01 きつのなとほむしさるあや

それわかわ　わかひめのかみ
すてられて　ひろたとそたつ
かなさきの　つまのちをゑて
あわうわや　てふちしほのめ
うまれひわ　かしみけそなえ

たちまひや　みふゆかみおき
はつひもち　あわのうやまひ
ももにひな　あやめにちまき
たなはたや　きくくりいわひ
ゐとしふゆ　をわはかまきる
めわかづき　ことばをなおす
あわうたお　つねにおしゑて
あかはなま　いきひにみうく

ふぬむえけ　へねめおこほの
もとろそよ　をてれせえつる
すゆんちり　しゐたらさやわ
あわのうた　かだかきうちて
ひきうたふ　おのづとこゑも
あきらかに　ゐくらむわたを
ねこゑわけ　ふそよにかよひ
よそやこゑ　これみのうちの

めくりよく　やまひあらねわ
なからえて　すみゑのおきな
これおしる　わかひめさとく
かなさきに　きつさねのなの
ゆゑおこふ　をきなのいわく
ひのいつる　かしらわひがし
たけのほる　みなみるみなみ
ひのおつる　にしわにしつむ

よねとみづ　かまにかしぐわ
ひがしらや　にゑばなみなみ
にゑしづむ　ゑかひとたびの
みけわこれ　ふるとしふより
つきみけの　ひとわもほろに
つきむけの　ひとわふそよろ
いまのよわ　ただふよろとし
いきなるる　みけかさなれわ

よわひなし　ゆえにをんかみ
つきにみけ　にがきあほなや
みなみむき　あさきおうけて
ながいきの　みやのうしろお
きたといふ　よるわねるゆゑ
きたわねぞ　もしひときたり
ことわけん　あわねわきたよ
あふわひで　みなみにことお

わきまえて　おちつくわにし
かえるきた　ねよりきたりて
ねにかえる　きわはるわかば
なつあおば　あきにゑもみぢ
ふゆおちば　これもおなじく
ねわきたに　きざすひがしや
さにさかえ　つわにしつくる
をわきみの　くにをさむれわ

きつをさね　よもとなかなり
きわひがし　はなはもみなみ
このみにし　みおわけおふる
きのみゆゑ　きみわをめかみ
しかるのち　いさわのみやに
はべるとき　きしゐのいなだ
ほおむしに　いたむをなげき
あるかたち　つぐるいさわの

ををんかみ　あまのまなゐに
みゆきあと　たみのなげきに
むかつひめ　いそぎきしいに
ゆきひらき　たのきにたちて
おしくさに　あおふわかひめ
うたよみて　はらひたまえわ
むしさるお　むかつひめより
このうたお　みそめおまてに

たたつませ　おのおのともに
うたはしむ　いなむしはらふ
わかのまじなゐ
たねはたね　うむすきさかめ
まめすめらのそろはもはめそ
むしもみなしむ
くりかえし　みもむそうたひ
とよませわ　むしとびさりて

にしのうみ　さらいむしさり
ゑおはらひ　やはりわかやぎ
よみかえる　そろにみのりて
ぬはたまの　よのかておうる
おんたから　よろこびかえす
きしいくに　あひのまゑみや
たまつみや　つくれわやすむ
あひみやお　くにかけとなす

わかひめの　こころおととむ
たまつみや　かれたるいねの
わかかえる　わかのうたより
わかのくに　たまつのをしか
あちひこお　みれわこかるる
わかひめの　わかのうたよみ
うたみそめ　おもひかねてぞ
すすむるお　ついとりみれわ

きしいこそ　つまおみきわに
ことのねの　とこにわきみお
まつそこいしき
おもえらく　はしかけなくて
むすふやわ　これかえさんと
かえらねわ　ことのはなくて
まちたまえ　のちかえさんと
もちかえり　たかまにいたり

もろにとふ　かなさきいわく
このうたわ　かえことならぬ
まわりうた　われもみゆきの
ふねにあり　かぜはげしくて
なみたつお　うちかえさじと
まわりうたよむ
なかきよの　とおのねふりの
みなめさめ　なみのりふねの

おとのよきかな
とうたえわ　かぜやみふねわ
こころよく　あわにつくなり
わかひめの　うたもみやびお
かえさじと　もふせわきみの
みことのり　かなさきがふね
のりうけて　めをとなるなり
やすかわの　したてるひめと

あめはれて　そのおしくさわ
ぬはたまの　はなわほのほの
からすばの　あかきわひのて
ひあふぎの　いたもてつくる
あふきして　くにもりおさむ
をしゑくさ　からすあふぎわ
そふはなり　ひあふきのはわ
みなはらふ　あわのよそやぞ

またみそふ　みちなわすれそ
はなきねわ　ゐなにつつるお
あねにとふ　あねのこたえわ
あわのふし　またとふはらい
みそふなり　いまみそひとわ
このをしゑ　あめのめくりの
みむそゐゑ　よつみつわけて
みそひなり　つきわおくれて

みそたらす　まことみそひぞ
しかれとも　あとさきかかり
みそふかも　あるまうかがふ
おゑものお　はらふわうたの
こゑあまる　しきしまのゑに
ひとうまれ　みそひかにかす
めわみそふ　うたのかづもて
はにこたふ　これしきしまわ

わかのみちかな