マーメイドS 枠前展望
マーメイドSは牝馬限定のハンデ重賞であり、牝馬限定重賞としてはオークス、エリザベス女王杯について3番目に長い距離で行われます。
牡馬と比較し、適性距離が短めになる牝馬にとって芝2000mはややタフな条件です。
つまりマーメイドSはイレギュラーな条件でのハンデ重賞であり、荒れやすい重賞の一つとなります。
過去10年でみても、勝ち馬10頭中7頭が単勝オッズ10倍以上で勝利。
馬券内に入った馬も30頭中15頭が単勝オッズ10倍以上ですから、まず真っ先に中穴以上の馬を重視すべきレースとなります。
その中でも狙い目となるのが
①今回が昇級戦の馬
②冬を苦手としている馬
以上の2点です。
①今回が昇級戦の馬
「ハンデ戦のG3で昇級初戦の馬を狙う」という格言は、このマーメイドSでも例外ではありません。
実際に前走が重賞(G1~G3)だった馬の成績は、過去10年で1-4-6-42 / 53。単勝回収率6%、複勝回収率57%とかなり低くなっています。
一方で前走が条件戦orオープンクラスだった馬の成績は、過去10年で9-6-4-76 / 95。単勝回収率122%、複勝回収率87%と優秀な値になっています。
マーメイドSでは近走重賞で走ってきた実力馬ほど斤量を背負わされ、さらに芝2000mというイレギュラーな条件であることから敗戦する傾向にあります。
一方で昇級初戦の馬は軽ハンデ&イレギュラーな条件故に、能力が多少足りなくても好走していることが考えられます。
②冬を苦手としている馬
夏は牝馬という格言があるように、牝馬は季節繁殖性動物であるが故に、夏にパフォーマンスを上げる傾向にあります。
(参考:降格ローテ p72など)
そのため、マーメイドSが行われる6月はまさに牝馬がパフォーマンスを上げ始める季節であり、そういった馬は近走(すなわち、冬)はパフォーマンスを落としていた傾向にあります。
例をあげて説明すると、一昨年2着だったマリアエレーナも夏のほうが好走する傾向にある馬です。
また、3年前に勝利したシャムロックヒルも馬券になった4回の内、3回は6~8月の夏であり、冬が苦手な馬です。
他、サラスやワンブレスアウェイ、ヒルノマテーラなど、こういった「冬が苦手な馬の巻き返し」がみられています。
このようにマーメイドSは6月という「牝馬が急にパフォーマンスを上げる季節」だからこそ、近走で敗戦していた穴馬の激走が起こりうると考えています。
中でも過去4勝中3勝が6~10月の夏の時期であり、前走がOP組のジューンオレンジに注目しています。
【各馬解説】
●ミッキーゴージャス
前走の大阪杯は中団のインと良いポジションを確保するも見せ場なく13着敗戦。相手は牡馬とはいえ、勝ち時計は同日に行われた2勝クラスが0.5秒差であり強調できる内容ではなかった。
2走前の愛知杯は後方からまくって強引に勝ち切る競馬。ただし相手は牝馬だし、軽斤量の恩恵もあっての好走なので評価は据え置きといった内容だった。
今回は牝馬限定戦にもどるので相手関係は楽になるとはいえ、過去のレースは着順以上に評価できないものばかり。人気想定は間違いなく、ここは買いたい気持ちにならない。
●コスタボニータ
前走の福島牝馬Sはイン前が強い競馬でラチ沿いの先行。3コーナーで落馬があり後方勢は差しにくい競馬になったし、直線で詰まったとはいえやや恩恵の強い勝利だった。
2走前の中山牝馬Sは中団前のインから差して5着。持ち前の立ち回りを活かした好走だった。
過去のレースはとにかく内からロスない競馬ばかりで、着順以上に評価することができない。重賞を勝利したことで今回は斤量も背負うだろうし、人気想定と考えてもここは買いたい気持ちにならず。
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