世代とシーンと

昨夜、I have a hurtの蜷川さんとsans visageの上山くんの対談記事を読みながら「シーンを作り上げていく」ことについて、ふと考えた。
https://ihaveahurt.wixsite.com/bokuranomimiwo/blog/bokurano-mimi-wo-shinjite-vol-1

俺は個人的に同世代のバンド同士でシーンを盛り上げていくことに憧れがあったりもする。これはアイハブにいた時から変わっていない。
先日のSPOOLの企画「TOKYO REVERB COLLECTION」がまさに良いケースだ。あのイベントがほぼソールドアウト状態であったことに確かな実感を感じた。

正直に言うと、シューゲイザー寄りのイベントでの注目度が高いことに複雑な気持ちになることも少なくはない。
そこから脱せなくなるのではないかという不安に駆られる。そして、いつまでその勢いが続くかわからない不安。
この数年間で沢山のバンドが注目を浴びるようになった場面を見てきたけど、同じように人知れずに消えていったシューゲイザーバンドも沢山目の当たりにしてきた。
かつて90年代初頭にあったシューゲイザーのムーブメントのように感じてしまう。方向性を変えて迷走しながら消えていくバンド達。
固定イメージから脱することも、ぶれずに貫き通すことも同じくらい難しいことなのだ。

バンドを通してシューゲイザーやドリームポップを知らない人にも、その良さを伝えられる存在でありたい。
今までそういうジャンルを知らなくても、自分達をきっかけに興味を持ってくれたら嬉しい。それこそ個人的に好きなハードコアやエモシーンの人たちにも伝われば良いなと思う。
あとは老若男女問わず・・・だけど特に若い世代には伝えていきたい。高校生とか大学生とか。
自分も学生当時は貪欲だった。友達同士で好きな音楽をオススメしてシェアしたり、バンドサークルでメンバー集めてコピーしたりとか。
SNS上でオススメし合ってる書き込みを見ると無性に嬉しくなる。いつか母校のバンドサークルでコピーしてもらえないかなとか淡い期待を抱いてしまうし。
自分のバンドを通して、シューゲイザーやドリームポップといった自分達が敬愛する素晴らしい音楽を多くの人に伝えていければ何よりと思う。

ちなみに明後日から山口・大阪へと遠征ライブなのですが、昨夜、この対談を読んでいた同タイミングに山口で対バンする熊本のバンド”shiki”のベースの方がベルリンへの思いを赤裸々にSNSに綴っていて、思わず彼に熱いリプライを飛ばしてしまった。
決してお世辞とは思わないし、ガチンコでやり合うための果たし状のような感じなのかなと。影響を受けてそれをアウトプットしてくれていることが何より嬉しい。
ただの遠方からのお客様としてライブしに行く気はない。しっかり山口に爪痕残して帰ろうと思う。主催の岩本さんへの感謝の意を込めて。
そして、山口と大阪を一緒に回るanemoneyouthも素晴らしいバンドなので、少しでも多くの人に広まってくれたら嬉しい。