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四谷のアートコンプレックスセンターで藤川さきを含むグループ展「ギャルと自然」が行われていたので足を延ばす。

ギャルと自然は、このグループ展のキュレーションをしている大槻香奈のネーミングとのこと。
なかなか、難しいというか意味がとりにくいが、敢えていえば、ミシンと蝙蝠傘が手術台の上で出会った的に把握してもいいのかもしれない。

藤川さきの作品は、公共コミュニケーション研究所として、継続してコレクションしている。
今回の購入は「水」。オンラインで購入したが、実際に見ることができ、やはり選択は正解だった。

生きていることと死んでいることのあわい目というか、相互を往還する雰囲気が、上部の薄塗りから流れ落ちる絵の具と下部の藤川らしい厚塗りとの対照によって、十分に描かれている印象だった。

また、藤川が、今回初めて取り組んだ陶芸による立体が展示されていた。
なかでも「水で咲く花」とタイトルされた花器がよかった。
まず、陶芸であることによる釜の火と空気に任せるしかない部分の「自然による介入性」、そして花器であることで、購入者がどんな花を活けるのかは恣意に任されているという状況による「他者による介入」
この「負けるが価値」的な可能性に強く惹かれる。

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