プレミアムフライデー

今日は初めてのプレミアムフライデーでした。月末の金曜日に15:00を終業時間として仕事を終わらせて、その後の時間を娯楽や食事など有意義に使ってもらおうというものです。消費の活性化や、ワークライフバランス的な要素も目的として入っていることでしょう。

 私も15時とはいいませんが、16時に会社を引き上げました。会社としてはプレミアムフライデーの意味をくみ取りしかるべき行動をとること的になっており、強制力はありませんが、早期退社を推奨していました。私の職場も最初から有給休暇を取る者、午後に半日年休を取る者、フレックスタイムで15時に退社する者もいました。もちろん、そのまま仕事をして定時退社した者や残業した者もいるでしょう。

 一方、SNSではいろいろな立場の方がいるので一概に言えませんが、批判的な意見も聞きます。それぞれの立場があるのでその是非は問いません。ここで今回思ったのが、「普段自分は時間を有効に使えているか?」ということです。いや、プレミアムフライデーなんてどうでもいいんです。この制度も最初の数回は騒がれますが、おそらく半年もすればプレミアムフライデーなんていおうものなら「何?まだ言っているの?」と言われる事態になると思います。今日15時になって職場の半数以上が当然のように帰って行って、これが長続きするとはとても思えません。ただ、仕事はきちんとやる人たちなので15時に帰るためにそれぞれ考えて行動して仕事を進めたものだと思います。私も最初は帰るつもりでなかったのですが、「ではなんとか集中して終わらせよう」という姿勢でいつにない集中力で仕事をしました。逆に言うと普段いかに無駄にを使ってしまっているのかが浮き彫りになった皮肉な事態となりました。お恥ずかしい話なのですが、私は新入社員の頃から「残業は美徳」という風潮があり、早く帰ることは背任行為のようにすら言われたことがあります。私の場合通勤時間が1時間半から2時間かかったのですが、「会社の近くに住まないのはやる気がない証拠だ」とまで言われたことがあります。そうした上司たちを批判するつもりはないし、残業しまくって仕上げた仕事や経験は貴重なものだとは思っています。ただ本当に仕事をする意味を「長時間会社にいること」に潜在的に履き替えてしまって今日まで至ってしまったということはあります。もちろんそういう議論になると「いやいや、残業すればいいというわけではない、効率を上げて短時間で成果を上げることが重要なのだ」という意見に必ずなりますが、現実味が全然ないんです。「時短」という言葉も流行りましたし、ワークライフバランスなんて言葉も出始めた頃はとても懐疑的でした。ただ、振り返ってみると「あの仕事(作業)って本当に必要だったんだろうか?」「時間をかけて自己満足に浸っていただけではないのか?」ということは多々あります。プレミアムフライデーで強制的に自分を帰らせたことでこうした問題を振り返るいい機会になったのではないかと思います。今更ですが。疑問を持ちつつも心の底では長時間労働を美徳として、深夜残業をして満足してしまっていることで本来使うべき貴重な時間を無駄にしていたのではないかと思います。

 夜のニュースでプレミアムフライデーの話題で15時に退社する風景、明るい時間からお酒を飲んで騒いだり、家族団らんのシーン、会社を家族に呼ぶイベント、都知事のプレミアムフライデーイベントなどが映っていました。(逆にこれのおかげで仕事だ増えてしまった方が沢山いるわけですが。)今日普通にまたはそれ以上に仕事をした方はあまりの馬鹿馬鹿しさに呆れかえっていると思います。その一方で、仕事の仕方を本当に考えるいい機会でもあったのかと思います。そんなこと今更言わなくてもいいと言われそうですが、本当にみなさん有効に時間が使えているでしょうか?私はお恥ずかしながら使えていません。もちろん、やるべきことはやらなければいけませんが。


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