【医学部受験】講師が語る予備校の選び方④

②集団授業をメインとする医学部受験専門予備校の特色

医学部予備校の中でまずは集団授業をメインとする予備校から。

こちらは集団とはいえ、ほとんどが少人数集団を謳っているのではないでしょうか。概ね8〜10人くらいでクラスが構成されることが多いと思います。
予備校自体の規模(在籍生徒数)としても医学部予備校の中では大きめになると思います。
最近は3〜5人のかなり少人数なクラス構成で実施している予備校も見受けられるようになりましたね。そちらの場合は予備校規模も小さいことが多いです。

集団授業でも少人数であることは授業を受ける上で大規模集団とは差が出てきます。

・講師からの一方通行の発信とはいえ、少人数であればそれが自分に直接飛んできていると感じられる
・講師から生徒の顔色(リアクション)が分かりやすく、何よりその顔色により講師側の対応が変えやすい

この辺りが大きいでしょうか。

まず生徒目線では講師からの発信を受け取りやすくなります。
講師との物理的距離感もその要因の一つですが、受講生全員に講師の目が行き届くと講師側としては、その一人一人に発信していくイメージになります。
実際各生徒に向けて発信しているので、生徒側も受け取りやすいですよね。
大規模集団だと一人一人に投げかけるのは流石に難しく、特定の一部のターゲット層(ターゲットレベル)に向けて発信します。
生徒側は自身がその層に入っていると問題ないのですが、そうでない場合は離れたボールを受けにいくようなイメージになります。
これって、そのボールを無視しやすいんですよね。逆に、直接自分に飛んできたボールは無視しにくいですよね。笑

さらに講師目線で言わせてもらうと、生徒の反応を確かめながら授業を進行できるので、大規模集団より生徒満足度の高い*授業が行いやすいです。
生徒が複数集まれば当然彼ら彼女らのレベルは異なります。その際、ある程度の授業進行速度を保つためには、進度についていけない生徒を切り捨てる必要が出てきます。それが、クラスの人数が少ない程、切り捨てる必要性が少なくなるのは当然ですね。

*満足度の高い・・・ここでは生徒の理解欲求を満たすという意味で使っています。「成績が上がる」というより「わかったつもりになれる」授業。

この授業クラスは学力レベルで分けられることがほとんどになります。
元々同じ医学部を志望するもの同士であり、近い学力であれば同クラスの学生とはライバル関係になりやすいメリットもありますね。

このパターンの予備校を選ぶ際は、カリキュラムに注目しておきましょう。
特に自習時間の割合や、自習の手助けがどの程度あるのか。

一般的に集団授業で行われるのは知識のインプット作業です。
ただ、試験で問われるのはどれだけ知識を持っているかではなく、どれだけ知識を使えるかです。
応用力が問われるという意味ではありません。
タイタニックという映画は知っているけど、どんな話かは説明できない。これだと意味がないというお話です。
(タイタニックをチョイスしたことに特別な意味はないです。そして言いたいことが沢山出てきたので、このことについては別記事書きましょうかね。笑)


そのため、予備校カリキュラムでは
自習時間の確保ができていること。
・タイタニックのストーリーを説明できるようになるような仕掛けが組まれていること。
この辺りに特に注目してください。

最後に少人数集団を選ぶ上で何より重要なのが、
上位クラスに入れるかどうか?
になります。
成績を上げるために予備校に通うのに...と思うかもしれませんが、予備校内も格差社会です。
その格差を跳ね返しクラスを上げたり、下位クラスから医学部合格したりすることができている受験生の割合は驚くほどに小さいが現状です。

このことと、予備校の合格実績のほとんどが上位クラスの生徒によるものだという事実は是非とも知った上で検討してください。

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