4-8. HBS/Stanford GBS徹底解剖セミナー

#4セミナー #8キャリア・自己啓発


<本投稿によって学べる事>

1.Stanford GBS受験における評価項目と対策
2.海外大学院MBA進学受験に効果的なレジュメ作成方法
3.キャリア上の強い軸(パーソナルブランド)の形成の仕方(最重要!


<サマリ>

Stanford GBS受験においてはパーソナルブランドがいかに確立されているかによって合否が大きく左右する。
パーソナルブランドは
「Values:自分が何を大切にしている人間か」
「Vision:この世界は将来どの様になるべきと考えるか」
「Mission:何を人生で成し遂げたいか」
「Identity:自分が何者でどの様なスキル、経験を持っているか」
の4要素から構成され、GBS合格だけでなくキャリアを成功させる上でも各要素を深堀して言語化の上、それに沿った行動をとる事が肝要である。

<インプット概要>

1.Stanford GBS受験における評価項目と対策

1.大学におけるGPA
GPAによって進学後のアカデミック領域で活躍出来るか判断する事を目的としている。但し職務経験が5年以上ある場合は重要度は低下し、逆はまた然りである。

職務経歴が短くGPAが低い場合でも、MBAの為に職務経験を伸ばすよりもMBA進学した方が自分の成長に繋がるなら多少ランクを下げてでも、すぐの進学を検討すべき。

2.GMAT
英語と数学スキルを測る事を目的としている。本試験は正答を続ければ続けるほど質問の難易度が上がる為満点を取る事はほぼ不可能に近い。330-340点あれば満点近くと考えて問題ない。但し優秀な層は370点など平気で取ってくる。ただ留意しておくべき事はGMATのスコアよりもエッセイなどの自分の人生における軸が重視される事だ。

3.大学において受講した講義

4.職務経験
仕事を通じた成長、リーダーシップポテンシャル、持っているスキル、実際にチームにどの様に貢献出来るかを確認する目的としている。

5.Extra Curricular Activities
リーダーシップポテンシャルの有無を確認する事を目的としている。
自分の仕事が社会起業家などでは無い場合、この様な社外での社会貢献活動があるとよい。BCGやMCKの海外オフィスのアソシエイトが大体チャリティーイベントやマラソンイベントに参加しているのはこの為である。

6.レコメンデーションレター
現在、もしくは過去の直属の上司1-2人からからのフィードバックが最適である。直属上司以外からの場合はその理由を明確に述べる必要がある。良くあるミスは自分の事を知らない有名な人間からのレコメンデーションを貰う事だ。具体的に候補者の強みを理解していない場合は、有利となる情報を詳細に述べる事が出来ない為、結局アプリケーションでは役に立たない事が多い。

7.エッセイ
候補者の大学院とのカルチャーフィットや価値観を見る事を目的としている。

8.面接
Stanford GBSでは面接にこぎつけた時点で、全体の12%に入り込んでいる。
Stanford GBSの合格率は6%なので面接が確定した時点で合格可能性は50%でまで上がっている事が分かる。面接における評価が全体評価において占める割合は学校によって違うので要注意。

2.海外大学院MBA進学受験に効果的なレジュメ作成方法

<レジュメの構成>
・職務経験が1年半以下の場合は在学歴を先に多めに記載し、1年半以上の場合は逆に書く。

・レジュメ作成の際にはHBS templateを利用して極力シンプルに保つべきである。

https://www.alumni.hbs.edu/careers/job-search/Pages/resumes-and-cover-letters.aspx

・レジュメの最初にはサマリを付ける事。
一言で自分自身をアウトラインする文章を作成する事。そうしなければ、レジュメを構造化して様々な実績を記載しても多くの評価者はよく理解できない。
例)
• Senior year BS in Computer Science student at Yale-NUS researching optimizations to data structures with Assistant Professor Aquinas Hobor.
• Senior executive at Crimson Education with broad international experience and proven ability in managing both startups and teams within larger organizations.

<レジュメの各セクションにおける具体的な記載内容>
・レジュメ内のEducation部分について
例)研究内容
• Senior Year Capstone Research Project with advisor Ass. Prof. Aquinas Hobor, Variants of Splay Trees. Our aim is to develop a variant of a Splay tree with log^2(n) maximum tree height for any access sequence.
⇒専門的な内容を付記する事で適当なことを言っているのではない事をアピールしている

• Key courses: Principles and Tools of Software Development; Programming Operating Systems, Interfaces & Extras (by Simon Perrault); Seminar on Corporate Finance; Early Stage Private Equity Investing (by Michael Schmertzler); Statistical Case Studies in R (by Jay Emerson).
⇒ MBAプログラムに直結し、採用担当にとって感心出来るする内容を記載するべし。

• Co-founder and co-president of Yale-NUS Data Science. Organized annual datathon and courses for students.
• Organized a speech by the ambassador of the EU in Singapore at Yale-NUS.
• Helped organize the Singapore Asset Management Conference – the largest student-led asset management
conference in Singapore.
• Was selected as a delegate and participated in Harvard’s World MUN in Rome in 2016.
⇒ 表彰される様な、目覚ましい成果を上げていなくても記載するべきでる。Stanford GBSでもこの様な団体を運営する人材を必要としているため。常に相手が何を求めているかを考えてResumeを作成する事が求められる。

・職務経験
「リーダーとして具体的にAAの課題を抱える人々BB人に対してCCのサービスを提供するイベントをDD回実施した。これによりこの人々の課題(例:進学率)がEE%も改善された。」など、自分の具体的な実績を記載するべき。
ポジションタイトルと責任範囲を記載するのでは何も意味がない。「リーダーであった」ではなく、プロジェクトや具体的な仕事に於いて自分が発揮した価値、もたらした実績や効果を具体的に、かつ数値と共に記載する事。
また、失敗経験も自分の性格や価値観を表すので、記載するべきである。都合の悪い数値などは隠しても問題は無い。

職務経験の深堀として、Stanford GBSでは以下の3つをエッセイにて問われる。
"Primary responsibility"
"The most significant challenge"
"The most significant accomplishment"

<その他のTips>
・読み手を引き付ける工夫
読み手に親近感を持たせる事、自分の価値観や人間性を読み手に伝える事を目的とする場合はパーソナルな内容も真面目なトーンをキープできる程度で記載するべきである。
ただし、これはリスクでもあるので実施する場合は確実に興味を惹きつける内容である事、自分の人間性を伝えられる内容である事を検証する事が求められる。
また、この工夫は就職活動などでは実施しない方が良い。MBA受験においても、起業家精神の強いStanford GBSでは効果的だが、Whartonなどの堅い学校では効果が薄い可能性もあるので相手をよく見極めて実施する事。

例)Ultramarathon finisher (107km); Under 4-hour marathon finisher; Yale-NUS Basketball team; Yale-NUS Chess team;
second place in HackFest SG (Singapore’s largest student hackathon) for prediction algorithm; scored maximum score on
Mensa IQ test; teenage music fanatic (Swift, Bieber, etc.); helped build a library and teach English in an inland Fijian village;
launched first startup at age 13; can play the guitar, piano, drums, ukulele, and sing; have travelled to 51 countries.

・自分の価値観形成に影響を与えたイベントは遠い過去の経験でも記載するべきで。
・具体的なスキルについてのイベントは直近の経験であるべき。

参考: https://ocs.fas.harvard.edu/files/ocs/files/hes-resume-cover-letter-guide.pdf


3.自分のキャリアの軸を構築する方法(最重要!)

結論から言うと、パーソナルブランドを確立し、そのブランドを確立するための行動をとる事である。
以下記載のパーソナルブランドの各構成要素を明確化し、各要素を密に連携させる事でパーソナルブランドは強化される。パーソナルブランドは非常に重要な項目で、MBAではこのパーソナルブランドが他の項目よりも重視される。

パーソナルブランドは以下の要素で構築される
・Values
定義:What you care about the most. What are the things that have a capavity to make you angry or upset?
この質問を問いかけると、自分が最も大切にすることである事が分かる事がほとんどである。

・Visions
How you see the world. Ideally, how you want the world to be in 50 to 100 years. This is what defines your vision. It is not necessarily what you are going to do, but how you think the world should be. 
ビジョンは大きく、世界を変える様なわくわくするもので、グローバルなものを記載するべし。

・Mission 
What you as a person you would like to accomplish in your life. What your goal is.

・Identity
Your credentials, skills, resumes. Basically who you are right now. 

例)
Eron Mask・Values: Clean planet, innovation, and good and beautiful products.
・Visions: Everyone driving electric cars, people are travelling to Mars, all the air being clean.
・Mission: Through making Tesla Electric cars popular and used more globally, reduce the dirty energy usage and dirty air emission around the world
・Identity: Entrprenor, CEO, Inventor


Stanford GBSではパーソナルブランドを深堀する為に、以下の質問がエッセイにて問われる。

1.What matters most to you and why. ***MOST IMPORTANT***
パーソナルブランドを確立させる事と、それを確実にエッセイで伝える事。
またミッションは大きい夢である事、更にわくわくさせる様な目標である事。グローバル規模、世界を変える様なミッションを打ち立てる事が大事である。また価値観と密に連携させることが大事である。自分が何をやっているかも謙虚に書くことが大事

例)Giving people access to education to enable them to think critically. Grew up in Russia where critical thinking is not promoted in the school system and not common in the political system.  Critical thiking is lacking - unfairness comes from people not thinking about their current situaion. Russian students just memorize all the information teachers give you while American students analyze different resourcesn and give isights based on that. Russia need to be critical thinking enabled, people decide have choices of work.

2.Your job (250 words)
現在の職務内容と自分のミッションをきちんと連動させることが大事。
例)I learned Critical thiking learned by taking western education while Russian education does not enable students to think critically. Helping students to get into the American schools is to give ,even if is a small amount of students, students have opportunities that I had before.

3.Why Stanford?
パーソナルブランドと密に繋がる具体的な授業を理由と共に記載する事。

4.Tell us about a time within the last two years when your background influenced your participation at work or school.
Stanford GBSは多様なバックグラウンドを持つ生徒を集める事で、講義における議論の活性化を目指している。この質問では候補者が入学後の講義にて、どの様な視点で意見を述べるか、ひいては当人が講義に於いて発揮する価値を測る為の質問である。
自分のバックグラウンドを見て容易に説明できる様な経験では失敗となるので、第三者に自分のバックグラウンドを説明した上で、自分の本質問に対する回答を想像出来るかについて確認するべし。

例)
Grew up in Cristian community has given me to thrive to achieve perfection in everything I do. But at the same time Crisitian people have a capacity to accept mistakes because they understand people are not perftect at the same time. This experience has impacted management style. I always seek for the perfection in everything my team works on, but at the same time, I have a capacity to accept mistakes and failures of team members and this leads me to deal with mistakes calmly, and analyze the root cause with team members  without telling them that mistakes are the things that grow them in the long term.

    ******Make it VERY PERSONAL and DIFFERENTIATE YOURSELF.******

面接でも同様にパーソナルブランドを深堀されることが多い。想定される全ての質問に対応できる5-6個のストーリーを用意して、質問ごとに使い分けられるレベルまで対策をしておくべき。(チーム内決裂にどの様に向き合ったか、失敗をどの様に乗り越えたかなど。)

また、レジュメ上の内容については、面接において全て語れる様にする事。少しでも話せない事があればその時点で終了です。


<アクションプラン>

・パーソナルブランドの各要素の言語化と、Identity強化の為のアクションプラン設定(Due 12/31)
・自分の想定されるキャリアパスを5つ程度検討し、書面化(Due 12/31)
・自分の職務経歴において達成したことの棚卸と詳細確認。その上で全て説明できる様にする事(Due 12/26)

<インプットについて>

以下イベントにおける講演内容。
HBS/Stanford GBS卒のイベント主催社であるCrimson Education Japan 代表取締役社長松田氏と、Yale-NUS大学卒&Stanford GBSに22年度進学予定の同社SVP Andrew氏(22)による講演内容。

同社概要、米国大学院(MBA)に進学するために必要な事、彼らが実際に進学前に実施した対策の3つを説明していた。

本投稿ではMBA進学有無に関わらず、自らのキャリアを築き上げる上で重要な学びが多いと感じたので「米国大学院(MBA)に進学するために必要な事」パートを整理している。



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