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馬場と清龍と私①

小島孝子

昔書いた駄文がFacebookの振り返り機能によって発掘された。けっこう自分的にはおもしろいと思っていて、しかし、ほんとに他の人が読んでおもしろいかは謎なので、試しにここでアップしてみることにしました。
清瀧ファンの皆様に読んでいただきたい6回シリーズです。

事の発端は、吉祥寺で見かけた居酒屋清瀧がビミョーにオサレな居酒屋チェーンの様相を呈していたことだった。

『清瀧がふつうの居酒屋になったらしい…』

そんな噂を聞いてはいたものの、これまでその事実を現実のものとして見ようとすることができなかった我々。清瀧が普通だなんて、あってはならない事態。しかし、いいかげん大人になった今こそ、この事実を我々の目で確かめなければならない、そんな意味もない義務感駆られ、あの魔界の入り口とも揶揄されるさかえ通りの門を潜ることになった、というわけである。

ここで、少し補足しておくと、我々のなかで清瀧とは『とにかく安いけれど、人体に悪影響を及ぼす危険ドラッグ紛いの酒を出す店』『異常に薄い謎のビール、サッポロラガーという銘柄が味わえる店』『不思議な色の貝が入った謎の鍋が出てくる店』『いちばんうまい料理がポッキー』『学生が全裸でばか騒ぎをする店』である。

ゆえに、いわゆる“和民的な“居酒屋チェーン店は、我々の中では『普通の居酒屋』と表現しているのである。

高田馬場という地域は、この手の学生を相手にした安酒を出す飲み屋というのがかなり多く、恐らくこの街を知る人間に『安く飲める店』を挙げろと言われたら、枚挙に暇がない状態で、それゆえ
『馬場にスタバができた』
というニュースを聞けば
『馬場のくせに…』
という、謎の会話が交わされるわけである。

その中でも清瀧はこうした金曜日の馬場の街で安くあげるために最終的に流れ着く店だったのである。20年前は。

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