機材についてあれこれ

レコ発自主企画から早くも1か月が経った。スタジオでは新曲の練り合わせをし、先々に向けた準備をしている。
個人的にもずっと続いていたスランプから脱する兆しが見えてきたし、モチベーションが高まっている。オレンジオイルで指板を磨いて、弦を張り替えたジャズマスターもご機嫌である。

最近は機材について考えることが多い。何かが欲しいという話では無くて、使い方や鳴らし方についての再考。

つい先日、故障したブレンダーの代わりに、BOSS LS-2を導入した。心なしか敬遠していた代物。
Digitech XP-300をBOSS LS-2のループに繋いで、原音と混ぜるセッティングにしている。THE NOVEMBERSのケンゴマツモトと同じ手法。
彼はコンプで音を調整したり、リバーブを混ぜてシューゲサウンドを作り上げているけど、自分はあくまで色付けに使いたいのでそこまではしない。
Shimmer程派手にしたくはないけど、煌びやかな残響を残したい時に使おうかなと。先週のスタジオの感じだとかなり良い感触だった。

もう8年も前になるが、THE NOVEMBERSのMisstopiaがリリースされた時、あの幻想的で美しいシンセサウンドに惹かれて夢中になった。
当時出ていたギターマガジンに食らいつくように眺め、そのサウンドの原点がDigitech XP-300であることを知った。まさに憧れのペダルだった。
最近ではAirielが使っていて、新譜ではまさに理想ともいえる音を出していたので、思わず一度外していたXP-300をボードに戻した。
あまり使わなくてもボードに鎮座しているだけで気持ちが高まる。他人には理解しがたいロマンみたいなものだと思う。

ギタリストにとってエフェクターは武器であり、業であるとsleepy.abやTHE NOVEMBERSを通じて教えてもらった。
身近な所だとAnriettaの影響もあったかな。POG2等のオクターバーに惹かれたのはAnriettaのamaranthineという曲に影響を受けたからだと思う。
ちなみにヨルニトケルの野月くんのギターもすごく好きで、「新宿に散る」という曲は何回も聴いてコピーしたりもした。彼もPOG2使いだった。
渋谷club乙で観たライブが初めてだったかな。2011年12月19日に大阪のRESTALONEを観に行った日だった。

一度、エフェクターをほとんど使わないバンドを3年程経験したからこそ、見えてきた部分は多少なりともある。
頼りすぎてもだめだし、無視しすぎてもだめだということ。エフェクターを多用しつつも、原音を活かした音作りを心掛けるようになった。

良い音を出すには良い機材を探し当てるのではなく、ギターとエフェクターとアンプに自分がどれだけ歩み寄れるかが肝だと思っている。
勿論、自分の技量が一番左右する要因ではあるけど、全てひっくるめて1つのテクニックと呼べるのだろうと思う。
自分は全然偉そうなことは言えない未熟者だけど、その心がけはこれからも大切にしたい。

~追記:機材紹介~
【歪み】
Mad Professor New Sweet Honey Overdrive
2011年にFulltone OCDと交換で手に入れた。
あの時はまさか7年もボードに鎮座することになるとは思ってもいなかった。
今まで経てきたバンド全てで使っている。非常に使いやすくて相性が良い。

Kohei Murakami CER mod
知り合いを通じてアートのT氏より購入。
本人が改造しているらしいが、詳細は不明。所持しているペダルの中で断トツで希少。
作り主の村上君にCERのプロトタイプを弾かせてもらったこともあり、
非常に思い入れがある1台。彼の消息は不明。元気だろうか。

Humangear FINE DS Special
旧型のFINE DSが壊れて、新しく購入した1台。
前のバンドではメインで使っていたけど、今のバンドでは登場回数は少ない。
新譜では数曲踏んでおり、重ね掛けでも埋もれなくて好きな音。

Masaki Shred Master mod
FOOLAのマサキさんに作ってもらったシュレマスのクローン。
音抜けを良くしてあるので、非常に爆音で突き抜けるような音。
元々本家を使っていた際に音量問題が顕著にあったが、見事に解消されている。

【空間系】
Digitech XP-300
THE NOVEMBERSのケンゴマツモトの音に憧れていたこともあり、4年前に友人から譲ってもらった。
Misstopiaやphiliaのあの音です。幻想的で広がりのあるシューゲサウンド。
海外のシューゲイザーバンドで時折使っている人を見掛けるけど、国内はほぼいない。それ故にやたら目立つ代物ではある。
今はBOSS LS-2を挟んで原音ミックスしている。できればコンプもかましたいところ。
REC後にボードを組み替えたので、新譜のアレンジには登場せず。徐々に使っていきたい。

Zcat Pedals Poly Octaver2
前述のXP-300がデカすぎて持て余すので、代わりに購入したペダル。
使いやすくて良いし、新譜でも大活躍。今後の要となるペダルだろうなと思う。
シンセサウンドに持ってこいの1台です。

Strymon Blue Sky Reverb
2012年10月頃に手に入れてから6年近くメインで使用中。
主にモジュレーション深めで使用。時折、シマーを使います。
ゆるぎない安心感があるし、今の音作りの要です。もし壊れたら同じやつを買おう。

Strymon El Capistan
2014年に購入。代わりにMicro POGを嫁に出して、激安で手に入れた。
Blue Skyとセットで使っている。プリセットモードで入れてるパッチがシューゲサウンドの要になっており、
旧譜の曲たちでは度々活躍している。新譜でも各所で多用している。

Empress Reverb
2016年に購入。今持っているエフェクターの中で恐らく一番高い。
多機能かつ高音質のくせに勿体ない使い方しか出来ていないので、もっと音作りを突き詰めたい。
モジュレーションとホールを主に使っている。最近はGhostモードも使用。新譜の曲たちを彩る要です。

Empress Superdelay Vintage Modified
2014年に購入。なんやかんやで5年目選手のディレイペダル。
ディレイ音がクリアで太いので、リバーブ深めでも埋もれないところがポイント。
音作りは何気に難しいですが、音質は間違いなし。

Red Panda Context Reverb
2016年に購入。リバーブを薄くかけっぱなしにする音作りをしているのですが、埋もれずに太いリバーブが欲しくて行き着いた。
周りに使っている人が全然いない。mishcaのタカダさんが使っているらしく勝手に親近感を抱いている。
唯一無二なリバーブなので音作りには地味に欠かせない存在。

【ギター】
Fender Custom Shop Jazz Master build by Fred Stuart(1998年製)
2013年2月28日に新宿で購入。
ローン組んで買った後、ハードケースを抱えてclub251にブラキリのライブを観に行ったのが懐かしい。
かれこれ5年半メインで使い続けていて、一生使い続けるつもりで弾いてるギター。
アイハブ在籍時のラストライブでギターを破壊しようとした際にペグを破損したので、交換してある。
配線・コンデンサ共に交換済み。

Gibson SG STANDARD(1969年製)
2015年夏に新大久保で購入。
残業後にふらっと新大久保の楽器屋に行って出会ってしまった1本。
今持っているギターの中で1番高価だが、遠征先でネックが壊れて修理に出したりと思い出は色々ある。
尋常じゃなく良い音がするが、今はあまり出番が無い。10月のブラキリで久々に使うのが楽しみ。

Fender Mustang(1968年製)
2011年にお茶の水で購入。
ex GRINCHの南君やex minatoのわたる君と楽器屋巡りをした際にお茶の水で出会った。
一目ぼれで散々悩みぬいて買ったのをよく覚えている。
冷たい指輪在籍時にRECで使ったり、3回程ライブで使ったりした。
とても良い音なのだが使い道が無くて眠っている。売るに売れない腐れ縁のギター。