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東京湾タチウオジギングのジグについて解説

前提

東京湾から出港するタチウオの乗合船での利用するジグについて、主に初心者向けに、釣果を伸ばすためのジグ選びを、自分の主観で解説します。大阪湾など別の地域ではあてはまらない話が多いかと思いますのでご了承ください。
また釣り全般に言えることではありますが、特にタチウオはその日その日によってパターンは違います。ここに書かれてることだけを鵜呑みにせず、その日のパターンを見つけていただけたらと思います。

重さ(ウェイト)について

通年を通して使う重さは60g~150gがメインです。ただし水深10mちょっとの横浜港や横須賀軍港を狙う場合は45gがよかったり、観音崎の春の激流時や、久里浜、下浦の120m以深のボトムを狙う場合180g以上がよかったりする場合もあります。
以下が水深別の使う重さ(鉛)の目安です。

~20m(横浜港、横須賀軍港など) → ~80g
20m~40m(富津沖、木更津沖、羽田沖、本牧など) → 80g~120g
40m~70m(中の瀬、走水、観音崎など) → 120g~150g
70m~(観音崎、久里浜沖、下浦など) → 150g

なおタングステンジグを利用する場合は上記からマイナス20gするイメージです。
これから乗る船が今どこのポイントを狙っているかを調べて、それに応じたジグを準備しましょう。ただしその日突然ポイントを変えるというこは往々にしてありますので、幅広く持っていくほうが無難かと思います。

”ジグを軽くすれば釣れる”という話を耳にすることも多いかと思いますが、半分合っていて半分は間違っているかなと私は思います。
東京湾では基本的にベイトが小さいため、小型のシルエットが有利なことが非常に多いです。そのためジグを小さくする(=軽くする)と釣れやすいことは多々あります。
ただ一方軽すぎるジグは潮に負けてきれいに泳がない場合があります。
特にタチウオは捕食が下手ですので、潮に流されてあまりにも不規則な動きではフッキング率も下がります。実際、走水のポイントで60gのタングステンを投げても釣れなかったが120gの鉛を入れたとたんに釣れるようになった、という経験もありました。軽さだけを追求するのではなく、潮に負けない程度の重さを選択しましょう。
あとは、渋いときなどジグをおとなしくしゃくりたい場合はやや重めを選択することもありますね。逆に暴れさせたい、しっかり動きでアピールさせたい場合にやや軽めを選択する場合もあります。ただ、この辺りのこだわりはかなりマニアックな領域かもしれませんが。。。
また、ここからは主観がより強いですが、単にフォールスピードだけを比較したとき、フォールが遅いほうが釣れる、ということはあまりありません。基本的にフォールは早いほうが釣れる場合が多いです。私はシマノが出しているフォールレバー付きのリールを持っていますが、フォールを遅くするという利用用途で使って釣れた試しはほとんどありません。。。
以上踏まえて、その日その場所で適切な重さというのを判断いただくのがよいかなと思います。

また当然のことではありますが、船長にジグの重さを指示される場合が多いかと思いますので、基本的にはそれを守りましょう。

形状について

センターバランスまたはリアバランスのものを選びましょう。前項でも書いた通り、シルエットが小さいものが良く釣れます。
逆にあまりお勧めしないのはスライドするジグスローフォール特化したジグです。これらのジグがドはまりする日は東京湾ではかなり稀です。
具体例を挙げると、

センターバランス:鏡牙ベーシックアンチョビメタルtype0、ベイス、フリート、オーシャンドミネータ― センターバランスなど
リアバランス:鏡牙RFアンチョビメタルtype1,type3フォルテンバイラバイラなど
スライド:アンチョビメタルtype2、鏡牙セミロングなど

です。
ちなみに釣れないジグとして挙げた2つも、一応それらでタチを釣ったことはありますので、東京湾で全く使えない訳ではないがそれよりも釣れやすいジグがあるのでは?って感じです。
まずはセンターバランス、リアバランスのジグを中心に集めて、それだけじゃ物足りない、もっと面白いジグを使ってみたい、という人向けですね。ただし激流時にスライドジグを使うとおまつりを頻発させる可能性があるのでご注意を。

色(カラー)について

ピンク系(ブルピン、ピンクシルバー、ドピンク等)とゴールド系(赤金、緑金)の2種類がメインであればよいかと思います。ほかにもパープルやブラックなど様々ありますが、基本的にはその2種類で事足ります。私は最近ほぼこの2種類しか持って行ってません。
タチウオ用としてグローやケイムラが入っているジグが多くありますが、まずはそういった蛍光、蓄光するものは基本避けましょう。あまりそういった要素は関係ないことが多いですが、この要素を明らかに嫌ってるという日もあります。特にグローはスレやすい傾向にあるので、タチジギ人口の多い東京湾で敢えてグローを選ぶ理由はないかなと。ただワンポイントグロー(フックのチューブのみグロー等含)だとほぼ影響はないかと思います。
ちなみにケイムラに関してはハマってる日、嫌ってる日両方経験したことがありますが、ハマってる日は代わりにブルピンとかでも同じくらい食ってきました。のでよりリスクを避けるためにケイムラもとりあえずは避けておくのが無難かなと思います。

必要な数について

タチウオジギングでロストはつきものです。かかったタチに噛み切られたり、隣が釣りあげたタチに噛まれたり。。。なので最低限の予備は持っていくようにしましょう。
私は1日に最大5つロストしたことがあるので、だいたい10個くらいあれば十分かなと思います。

素材について

ここが一番重要かもしれません。タングステンジグが圧倒的におすすめです。
これまでに書いた釣れる条件(シルエット、潮受け、フォール速度)をすべて満たしてくれるのがタングステンです。鉛でこの条件を満たすのはなかなか難しいですね。
この1年でタチウオジギングでタングステンを利用することは随分浸透し、船全体でほぼ全員がタングステンを使ってる、なんて日もざらにあります。私も持参するジグの6割程度はタングステンジグで、使うジグもほとんどタングステンになってしまいました。。。
特に浅場(40m以浅)ではベイトが小さくなりがちなのか、タングステンジグでの釣果に偏りがでる印象があります。

ここで皆様の心の叫びを代弁します。

タチウオジギングにタングステンなんか高くて使えねえよ!!!

はい、おっしゃる通りでございます。かくいう私もタチジギを始めた当初はそう思っておりました。タングステンジグは鉛の2~3倍の値段で、ロストする可能性も高いタチジギでは使いたくないなと。
ただ、逆に考えてみてください。鉛2~3個買う代わりにタングステン1個買えばいいんです
鉛ジグは種類も多くあれこれ買いたくなっちゃいますよね。あれも買ってこれも買って、あのメーカーのも欲しい、あのカラーも欲しい。。。でもタングステンなら大丈夫、種類はかなり限られてきます!!
後で書きますが、TGベイトだけあれば十分なんです。余計な鉛ジグをあれこれ買わなくもいいんです。そう思えばタングステンジグも高くないはず。

え?そうまでして釣らなくてもいい??それなりの数が釣れたら別にいい???

。。。本当にそれはあなたの本心でしょうか?
タチウオは渋い日だとボウズ(1匹も釣れない)の人も多くいます。でもそんな中でもトップは20本、30本釣ってたり。。。トップの人はタングステンを使ってたり。。。
あなたが1匹も釣れない中、隣でタングステンを使ってる人はバンバン釣りあげてる、そんな状況にあなたは耐えられますか?せっかく船に乗って釣りをする、まして初めてタチウオをするというのであればなおさら、ちゃんとタチウオを釣って楽しみたくありませんか???
その1回の釣りを後悔させないためにも私はタングステンジグを持参することを強くおすすめします。

もちろんタチジギに慣れてきて、型狙いだから鉛のシルエットの大きめがいいな、とか、敢えて人が使ってない鉛ジグで釣るのが快感!など、楽しみ方はいろいろあるかと思いますので、慣れてきた方は自分の楽しみ方を見つけてその道を突き進みましょう。

私のおすすめジグ(個人の好み強め)

TGベイト

ぶっちゃけこれだけで良いです。これさえあれば他はいらないです。通年を通して使えます。これで釣れなかった日はありません。欠点は、これしか持って行かないとジグ選択する楽しみが減ってしまうというとこくらいでしょうか。あとは塗装が弱いので、ドブ漬けするなど対策したほうがよいかも。

ジグパラバーチカルTG

TGベイトとほぼ同じ感覚で大丈夫です。釣れます。またTGベイトより塗装が強く、ほんの少し安いので個人的にはこちらのほうがおすすめ。ただ入手性が少し悪いのが欠点。TGベイトより若干ひらひらする印象。
~100gまでと120g~では形状が異なり、120g~はよりヒラつくイメージで、おすすめは~100gのものです。ピンク色が強いのもうれしい。

フォルテンミディアム

あまり動かないリアバランスジグで、渋いときでもよく釣れる印象です。フォールもよくあたります。激流のときには特におすすめ。ただ逆に夏の活性が高いときはそこまで強くないかも。
あと鉛ジグの中で断トツにロスト率が高いのは私だけでしょうか。。。

アンチョビメタルtype-zero ,typeⅠ

個人的に大好きなジグですが、私ほど推してる人を見かけたことはありません。typeⅠはリアバランスで、意外と動きが激しい印象。ファーストフォールに強い。リアバランスですが、激流時にはあまりおすすめしません。
type0はセンターバランスで、ベーシックな動き。いつでも使える。
シルエットはでかいので、本当にベイトサイズにシビアなときは不向きですが、こんなでかいジグで釣ってやったぜ!という満足感はでかいですね。

オーシャンドミネータ― センターバランス

最近比較的使うようになりました。ふつうにしゃくればいい感じにアピールしてくれるので、かなり使いやすい部類のジグだと思います。

私のおすすめジグ(番外編)

ダイソージグ

40gまでしかないのが欠点ですが、釣れます。ジグロックではなく、青っぽいやつのほうです。浅場でこれで連発したこともあります。最強コスパ。

団長ジグ

私はこれで釣ったことはありません。いつかこれで釣ってみたい、だれか使い方を教えてくれ、という願望です。

アンチョビミサイル

団長ジグに同じ。私はこれで釣ったことはありません。いつかこれで釣ってみたい、だれか使い方を教えてくれ、という願望です。

最後に

いろいろ書きましたが、ジグ選択で一番重要なのは、自分が釣れると思ったジグを使う自分が使いたいジグを使う、だと思います。これに尽きます。これは単に精神論ではなく、集中力を保つための策です。
釣果を伸ばすためには1日を通して集中してしゃくり続けることが必要ですが、そのために使うジグは自分が信じられるものにしましょう。疑心暗鬼のジグでは”やっぱこれじゃ釣れないよな~”と、集中力が落ちてしまいます。どんなにいいジグを使っていても、適当にしゃくるだけでは釣れません。

私が解説できることは以上です!
それではみなさん楽しいタチジギライフを!



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