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受験英語の基礎講義 第01講

基幹教材「受験英語の見取り図」を軸に受験英語の基礎固めをする「読む」講義です。

今回は第1文型を研究します。


第1文型SV(主語+動詞)の基本訳は「SはVする」です。

Sara smiled.
愛來は笑った。

のように《主語+動詞》だけで終わるのはまれで,たいていは後ろに修飾語が付きます。

The cat disappeared suddenly.
その猫は突然姿を消した。

We talked about SKE48.
私たちはSKE48について話した。

第1文型で使われる動詞の意味にはある程度の傾向があるとする先生もいらっしゃいます。

宮下卓也は『英文法の知識ゼロからはじめられる暗唱例文Props 150』において「第1文型を作る動詞の多くには「存在」や「移動」の意味があります。ですから,第1文型の文であることがわかれば,動詞の意味が多少わからなくても文全体の意味を推測できることが多いのです」と説明しています。

また,富田一彦は『7日間で基礎から学びなおす カリスマ先生の英文解釈』において「存在(ある・いる・生まれる・死ぬ)か,変化・進行(変わる・行く・来る・進む)のどちらか」としつつ「ただし,多少の例外があることを覚悟するべし」としています。

宮下も富田も第1文型の動詞の意味はこれしかない,のように断定はしていないことに注目してください。

そんなことを断定する馬鹿なんていないだろうと思うかもしれませんが,「第1文型 移動 存在」で検索したら次の記事がヒットしました。

「第1文型の意味は、どんな動詞であったとしても、「存在」か「移動」になります。」

ノーコメントとさせてください。

佐藤ヒロシは『五文型の底力』で多くの実例を示した上で「学習参考書などで,「第1文型(SV)で使われる自動詞の意味は 『存在・移動』しかないので,わからなかったらどちらかの意味に当てはめればよい!」などと断言している本をちらほら見かけますが,そう決めつけるのは大変危険だと言えます」と指摘しています。

今回冒頭で示したオリジナル例文3本のうち2本は「移動」や「存在」の意味ではないものにしていることを念のため申し上げて,今回の講義を終わります。

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