各ブロック大会決勝を見てみた〜北信越大会編〜

今回は北信越大会編です。
それ以外のブロック大会は↓↓

◉北信越大会結果

優 勝 開志国際 (新潟)
準優勝 北陸 (福井)
3 位 北陸学院 (石川)
4 位 帝京長岡 (新潟)

◉決勝戦結果

開志国際 92(28-16.23-20.15-21.26-19)78 北陸

開志国際スタメン
#4 清水、#5 平良、#6 千保、#13 高橋、#14 シェミリー

北陸スタメン
#4 和田、#5 平澤、#6 古西、#7 峯田、#11 エノック

◉感想

・北陸はインターハイの台風の目になれるか

北陸はこれまでインターハイ優勝4回(準優勝1回)・ウインターカップ優勝1回(準優勝7回)の言わずと知れた強豪校です。
ちなみにインターハイの優勝4回は、今大会出場する高校の中では最多タイです(他に4回優勝は延岡学園・福大大濠・福岡第一)。

そんな北陸高校ですがここ10年間のインターハイでベスト4に入ったのが1度だけ(2019年準優勝)となっております。
しかし今年のチームはこの2019年のチーム味があるというか、あのチームになれるポテンシャルがあるチームだと思います。
2019年の北陸といえば、高橋 颯太くん・米本 信也くん・小川 翔矢くんを中心としたシューター軍団が有名ですが、このチームの鍵を握っていたのが、当時2年生だったガードの土家 拓大くんでした。
この代の北陸を象徴する試合がインターハイの3回戦のvs明成戦で、この時の明成は下級生中心でしたが、越田大翔くん・菅野 ブルースくん・山崎 一歩くん・蒔苗 勇人くんなどの錚々たるメンバーがいるチームでしたが、見事に北陸が勝利し、そのままの勢いで決勝まで勝ち進みました。
当時の記事が↓↓

・北陸がインターハイの台風の目になれるかポイント3つ

①ガードの系譜

北陸といえば全日本クラスのガードを輩出していることでも有名です(佐古 賢一さん・五十嵐 圭さん・石崎 巧さん・西村 文男さん・篠山 竜青さん・etc)。
今年の北陸のガードは古西 太陽くんです。
古西くんと土家 拓大くんは共に岡山出身で、坪井コーチ(玉島北・倉敷南の監督を歴任)の教え子です。
古西くんが良い意味でゲームをかき乱せるかが今年のチームの鍵になると思います。

②エース

そしてもう1人の鍵がキャプテンの和田 拓磨くん。
彼は現在U18の候補にも選ばれている選手で、状況を打開できる個人能力ではチームNo1だと思います。
やはりバスケではエースの出来でゲームの結果が左右されることも多いです。
特にまだチームが完成しきれてないインターハイではその傾向が大きいと思います。
和田くんがエースとしてチームを勝利に導けるかは鍵になると思います。

③チームとして成長できるか

2019年の北陸は決して前評判の高いチームではありませんでした。しかし1回戦で市立船橋に勝ち、2回戦では東海大諏訪(黒川選手や米山ジャバ選手など現Bリーガーのいた)に勝利、そして3回戦で明成、準々決勝で延岡学園、準決勝ではコンゴロー・宇都宮くんのいた報徳学園に勝利するという、強豪だらけのブロックを勝ち上がっています。
今年のチームに最も必要なのは、この1試合1試合自信をつけ成長していくことだと思います。

・開志国際の強さの秘訣

高校バスケ界No1のノリノリチーム!?

今年の開志国際は下級生のときからスタメンの平良(宗)くんがついに3年生となり勝負年の1年間になります。
清水くん・千保くん・シェミリーくんなど去年のチームからスタメンや試合に絡んでいる選手も多く、もちろん優勝候補のチームだと思います。

ここ近年の開志国際の特徴はノリ(!?)の良さなのかなと思います。
北信越大会の決勝の序盤でスリーを決めた1年生がポーズを決めている場面は衝撃を受けました。
去年のウインターカップでは3年生の選手がシュートを決めた後にカメラに向かってポーズする(誰かと約束してた?)場面もありましたね。
一昔前では考えられないかもしれませんが、これは新しいバスケを見せてくれているのだと思います。
インターハイではどんなポーズが見れるのか注目です。

「夏の開志国際」

そして開志国際といえば「夏に強い」イメージがあり、これは以前富樫先生がインタビューで答えていたのですが、富樫先生は開志国際の前は本丸中学で監督を16年間していて、その時代の中学バスケは全中(8月開催)が最後の大会なので、「夏までにチームを仕上げることに体が慣れている」と言われていて、これはなるほどと思いました。

高校バスケの中でも、明成の佐藤久夫先生を筆頭に「冬までに仕上げる」チームは多いと思います。洛南もそのイメージが強く、大濠もそうでしょうか。
その中で開志国際はチームの早い時期から完成度の高いチームを作るイメージが強くて、これは各先生の特徴みたいなものが出て面白いですね。
とにかく開志国際は夏から強いのです。

表のエース平良 宗龍 裏のエース千保 銀河

開志国際の強さはこれまでも何度も書いてきましたが、何と言ってもエース平良(宗)くんの存在でしょう。
中学の頃から世代を代表する選手で、JrウインターカップやBユースチャンピオンシップで活躍してきましたし、高校に入っても1年のウインターカップ決勝で活躍して、優勝に導くなど、この世代で高校バスケでは最も早く有名になった選手と言えるでしょう。
存在はチームにとどまらず、アンダー代表のエースとして日本をアジアの頂点に導くべき選手だと思います。

エースの平良くん・キャプテン清水くん・ルーキー高橋くん・留学生シェミリーくんなど注目される選手が多い開志国際ですが、今年の強さを作っているのは千保くんだと思っています。
チームの中で最も違いを作れるのが千保くんだと思います。
190のサイズで、中でも外でも自由にプレーできて、華やかなプレーもあるし、地味な縁の下の力持ち的な役割もできて、まさにオールラウンダーな選手です。
試合を通してどこの部分で勝っていたのかを検証すると千保くんという事が多い選手です。

インターハイの組合せではお互い勝ち上がれば対戦が予想される準々決勝の美濃加茂戦で試合を決めるキーマンになるのではと思っています。

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