【マーケの裏側:その1】抽選でXX名様にXX円のパターンが多いワケ【ヒント:予算枠】
ゆっきーです。
よく企業広告で「アンケートにお答えいただくと、抽選でXX名様にアマギフXXXX円分プレゼント」という訴求を見ませんか? この仕組みについて解説し、どのような予算でどのような意図があるのかを解説します。さらに消費者としての賢い活用について考察していきます。
典型的なパターンは以下のように3分類あり、要素としては「予算枠」と「期間」と「意図」でおおよそが説明できます。
1. 全員にXXX円
2. 抽選でXX名にXXX円
3. 先着XX名様にXXX円
1. 全員にXXX円もしくは商品をプレゼント
このパターンはさらに細かく2パターンに大別されます。まず、A)予算が潤沢にあり、プロモーションの効果を最大化したい場合、次にB)インセンティブの条件が直接的な売上とリンクしている場合です。
パターンA:
イベント前までや決算時期までなど一定期間後に企業や環境が何らかのマイルストーンがある場合にそこまでの期間を最大化したい場合に活用されます。申込数=支出となってしまうので、予算のコントロールが効かないのが難点です。申込数と売り上げを連動する必要があり、期待利益<プロモ予算 となることが多い為です。但し、微小な報酬で多くのユーザにリーチしたい場合には有効な手法となります。ティッシュ配りの手法に似ています。この場合、明らかに企業が採算を度外視してキャンペーンを打っている場合には、一般的にリターンが期待できます。
パターンB:
売り上げに対して1:1で応募して商品が当たるようなケースです。例えば、昔よくありましたが、雑誌を購入したら、雑誌の応募券を送ると全員プレゼントのようなパターンです。雑誌の売り上げを原資として、プレゼントの発生=雑誌の売り上げ発生と1対1で対応するので、安全に予算を組めます。プレゼントが発生している時には、1冊の売上が発生しており、書籍の売上の内訳から原資が捻出されている考え方となります。ユーザのエンゲージメントを高めるため、長期的なユーザ獲得に繋がる手法となります。毎月購入してくれるユーザへのノベルティ還元などが多く、理論上、期待利益=プロモ予算となり、費用対効果は確実でブランドに対する中長期的なエンゲージメントを高める手法です。ブランドやコンテンツに対してあなたが「ファン」であれば飛びつくとメリットのあるタイプのキャンペーンとなります。
2. 抽選でXX名にXXX円
最近主流の方法となりますが、この手法は小さな予算で最大限の効果が得たい場合に有効です。例えば「5分のアンケートに回答いただけると抽選で10名様に5,000円相当のamazonギフト券をプレゼント」というプロモの場合、予算は10名×5,000円→50,000円となります。50,000円など固定額で1キャンペーンを打てるので、企画側としては非常に扱いやすいです。
昨今最も主流の手法で、担当者のコントロールがしやすい、マスにリーチしやすいという長所はありますが、リターンに釣られるユーザが多く、得られる情報が薄い、そもそも期待数まで到達するか保証されないことが欠点です。ユーザ目線でいうと、この手のキャンペーンは分母がわからないかつ毎回変わるので、参加しても当たった試しがないということが多く、リターンは得られないことが多く、本当に暇な時以外にはお勧めしません。
3. 先着でXX名にXXXポイント
こちらは時間を圧縮して最短期間で最大の効果を上げたい時に用いられます。マーケ担当からすると「勝負キャンペーン」に使う手法となります。予算を最大限に使って、時間の利益も含めて最短で成果を得たい
例えば、決算間近でXX日までに売上目標に到達したい・しかも到達は早ければ早いほどよいパターンがこれに当たります。在庫処分的な手法なので、ユーザ目線だと早く乗っかれれば時間の利益をユーザ側も受けやすい
また、実は全員プレゼントキャンペーンのセーフティネットとしてもよく用いられます。「全員にXXポイントプレゼント」の後ろに小さく「※但し、上限はXX名まで」 との記載があることが多くです。1の派生系にもなりますが、たくさん取りたいけど上限はあるよ、なので念の為に上限キャップをかけているというケースです。キャンペーンとしての筋はよいので、関心がある場合には早めに乗っかるのが得策です。
まとめ:ユーザ目線での筋の良し悪しを評価する
私からのメッセージは、キャンペーン担当者の意図を理解することで、「当たらないキャンペーンに申し込んで無駄な時間を浪費することはやめよう」ということです。
分母のわからない(キャンペーン企画者ですらどのくらい来るかわからない)キャンペーンに、あなたの貴重な5分をかけて申し込むなら、よりリターンの高いことに時間を費やしましょう。期待利益は5,000円ありますが、何分の1かわからない、外れたら0円、しかも本当にプレゼントされているかもわからない そんなキャンペーンでマーケ担当者に食い物にされないように、彼らの考えの上に行くことをお勧めします!
最後に
いかがでしたでしょうか? テストは作成者の意図をつかむのが近道というように、目の前に溢れる美味しそうなキャンペーンをマーケ担当者の目線で解釈して賢く活用しましょう。
今後もこのようなキャンペーン理解に役立つ情報をレポートしていきますので、楽しみにしてください😋
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