新曲「Romance」と共に楽しむJO1の歌声たち・その2
前回の続き。
🐶豆原一成
まめちゃん。JO1の最年少。ただのカワイイマンネだと思っていたら時々漢の面が見えてきておや…?となる。(特に私の友人JAMでとても視野が広く漢・豆原一成によく苦しんでいる子のおかげでまめちゃんのオスみに触れることが増えなるほどまめちゃんはまめちゃん、だなんて呼ばない方がいいなと思ったりもするんだけど10個も下だとまめちゃんとしか呼びようがないんだよな)
オーディションの時の映像、第1回放送のクラス分けテストの部分だけはちゃんと見ていて、ダンスは元々先生をしているほどにやっていたので上手いのはわかるがボーカルでもトレーナーの安倉先生が「歌心はある」と評価されていたのは後々になってとても納得できた。
まめちゃんの歌声にはクセがなく、まっすぐ前に向かってハキハキと歌う。ちゃんと自分の歌として、前に飛ばす意識で歌えていたことが評価されていたのだと私は思った。
真っ白なキャンバスのように何色にも染まれそうなまめちゃんの歌は、デビューしてから様々な色を見せてくれるようになった。可愛さ、かっこよさ、優しさ、切なさ…。だが、その真っ白なキャンバスはいくらいろんな色に染めても埋まることがなく未だ白い部分を残し続けている。まだ何か持ってそう、まったく違う他の色にもなれそうな気がする。レッスンやレコーディングでのディレクション次第でどんな表現もできそうな、何にでもなれそうな無限の可能性を秘めている、そんな感じ。
今回まめちゃんに与えられたパートは全てサビの一部。これは完全に私の推測でしかないが、この曲のサビは基本的に地声メインでしっかりまっすぐ歌うことを統一されているように思える。その方が、そこに込められた人物たちの想いがストレートに届くから。だが、ただの地声でもなくてそこにはちょっとした表現の違いも感じられて、1サビの「願うんだ空の上に」は空の上に向かって必死に手を伸ばして准を求める花鈴の気持ちが表されているような気がするし、2サビのちょっと落ち着いた「君はひとり今すぐ駆けつけるさ」は1人になってしまった花鈴のもとに今すぐ行くよ、って安心させようとする准の気持ちが表されているような気がする。
そして、落ちサビのパート。そこまで地声で歌ってきた頭の「I'm missing you」をファルセットで歌い出して直後に地声に戻し、その後の「この夜が落ちてく〜」の【ち】だけファルセットにしてまた直後に地声に戻し、となんとも器用なことをしている。裏声と地声を行ったり来たりするのは、声の出し方が明らかに違うし声帯の使い方も違うのでスムーズに行き来するのは難しい。しかもその裏声がとても上品な音をしていて綺麗な一本線になっている。この歌い出しによって、落ちサビの雰囲気がガラッと変わり今後の盛り上がりに備えて落ち着いたものになった。
ふと思い立って、デビュー前のオーディションのコンセプト評価で披露した「DOMINO」のパフォーマンスを見返したところファルセットから地声に戻ってくる時に音圧に差が生じていた、そんなスムーズに行ったり来たりできる人なんていないから当たり前なんだけど。そういう細かい所まで見るとものすごく練習したんだな…としみじみしてしまったが私はオーディションをリアルタイムで追いかけていなかった民なので、もっと早く出会えてたら良かったのに…と何度目かわからない後悔をしている。まめちゃんの歌はこれから先も様々な色に染まって覚醒し続けるんだろうなぁ。ほんと恐ろしい子…。
🌺與那城奨
JO1のボーカルに関して、純喜くんと並んで語らないといけないメンバーというのがリーダーの奨くん。純喜くんとともにボーカル要員として音楽番組で歌ってみたに呼ばれたり、昨年は澤野弘之さんのプロジェクトに参加して「OUTSIDERS」という曲を歌ったりしていた。この人なくして、というか誰を欠いてもJO1はJO1ではないのだけど、話し上手・まとめ上手・器用なしっかり者リーダー奨くんがいてくれたからこそ、個性豊かすぎる他のメンバーたちがのびのびと成長できたと言っても過言ではない、はず。
ボーカル面においても、奨くんの歌声は大切な役割を果たしている。彼は元々弾き語りでライブ活動をしたりインスタに動画をあげたりしていたようで、その歌声はいい意味でアイドルっぽくない、最初彼の歌声を聴いたときはシンガーソングライターみを感じた。(シンガーソングライターの人たちの歌声って、とりあえず人生一周したような大人の落ち着きを感じるものが多いように思う、多分それ)
そんな奨くんに与えられたパート、よく見てみるとサビで歌っているところがない。
そういえばJO1の楽曲のパート割りはそれぞれのパートに合った歌声をチョイスされていく、と聞いたことがある。だから時々「実はこのパートやりたくて気合い入れて歌った」なんて話をメンバーから聞けたりもする。声優のオーディションさながらだな、と思った(声優はアニメ側から直接オファーされることはあまりなく新人からベテランまでみんなオーディションを受けてその中からキャラに合った声が選ばれる。作品やキャラクターによって「これ絶対やりたい!」というものがあったりするようだが、その作品のオーディションに受かったとしても、複数のキャラクターでオーディションを受けていた場合は第一希望のキャラクターを獲得できないこともある)。
今回奨くんが歌っているところはどれも盛り上がりに行く途中のパートで、サビとのメリハリをつけるために落ち着いた声が欲しいところである。奨くんの安定感抜群な温かい声が、サビに行く前の曲の雰囲気を引き締めている。他の楽曲でもやはり盛り上がりの最高点というよりは、その一歩手前の展開あたりに奨くんの歌声が置かれてまとまりを持たせる役割を任されていることが多い。
奨くん自身が"俺についてこい!"とみんなをリードするというより、他のメンバーに自由にやらせておきつつも秩序を保てるように様々な場面で上手くフォローしたりリードしたりする縁の下の力持ちのようなリーダーであるのも関係しているのかもわからないが、サビに向かって一つ新しい展開をしたところで置いておくと今までと全く違うメロディが出てきてもなんとなく安心する、そんな奨くんの歌声である。
🍓川西拓実
拓実くんの話は以前にもしたような気がするが、この人はどこでどのようにスキルを身につけてきたのか本当によくわからない。未経験にしては音程もリズムも正確に取れるし、自分の歌の魅せ方・特徴もわかってパフォーマンスできている。
そんな拓実くんの歌声は相当腹筋に力を入れて前ではなく上に声が響くようにしていて、徹底して声を押し出さないように歌っている…んだと思う、たぶん。それゆえアタックが強くならず耳に優しい、甘めな歌声になる。他のメンバーにない、拓実くんだけの唯一無二の歌声である。
拓実くんに与えられるパートというのはいつも曲の歌い出しとか、曲の終わりの1フレーズとか、1番目立つキリングパートではないけどふと人の印象に残りやすいパートを歌ってることが多いように思う。音源で聴いてる分には特別強くは感じないがライブなどでパフォーマンスをする時に顕著にわかる、「絶対に外してはいけない最初の一音目」「台無しにしてはいけない最後の一節」「曲の雰囲気をガラリと変える一声」みたいなめちゃくちゃプレッシャーのかかるパートが多く任されている気がする。過去に出たシングル6枚・アルバム2枚のリード曲、計8曲の中で歌い出しを歌っているのが5曲、歌い終わりのフレーズを歌っているのが1曲。しかしそんな重圧のかかるパートでもしっかり決められるのが拓実くんの本番強さであり、そこに対してとても大きな信頼がおかれているのだろうとわかる。
今回のパートは歌い出しでも歌い終わりでもないが、盛り上がりの最高点に向かっていく重要な助走部分や落ちサビにしかない裏メロのパートなどを担当しており、気が付けば拓実くんの甘い歌声がサブリミナルのように脳にインプットされて、きゅんとさせられているのである。
残り4人!
続く!
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