秀なドクター諸氏がさっそく考察を始めている様子が伺える。こんな初心者ドクターの記事を読んでいる余裕はないでしょう。様々な情報を集め、アークナイツ初のローグライクイベントを楽しもう。ご武運を!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?