黒船は開国を促すのだろうか
花粉症でなかなか釣りに行けないアングラー、The-Allowです。
前回『黒船』と称してハイバリューモデルとしてご紹介した
『ピシファン カーボンX』ですが、リールの話をすると必ずと言っていいほど「この部分の材質は?」、「ここの処理は?」なんて話に繋がります。
確かに、価格帯の近いリールと比べて何がどう優れているのか、何を妥協すればこのリールを使ってもよいのか。というのはお買い物をする上で気になる部分だと思います。
実際、私もこのリールの存在自体は半年とか、そのくらい前には知っていました。
ではその半年の間に、何かこのリールに対してインプットがあったから購入に踏み切ったの?というと、正直なところプラスになる要素はありませんでした。
というのも、「低価格だから」という部分が先行して評価としては「この価格にしては」と補正された評価になりがちです。また、レビュー動画等では「これではダメだ」といったネガティブな評価に対しては投稿者が配慮して遠慮した内容になってしまうこともしばしば。
なので、あまりしっかりとクローズアップされていないネガティブな要素がどこまでクローズアップされているのか?のほうが低価格帯としては気になるのではないでしょうか。
そんな折、明確にこの部分がネガティブと紹介していた動画がありました。
なるほど確かに、これは使用中に気になるポイントですが、言い換えればローターが動いてしまうのは慣性によるものなので、軽量な証拠とも言えます。
ということは、このネガティブな部分さえ何とかしてしまえば実用に耐えうるリールになるということなのでは?とも考えられるのです。
分解してみたところ、やっぱりというか、ローターブレーキと呼べる機構はありませんでした。
べールリターン機構の構造ですが、ベールを返すとラインローラーと逆側にピンがせり出し、ローターが写真の位置にから180度回転した位置にスロープがあり、リターンされるようになります。
右手投げの場合、キャストの際はこの位置にローターがあるかと思いますが、この位置でベールを返した状態ではリターン機構のピンが保持、ないしは摩擦で引っかかるようなものがないので、キャストの際に勝手にローターが動いてしまいます。(それでも、ベールが勝手にリターンされない点は悪くないと思います)
そこで過去、数多あるリールの改造を行った先駆者の方々の知恵から、簡易的なローターブレーキ機構を設ける術を学んでいましたので、画像の位置にファスナーテープ(メス側)を貼り付けることでキャスト時の位置でローターが留まりやすくなるよう、手を加えてみました。
貼り付け箇所を横から。ファスナーテープの粘着では高さが若干足りないので、少し嵩増しの意味でもう一枚、両面テープを挟んで貼り付けをしたところ、ちょうどよい保持力になりました。
もう少し使用して問題がなければというところですが、小一時間投げた程度では不具合もなく快適に使用できるようになっています。
その他、内部機構についても面白い点がいくつかありましたので、それはまた次回ということで。