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FXもう一度やってみるよ③ 強み① 負けない

負けを認めて損切りしなければ、含み損はリアルの損失にならないので、負けたことにはなりません。以上!

冗談ではなく、ものすごく簡単に言うとこれで終ってしまうんですが、ちゃんと説明します。

まあ、誰しも負けを認めたくはないものですが、どこかで損切りをしないと、どんどん含み損が増えていって、そのうちロストカットされて、強制退場。資金が全てパーです。
そんな破滅的な結末にならないために、損切りはとても重要です。

しかし、ドルコスト平均法は長期積立型なので、基本的には売りません(ただしいずれはどこかで利食いはしますし、戦略的に決済することもありえます)。なので、結果としては負けない、ということになります。
でもそのような負けを認めない態度も、いずれ価格は戻ってくる、という、もう一つの強みとセットで成り立ちます(これは次の記事で)。

とはいえ、含み損は出るときは出ますから、それを完全無視して損切りしないなんてありえないでしょ!
と思うのが常識的な感覚かもしれません。そこは否定しません。
これを書いていて思ったんですが、そもそも損切りしない運用方法なんて怖くてできるわけないだろ!っていう拒否感が最初に来てしまう方もいるのではないかと。

FXですから、どんなロジックでやるにせよ、値下がりで含み損が生じるリスクは当然あるわけですが、そのことと損切りするかどうかは、別の話です。

説明がちょっとくどくなってしまいますが、大切な考え方なので、紙幅を割くことにします。

損切りはどうしても感情的なものが乗ってきてしまうテーマなので、ロジカルに考えるために、「重要性」と「必要性」という切り口で考えます。

損切りの「重要性」

きっと皆さんも同様でしょうが、私もこれまで何冊もFXのノウハウ本を読みましたし、ネットでFXの解説やノウハウ紹介のサイトをさくさん見ましたし、お金を出してセミナーの動画を買って見たりもしました。

皆さんちゃんと言ってくれますよね。損切りは大事だよ、って。
ここで改めて書く必要もないくらい、きっと皆さん同じようなことを言っているはずです。損が増えたらやばいでしょ。明日につなげるために傷が浅いうちに諦めることも大切です。みたいな。

こういう、道徳的というか、ユーザーの姿勢とか心の持ち方的な範疇の話を「重要性」とします。

損切りの「必要性」

普段は重要性と必要性の違いなんてさして意識しませんが、ここではあえて明確に概念を分けてみます。

損切りの必要性とは、FXにおける損切りの存在理由です。

損切りをしないとどうなるか。
含み損が増えていくリスクを放置することになるので、値下がりしたらその分含み損が増えていきます。
さらにそのまま値下がりが続いたらどうなるか。
ロストカットになります。
そうなったらゲームオーバーです。最悪の終着点がここです。
だから、損切りをすることで含み損がそれ以上増えることを止め、その最悪の結末を回避するわけです。

心の中の葛藤的なことを取り除いて、努めてロジカルにみたとき、損切りという行為の必要性はここです。
つまり、ロストカットを避けるために損切りするのです。

ということは。
ロストカットが無ければ、損切りする必要はない
ということです。

ロストカットがない世界

ロストカットはシステムの機能なので、実行される条件が存在します。
なので、その条件が成立しないようにすれば、ロストカットがない(されない)世界になります。

ロストカットは、証拠金維持率が一定を下回ると執行されます。
証拠金維持率は、その時点の必要証拠金に対する資産評価額の割合なので、ロストカットを避けるには、証拠金を積み増して資産評価額を吊り上げるとか、決済をして必要証拠金を減らすとか、損切りして含み損がこれ以上増えない(=証拠金維持率がこれ以上低下しない)ように歯止めをかける、などの手があります。

・・・しかし、これはあくまで対症療法であり、大切なのは、そのような状況にならないように、プロアクティブにコントロールすることです。
具体的には、保有する通貨の量を適量に保つ(持ちすぎない)ことです。
レバレッジはFXの魅力ですし、それを否定するとFXをやるうまみはほとんど無くなってしまうわけですが、レバレッジはどの程度までかけられるのか、自分なりのさじ加減をちゃんと考えならがやりましょう、ということです。

そのようなリスクコントロールをちゃんと行えば、ロストカットのない世界は実現できます。
リスクコントロールはとても重要なので別記事でまとめます。今は、損切りが必要ない世界は実現できる、ということを感じていただければ十分です。

「重要性」と「必要性」の区別にしっくり来ないとき

必要とは「必ず、要る」ということです。
どんどん含み損が増えていく。確かにそれは気持ちが悪いし、怖い。精神衛生的にもよろしくない。
でも、そこで損切りするか、それとも我慢し続けるのかは、結局はユーザー次第です。
システムとしては、どっちでもいいのです。ユーザー自身の問題です。そういう範疇のものは「必要性」とは言いませんよね。そこが「重要性」との違いだと、私は考えています。

だから、私が損切りの「重要性」を否定しないのは、そういう意味です。
しかし、損切りの「必要性」は、無くせます。そこはロジックの範疇です。

余談

銀行での外貨預金。あれも立派な為替取引ですが、ロストカットなんて概念はありませんよね。リアルの資金の範囲内でしか買っていない(買えない)からです。
リアル資金の範囲内でしか買ってないということは、たとえその通貨の価値がゼロになったとしても、資金が完全に吹っ飛ぶだけです。つまり完全に預金者の資金の範囲内でケリがつくので、銀行は痛くも痒くもない。だからロストカットのようなレフリーストップが仕組みとして要らないんです。

一方FXは、レバレッジというものでリアル資金である証拠金を理論的に何倍にも膨らませて買う(買える)ので、含み損が証拠金をオーバーする可能性があります。
FX会社から見ると、含み損が証拠金をオーバーした状態で決済されると、リアル損失の全額をそのユーザーの証拠金から回収しきれなくなります。
なので、そうはならない、つまりリアル損失の全額をそのユーザーの証拠金から回収しきれるそのギリギリのところで、強制的にレフリーストップをかけるわけです。これがロストカットです。

何を言いたいかというと、このようなシステムのルールに過ぎないロストカットを避けるために損切りするわけですから、損切りもまたすこぶる仕組み的な話なのだということです。教条的にではなく論理的に捉えることが必要だと思うのです。

余談ついでにもう1つ。
決してレバレッジ1倍以内にしろ!なんて無粋なことを言うつもりは、もーとーありません。
まあそれでも外貨預金するくらいならFXでレバレッジ1倍で寝かせておくほうがよいと思いますが、せっかくのFXですから、リスクコントロールをしっかりした上で(ここ重要)、戦略的にレバレッジをかけて、楽しみながら少しでも大きな利益を目指していきたいですね。

まとめ

リスクコントロールをしっかりやる!

ロストカットされない

損切り不要(重要ではあるけど、必要ではない)

損切りしない(負けを認めない。己に克つ)

負けない

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