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「逃げ馬の凡走は気にするな」の良い例・その1・ジャスパークローネ

函館スプリントS(G3・函館芝1200m)で16着凡走ののち、CBC賞(G3・中京芝1200m)勝利。続けて、北九州記念(G3・小倉芝1200m)も勝利、ジャスパークローネ(Frosted産駒・母父Kitten's Joy)

ジャスパークローネは逃げ馬。スタートから行って、行って行ってでどこまでな競馬をした方が走るタイプ。自分はその手な馬を「その場その場で脚使う競馬した方がいい馬」と呼んでいます。

末脚貯められる馬の真逆です。

函館スプリントステークス・2023のジャスパークローネ

2023年の函館スプリントステークスを見てみましょう(勝馬・キミワクイーン・ロードカナロア産駒・横山武史騎手)。

1番人気 トウシンマカオ(ビッグアーサー産駒・鮫島克駿騎手)
2番人気 ブトンドール(ビッグアーサー産駒・池添謙一騎手) 
3番人気 キミワクイーン 

1着 キミワクイーン
2着 ジュビリーヘッド(ロードカナロア産駒・西村淳也騎手)
3着 トウシンマカオ

ジャスパークローネ(11番枠)はアオって、スロー再生するとカメラ目線送る形でスタート(イスラボニータ産駒じゃないよな……)。

軽く後手を踏みます。アオった角度は低かったので後手踏む負荷は軽めではあるものの逃げたいジャスパークローネにとっては痛い。軽くうながして前目へ。逃げていこうとすれば逃げて行けるチャンスはあるように見えますが、鞍上は内から来たテイエムトッキュウ(ロードカナロア産駒・津村明秀騎手)と外から来たカルネアサーダ(ドレフォン産駒・角田大和騎手)に挟まれる隊列で進む。

脚貯める選択をしたのが、ジャスパークローネにとっては1完歩ごとそのレースで使える気力・体力をどんどん奪って行く。4角手前でテイエムトッキュウが垂れ、インに入れますが、外から来たリバーラ(キンシャサノキセキ産駒・M.デムーロ騎手)に半馬身くらい出られる形で回り、直線で前に入られて伸びる脚なくゴール。ジャスパークローネ16着。

(※)深くは書きませんが、カルネアサーダも逃げ馬でないもののジャスパークローネと似たところがあったりします。

逃げ馬は自分の形に持ち込めると強い

ジャスパークローネはCBC賞で前走とは全く違う、スタートからゴリゴリに押して逃げて行く競馬を選択。逃げ切っての勝利(7番人気・単勝・2820円)。

自分の形に持ち込むと逃げ馬は強い。逃げ馬の凡走は気にしなくていいことを証明するレースでもありました。

能力ある馬が能力を著しく減らされる競馬での凡走。逃げ馬はこういうことが起きやすい。

馬券的問題としては「ためらうことなく、逃げて行ってくれるかどうか」、ここの見極めになるでしょう(悩ましい)。

前目に意識のある団野大成騎手に乗り替わったのはいいポイントだった。

以上、「逃げ馬の凡走は気にするな」の良い例・その1・ジャスパークローネという話でした。



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