見出し画像

キーンランドC 枠前展望

キーンランドCは札幌芝1200mで行われ、開幕6週目の使い込まれた馬場で行われます。

札幌は年中涼しい気候のため野芝の生育が悪く、オール洋芝の競馬場です。洋芝は根が垂直に張っているため、使い込まれると剥がれて馬場が悪くなります。そのためキーンランドCは毎年のように時計がかかる馬場になっています。

実際に近10年における芝1200m重賞(世代限定戦を除く)の走破タイムを調べると、キーンランドCが最も遅くなっています。

2012~2021年の平均走破タイム
キーンランドC  1:09.27
高松宮記念   1:08.82
京成杯     1:08.46
オーシャンS   1:08.23
シルクロードS  1:08.18
CBC賞      1:08.11
函館SS     1:08.04
スプリンターズS 1:07.68
セントウルS   1:07.57
北九州記念   1:07.52

走破時計が遅くなるということは、今まで1200m戦でスピードについて行けなかった馬が能力を発揮できるようになります。

その結果、ねらい目になるのは
①前走差し遅れした馬
②距離短縮の馬

の2パターンです。

①前走差し遅れした馬
夏の間に行われた芝1200m戦は、芝張り替え後の馬場で行われることが多く、従って走破時計は速くなります。

先ほどの平均走破タイムを確認してもわかるように、函館SSやCBC賞、北九州記念と時計は速くなりがちです。こういったレースで差し遅れした馬はスピード負けした可能性があり、時計が遅くなることで好走できることがあります。

参考程度に近10年の同レースにおける前走脚質の成績をみても、差し、追い込み馬が圧倒していることがわかります。

これは差し遅れした馬が時計がかかることで巻き返しているのはもちろんですが、使い込まれた札幌の芝は内が悪くなり、相対的に外を回した差し馬有利の流れになりやすいことも要因の一つであると考えています。

(近10年、単40倍以下)
前走脚質 複勝率 複勝回収値
逃げ   28.6%  54%
先行   25.6%  58%
中団   37.1% 129%
後方   25.0%  94%

②距離短縮の馬
芝1200mのねらい目は降格ローテの定義により「距離短縮」を狙うのがセオリーであり、キーンランドCも例外ではありません。

たとえ芝1200mに対応するスピードがなかったとしても、時計がかかることで能力を発揮しやすくなります。

昨年はセイウンコウセイが9人気で3着、一昨年はディメンシオンが9人気3着と、毎年のように距離短縮ローテの穴馬が好走しています。

(近10年、単40倍以下)
   複勝率 複勝回収値
延長  23.1% 70%
同距離 31.9% 85%
短縮  28.6% 124%

今年の出走予定馬のうち、上記に該当する馬は

①前走差し遅れした馬
エイティーンガール
タイセイアベニール
ヴェントヴォーチェ

②距離短縮の馬
ジェネラーレウーノ
トウシンマカオ
メイショウミモザ

そして昨年、一昨年とキーンランドCで好走したエイティーンガールは、今年も好走に期待できる一頭と見ています。

○instagramはじめました!
インスタでは予想のポイントはもちろん、競馬場や競馬BARの紹介など、競馬を楽しむコンテンツを投稿しています🐴


〇netkeiba TV


〇その他の馬はDMMオンラインサロン限定コンテンツ。


〇いままで書いた競馬コラム


〇リンク集


いつもご覧いただきありがとうございます。皆様からのサポートのお陰でモチベーションを保てています。これからも優良な情報を提供できるようより一層努力しますので、応援のほど宜しくお願いいたします。