大濠トロージャンズのウインターカップ2023を振り返る②

準々決勝に進出した大濠ですが、前年はここで敗れています。
何が何でも勝ちたい準々決勝です。

■準々決勝
福大大濠 81(18-33,28-16,16-14,19-14)77 美濃加茂

大濠スタメン
8渡邉(2年)、9広瀬(3年)、10榎木(1年)、13湧川(2年)、14高田(2年)

準々決勝の相手は美濃加茂でした。
美濃加茂は初戦で強豪の延岡学園に勝利、その後も正智深谷・育英に勝利しベスト8入りします。留学生の203センチフェイバーくんや、192センチの北條くん・191センチの遠山くんなどサイズのあるチームです。
試合は序盤に美濃加茂がペースを握り、1Q残り3分でフェイバーくんのバスカンで大濠の渡邉くんが2ファールとなりベンチに下がります。課題である渡邉くんのいない時間帯になります。
ここで美濃加茂は勢いを増し、美濃加茂#10後藤くんの速攻での連続得点で点差を10点まで広げます。ここで大濠はたまらずタイムアウト。大濠はディフェンスで前からプレッシャーをかけますが、流れは変わらず美濃加茂の後藤くん・#4北條くんで3連続スリーが決まり、1Qは15点ビハインドで終えます。
2Qに入り渡邉くんをコートに戻すと、今度は大濠が一気に流れを掴みます。
高田くんのバスカンとミドルの連続得点、渡邉くんのスリーそして湧川くんのバスカンスリーで一気に5点ビハインドまで追い上げます。ここで美濃加茂は後藤くんのスリーがきますが、大濠は渡邉くん・湧川くんの連続スリーで2点差となり、ついに美濃加茂がタイムアウトを取ります。2Qに入り大濠はゾーンディフェンスに変わり、美濃加茂のオフェンスの流れを狂わせたのも要因になりました。
ここで一気に追いつきたい大濠でしたが、美濃加茂はまたしても後藤くんの3連続得点と北條くんのミドルで点差を二桁にします。試合前はフェイバー・北條・遠山のインサイド陣を警戒してて、現に序盤はフェイバーくんの得点が目立っていたのですが、中盤からは完全に後藤くんにやられましたね。スピードあるしテクニックあるしスリーもありで、プレーに思いきりがあってちょっと手のつけられない状態でした。
ここで大濠がタイムアウトをとると、ここで美濃加茂はディフェンスをトライアングルツーに変えてきます。正直これにはビビりました。トライアングルツーを生の試合で見た記憶が無いくらいで、スラムダンクの世界かと思いました。
ここで大濠は焦らず、逆に渡邉くんと広瀬くんが得点し、前半は3点ビハインドで終えます。
ここまで接戦ではありますが、大濠としては常にリードされている展開。追いつきそうでなかなか追いつけない。この展開はちょうど1年前のウインター準々決勝の藤枝明誠戦を思い起こさせます。大濠としては後半早い段階で追いつきリードした展開で進めたいところです。
しかし、3Qに入ってからは一進一退の展開が続き、3〜5点ビハインドを行き来します。この時間帯は非常に辛かった。大濠のフリースローの確率が上がらず、追いつけそうで追いつけない時間帯が続きます。おそらくこの試合で最も苦しい時間帯、ここで均衡を破るのは大濠でした。大濠#6村上騎士郎くんのスリーで同点、榎木くんのスリーで一気に勝ち越します。この連続スリーは大きかった。しかも、均衡を打破する同点スリーを決めたのが、ベンチから出てきた3年生なのです。これはこの試合の鍵になるプレーだったと思います。
結果的に3Qは1点ビハインドで終えますが、それまでとは違ったイーブンのターンになったと思います。
4Qに入り大濠は広瀬くんの連続得点で逆転&リードを広げます。この辺りから渡邉くんを囮にして、ローポストの広瀬くんで勝負というパターンが増えて、大濠が流れを掴みかけます。この辺りからリードのターンになったと思います。
しかしここで美濃加茂はフェイバーの連続得点で点差を広げさせません。
しかし4Q残り6分半でフェイバーが4Fになります。美濃加茂は変えず。大濠は高田くんのスリーなどでリードしますが、美濃加茂の粘りの前にリードを広げられず。
残り3分美濃加茂1点リードの場面でフェイバーが5Fで退場になってしまいます。
しかし諦めない美濃加茂は代わりに出てきたムラバトくんのブロックなどで大濠に点数を与えません。すると残り2分半で美濃加茂の北條くんのバスカンで3点ビハインドに。
しかしここで大濠は焦らず、渡邉くん・広瀬くんの連続得点で残り1分半で逆転します。美濃加茂はムラバトのシュート入らず、大濠は湧川くんがファールでもらったフリースローを2本とも決め3点差に、そして最後は渡邉くんがもう1本フリースローを決めて4点差にして勝利しました。

2Qの序盤で5点差になってからはずっと接戦というイメージですが、その中でも流れを変えたプレーというのがいくつかあって、まず1つは3Qの村上くんの同点スリーです。
正直ここまでは負け試合ムーブだと思ってましたが、これで試合がわからなくなったと思います。そしてそのイーブンのターンから1歩抜け出して、試合終盤で違いを見せたのは広瀬くんと渡邉くんのインサイドでの得点でした。
これでリードのターンになるのですが、これを打破してきたのが美濃加茂のフェイバーと北條くんのバスカンでした。あのバスカンでのフリースローを決められ4点差になっていたら、また違った展開だったかもしれません。
しかしその劣勢を逆転したのも、広瀬・渡邉のコンビプレーでした。

これでベスト4に進出。
対戦相手は日本航空になるかと思っていましたが、土浦日大が見事に勝利しました。
留学生のいないチーム同士の準決勝。
どのような試合になるのでしょうか。

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