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Jazzという安直な選択肢。

最近に始まったことではないのかもしれないけれど、ラーメン店や立ち食いそば店で感じているちょっとした違和感について。

おおよそラーメン店なんかは、特に耳を傾けないのにAMが流れてたり、せいぜい音楽と言えどもTOKYO-FMとかJ-WAVEあたりが流れていたような気がする。そんな印象をもっていた。

小洒落たラーメン店なんかが増えてきたせいだろうか?店内にJazzが流れる店が増えたのは。先日入った駅の立ち食いそば店でもJazzが流れていた。

ちょっと聞いて「あぁ誰の曲だな」という程まで耳は肥えていないけれど、まぁだいたい軽快で管楽器系の音が入っている曲がかかっている。

ただ、なんとなくそこにミスマッチな感じが漂うのが否めない空間に陥っていることも少なくない気がして、それはもしかして単にInstrumentalの音楽をかけようとすると一番Jazzが手っ取り早い選択肢なのではないかという思いが浮かんだ。

Jazzという音楽はとても幅広いジャンルだと思う。特に聞き耳を立てなくても耳を通過していくちょうどいい音楽なのかもしれない。けれども、やっぱりそれが流れる空間は選ばれる音楽だとも思う。でなけりゃ、Bluenoteみたいな空間とか生まれなかっただろうし。

ラーメン店にJazzはダメだと厳格に否定するつもりはないけれど、その場にかける音楽を、特に場所を考えずに安直に選ぼうとすると、Jazzという選択肢が浮上してくるような気がして、なんだかJazzの品格や質感が低くなってしまっているような気がしてならない。

Jazzはもっと場所を選ぶ音楽だと思うのだ。

では、代わりに何を流せばいいのだ?と問われたところで、胸を張れる答えは持ち合わせていないけれど、日々、まだFMを流していた方が無難じゃないのかなぁと思いながら、よくわからないトランペットのアドリブを聞きながら麺をすするのである。

photo credit: Tom Marcello via photopin cc


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