ぶるーす
楽器をやっていると練習の過程でブルースの12小節を学んでいくことも多いと思う。
そこから派生して変化していく進行もあるが、
基本的には12小節を繰り返して、
そこに自分の音を詰め込んでいく。
20歳の頃から、武者修行のつもりでライブハウスで行なっているブルースセッションというものに参加していた。
初めて参加した時、緊張しながら挨拶して、
演奏が始まるまでキーを教えてもらえなかったのも覚えている。何くそで弾きたおした。
そこから一人だったり、友人達と色々な場所でセッションをした。
定番曲か12小節さえわかれば誰とでもコミュニケーションが取れるのは楽しかった。ワンコードでも良い。
面白いセッションもあれば、
正直つまらないものもあった。
数え切れないくらいセッションしてきたし、
そこでの出会いもたくさんあった。
セッションで出会ったシンガーの人と師匠が偶然昔からの知り合いで仲が良く、
師匠からの指示で、少しその人と一緒に居て学べと言われ、いわゆる「鞄持ち」をした。
凄い売れてる人ではない。
小さなライブハウスでたくさん演奏していた。
優しく、時に熱く、酒ばかり飲んで酔いどれのシンガーで、
この人の周りには沢山の素晴らしいミュージシャンが集まっていた。
多分そういうところを学べということだったんだと思う。
一度だけ一緒に演奏させてもらった。
師匠が録音したものを頑張って覚えて弾いて、
ライブが終わったあと
「そんなんだったら、ずっと○○みたいに弾いてな」と言われた。悔しかった。
自分も演奏が忙しくなり、いつしか会わなくなってしまった。
3年前、ホームページを見たらトップページに、
訃報のお知らせが書いてあった。
突然死と書いてあって訳がわからなかった。
すでに亡くなってから数ヶ月経っていた。
知り合いの大先輩に会いに行って話を聞いた。
師匠にも会いに行って話を聞いた。
主宰していたセッションにも行った。
人生で一番の爆音で弾いた。
周りに煩いって笑われても届くように弾いた。
こっそりライブの録音してた音源を聴くと、
まだ何処かにいる気がする。
色々なタイプのミュージシャンが集まっていて
ブルースハープの音をよく聴いた。
この音を聴くと思い出す。
最近知り合ったブルースハープ奏者。
小倉綾乃さん
https://m.youtube.com/watch?v=EgyeHZlpunU
アコギを弾いた。
偶然その鞄持ち時代に、ライブでブルースハープを弾いていた方とも知り合いで、
何か「縁」を感じた。
「しっかり弾いてやれよ」って聞こえた。
shuさーん、めちゃくちゃ良いブルースハープ居ますよー!
何で黙っていっちゃったんですかー、
また弾かせてくださいよ。
自分はまだまだ弾きますよ。
思い出だらけです。
沢山のことを学ばせていただきました。
本当に本当にありがとうございました。
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