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FXもう一度やってみるよ⑦ 強み⑤ スワップポイント

持っている通貨量に応じて毎日チャリンチャリンと得られる金利。
それがスワップポイント。

宵越しのポジションを持たない場合は関係ない話ですが、長期で持ち続ける運用では大きな強みになります。

スワップポイントは、通貨ペアによって利率が違いますし、どのエントリー方向(買い、売り)でもらえるかも違うので、通貨ペア選びとエントリー方向はとても重要です。
さらにはFX会社によっても違うので、FX会社の選択も重要です。

私は豪ドル円をSBIFXで運用しています(単に豪ドルのスワップポイントの額だけならヒロセ通商が一番良いです)が、1万豪ドルあたり、日に30円強がスワップポイントとしてもらえます(2018年11月時点)。
これを1年間続けると、年で1万円以上になります。
10万ドルだと、年で10万円。
単に持ち続けるだけでそれだけの金利を得られるのですから、基本的に決済せずに持ち続ける長期積み立ての大きな強みです。

スワップポイントは、当たり前にもらえるもの、と考えると話はそこで終わってしまうんですが、見方を変えるといろいろ工夫につなげられる可能性が見えてきます。

見方① 購入価格が下がっていく

ポジションの含み損益は、購入価格と現在価格との差による損益(為替損益)だけでなく、スワップポイントも加味されます。
つまり、為替的にはマイナスでも、スワップポイントがそのマイナス分より大きい場合は、そのポジションはプラスということです。

1万ドルのポジションがあって、にスワップポイントが1,000円乗っていたとします。このポジションの含み損益は、ポジションの購入価格が0.1円低く、スワップポイントが0円の場合と同じです。

つまり、スワップポイントが増えていくほど、そのポジションの購入価格が下がる、という見方もできます(あくまで損益の計算上は)。

購入価格が徐々に下がっていくとなれば、高値で買ったとしても、いずれは含み益に転じます(そこまで待てれば)。

まさに、時間が解決します。

ドルコスト平均法で平均価格が下がっていくことで価格をこちらから迎えにいく、という話を前回の記事で言いましたが、スワップポイントによって購入価格が下がっていくと考えると、価格を迎えにいくスピードがさらに早まるとも考えられます。

いずれスワップポイントで含み損を相殺できると考えると、エントリー時の精神的負担が幾分軽くなります(あくまで気持ちの問題ですが)。

見方② 邪魔な含み損ポジションを相殺する

ちょっと邪道な気もしますが、貯まったスワップポイントで含み損のポジションを相殺して決済するのも、場合によってはアリかもしれません。

含み損があるとそれだけで気持ちの良いものではないですし、含み損のポジションが無くなればそれだけリスクが減ります。

結局は、本来得られたはずの利益を使って含み損を始末しているだけなのですが、スワップポイントをオマケ程度の存在と考えると、このようなちょっと変わった使い方も考えられます。

見方③ 複利運用

まあ、スワップポイントの見方、というか活用方法の王道はこれだと思います。

スワップポイントはスワップポイントとして持ち続ける限り、増えもしなければ減りもしません。
1万円のスワップポイントは、1万円がただそこにあるだけの価値です。

しかしこのスワップポイントで新たに通貨を購入すれば、年利で1%とか2%とかのスワップポイントを生むわけです。
つまり、増えていく。
複利です。

もちろん、それで買った分の通貨で含み損が出る可能性は当然ありますが、投資というものはお金を活かす(お金にお金を生ませる)ことが目的なので、1万円のスワップポイントをもったいないからといってそのままにしておくことは、その1万円を投資に回さずにただ銀行に預けておくことと変わりません。
投資のためにFXをするわけですから、スワップポイントのような余剰資金は、なるべく投資に再利用するべきです。

注意点

と、スワップポイントの良いところを述べてきましたが、スワップポイントにも気をつけなければならない点があります。
一般的な話ですが、大事なので、一通り書いておきます。

①必ずしももらえるとは限らない

冒頭にも言いましたが、もらえるか、それとも支払うのかは、通貨ペアやエントリーの方向によって変わります。買えばもらえる、という単純な話ではありません。
たとえばユーロ円では、買っても逆にスワップポイントを支払うことになります(2018年11月時点)。

また、あくまで金利なので変動しますし、その結果、今ままではもらえていたのに、ある日から逆に支払うことになるかもしれません。

②利率は一定じゃない

あくまで金利なので、変動します。
いま(2018年11月時点)では米ドルの金利が高いですが、2年後、3年後も同等の水準である保証はありません。

これは米ドルに限った話ではないですが、国の政策で一時的に高いだけかもしれないので、過去の実績も調べて、長期である程度安定した金利を期待できる通貨を選んだほうがよいです。金利が悪くなったからといってすぐに手仕舞うことは、ドルコスト平均法では難しいので。
私は豪ドルが比較的安定していると考え、豪ドルで運用しています。

③高スワップポイントの通貨は、安定しない

スワップポイント運用では、トルコリラや南アフリカランドといった新興国の通貨も人気がありますが、私はそのような通貨で積み立てをすることはリスクが高すぎると思います。
スワップポイントはあくまでオマケ。そのオマケがいくら多くても、為替差益をあまり期待できないのでは、本末転倒です。
日本円で定期預金するなら、完全に金利目当てでいいのですが、外貨を買う以上、どこかで含み損益を決済して円に戻す必要がある(基本的に日本のFX会社では外貨のままで引き出せない。できるところあるのかな?)ので、そこでプラスを期待できる通貨で運用すべきです。

以上、長期運用ではスワップポイントは大きな強みだよ、ということのご紹介でした。

まとめ

決済せずに持ち続ける長期積立ではスワップポイントは大きな強み。

ただし、金利はあくまでオマケ。それがメインにならないように。

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