ひとり歴史家

 ひとり歴史家

港にて
恋人たちが
夢の跡
うまれかわりし
こともあるかな

忘れられ
記録にないと
なげきたる
あの日あの時
このレンガ色

地下的な
暗めな蔵で
絵画から
書物などから  
秘密結社かな

星にして
部屋に飾りて
少女には
本棚に住む
妖精という 

駅に着き
スマホ片手に
呼び鈴を
鳴らしたくなる
未来の交差

階段で
散乱したる
本ばかり
本当だから
映画の一日

持ち物を
検査したらば
思い出を  
横丁にする
徘徊にする

ひとひだけ
恋する姿
生前の
如くありらん
あの人きたりて

革命の
如くいきたる
心地して
全身全部
エロスの御霊

裸女踊り
閲覧禁止 
みたいには
なればなおさら
秘密主義かな

美しき
発意ありたる
少女から
ひらめきみせる
あの輝きに

ぴくぴくと
あれがぴくぴく
なんてきく
それもぴくぴく
いきてるひとよ

風景を
美観壮観
建設の
歴史までみる
ひとり歴史家

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