現状はよくならないけれど

生きましょう。

と、ある場所でとある皆さんとそう約束をしています。
だから今日もちゃんと生きていようと思います。例えこの現状がどこまで続くとしても。不意に泣きたくなっても。無性に暴れ出したい気持ちになっても。
また笑顔で直接会える日まで。

2020年は本当に、あっという間で、身の回りのことがいっぺんに様変わりしてしまって。どうしてこんなことになったんだろう、と、去年の今頃のことを思い出しています。
二月の初め頃、テレビであの船のニュースを眺めていたのが遠いことのよう。現実なのに、実際に同じ国内で起こっている出来事なのに、どこか違う世界の、遠い国のことのように思っていた。
今ではこの、コロナ禍という状況にも慣れてしまっていて、こうなる前の以前の生活がどんなものだったのか、考えないと思い出せないくらいになってしまいました。

推しグループのライブには行けなかった。人生最推しの舞台にも行けなかった。何枚ものチケットは払い戻しになって、予定が発表されていた舞台たちも、悉く中止になった。
友達にも会えなくなって。気軽に旅行もできなくなって。楽しいことはなくなって。
仕事は在宅勤務に切り替わって、家が大好き・一人が好きな私はとてもありがたく楽しく日々を過ごしていたけれど。誰とも会わない、話もしない日が続くと流石に良くないのでは? と思い始めて時々家からは出るようにして。
週に一・二度、職場と家の往復。時々買い物、それ以外はひたすら家に引きこもっていた。気が滅入るなぁと思いつつ。
そんななか、推しの彼が、始めてくれたことに救われて、それが日々の楽しみになっています。これは本当に感謝しかない。

春なのに心は晴れず、毎日聞こえてくる良くないニュースに混じって、衝撃的な悲しいニュースも立て続けに聞こえてきて、何度も落ち込んで、泣いて。
夏に差し掛かるころ、徐々に演劇が再開され始めて。見たかった舞台の幕が何とか上がった。
でもいつどうなるか分からない状況。今日は上演されたけれど明日は中止になるかもしれない。どうか最後まで無事に、と祈るような気持ちで過ごす毎日。
そうしてようやっと、久しぶりに舞台に立つ推しが見られて、感極まって泣いた。あの瞬間を勝ち取ってくださった、演者の皆様にも関係者の皆様にも観客の皆さんにも、そして神様にも感謝した。
そんな風にして、気が付けば夏は終わっていた。
秋になって少しばかりは動けるようになって、ようやっと楽しみにしていた舞台があったのに。またしても悲しいニュースで中止。
かろうじての希望も、諸々で消えてしまった。2020年はもうどうしようもない年だった。

いつもとは違う中で始まった2021年。今年がどんな年になるのか、もう本当に分からない。
でもせめて、せめて少しでも明るい年になればいいなと思っています。

生きましょう。
約束だから、頑張ります。
画面越しじゃなくて、直接、貴方に会ってちゃんと名乗れるように。顔を見て、自分の言葉で、声で、たくさんの感謝を伝えられるように。
その日まで頑張ります。

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