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知っていると得をする!王道コード進行について

コード進行を覚える時みなさんはどのように覚えていますか?ただなんとなくコードを辿るのは大変です。でも、今回紹介する王道コード進行を知っておくとコードを覚えるのが楽になり、さらにはベースラインを作る時にも役にたちます!王道コード進行とはよく楽曲ででてくるコード進行のことをさします。では、一体どのように役立つのでしょうか?

王道コード進行を覚える利点

楽曲によってコードは違います。ボーカリストが歌えるキー、インスト系でもそのアーティストの得意なキーなどがある限り統一されることはないでしょう。しかし、楽曲を提案される度に進行を覚えていると時間と労力がかかります。そこで、出てくるのが王道コード進行です。これは冒頭でも説明したように"コード進行の中でも頻出頻度の高いよく使われているもの"をさします。頻出頻度が高いので事前に進行を頭に入れておくと以下の利点があります。

①指板でコード進行を覚えることが出来る
②事前に作っておいたフレーズを使うことができる

では、それぞれの利点を具体的にみていきましょう。

①指板でコード進行を覚えることができる
これはとくにベースに言えることだと思うのですが、ベースはギターやピアノのようコードを弾くというよりも、ルートを弾くことの方が多いです。なので、指板の上でコードがどのように進んでいるのか可視化しやすいという利点があります。指板で王道進行を覚えてしまうとキーが変わっても動き方が同じなので即座に対応することが可能になります。(より具体的な説明は次の章でおこないます)

②事前に作っておいたフレーズを使うことができる
これは①と関連した話なのですが、指板上でコード進行を覚えしまうと連動してそのコード進行で使えるフレーズも引き出すことが出来ます。これはキーが変わっても引き出すことができるので進行を覚えたらその進行が使われている楽曲のフレーズをコピーしたり、自分でっベースラインやフレーズを作ったりするのをお勧めします。

ではそもそも王道進行を使う、覚える時どのようにすればいいのでしょうか?

コード進行はディグリーで覚えよう

※下記の記事の内容が含まれます

王道進行を覚える上で1番効率がいいのはディグリーネームで覚えることです。セッションの時やアーティスト同士の会話でこのようなものがあります。

「この曲のコード(進行)てどんなんですか?」
「キーCメジャーの4・3・6を回してるよ」

このようなものになります。ここでわかるのは”キーがCメジャーであること”と”4・3・6が回っている”というですね。キーに関しては問題ないと思うのですが、4・3・6というワードに引っ掛かりがあると思います。この数字がディグリーになります。では情報を整理して解釈してい来ましょう

まずはトニック(1度)を探します。トニックはCだとわかっているので問題ないですね。そして、今回使われている調はメジャー(スケール)だということがわかっています。

C/D/E/F/G/A/B/C

では次に4番目の音を探しましょう。上に載せたメジャースケールを見ると4番目の音は”F”になります。このような作業を3の時と6の時も行います。そうすると下のような進行が見えてきます。

F/E/A

なので今回のコード進行のルートはF/E/Aになります。このようにディグリーで覚えてしまうとコード進行を数字化できるので瞬時に進行を理解することができます。

では、さらにこれをダイアトニックコードで具体化しましょう。

CM7/Dm7/Em7/FM7/G7/Am7/Bm7(-5)/CM7

FM7/Em7/Am7

このような予想ができます。しかし、この上の進行はあくまで予想になります。この進行の場合多くは以下になることが多いです。

FM7/E7/Am7(ⅳM7/ⅲ7/ⅵm7)

実はこれは王道進行の1つで3度のコードが7thになることがほとんどです。これはドミナントモーションという技になるのですが、今回説明は省略します。

このようにディグリーを使い順序立てて考えていくとキーが変わってもすぐに対応できます。アーティスト同士の会話でもディグリーネームでコードを説明することが多いので是非覚えておいてください。しかし、急にできるものでもないので自分の楽曲のコード進行やアーティストの楽曲で”コードを数字化する練習”をするのをお勧めします。

では最後に王道進行の中でもよく使うものを紹介していきたいと思います。

王道コード進行紹介

※キーはCメジャーです

ⅱ−ⅴ−ⅰ(Dm7-G7-CM7)
この進行は王道進行の中でも1番頻出頻度が高く、ツーファイブワンと呼ばれています。どのジャンルでも耳にしますがFeel like Making LoveやSunday Morning,枯葉といったJazzやR&B,Soulといったジャンルで多く耳にします。ちなみにG7はGsus4になることもあります。

ⅵ−ⅱ−ⅴ−ⅰ(Am7-Dm7-G7-CM7)
ツーファイブワンの進行に6thの音が足されたものになります。ツーファイブワンの凡庸性の高さがよくわかりますね。Fly me to the Moonなどのジャズによく出てきます。進行を一旦ルートだけで音を取ってみるとそれぞれの進行が4度の関係になっているのがわかりますか?このように4度の関係で進むものを強進行または4度進行といったりします。

ⅳ−ⅲ−ⅵ(FM7-E7-Am7)
そのままヨン・サン・ロクと呼ばれたりするコード進行になります。前章でも述べたようにⅲ度のサウンドがダイアトニックコードではない時が多いです。Just the two of usや丸の内サディスティックで使われている進行になります。日本では”丸の内進行”で通っていたりします。

ⅳ−ⅲ−ⅱ−ⅰ(FM7-E7-Dm7-CM7)
4度から下降していったものになります。If I ain't so gat youやLovin' youなどのR&Bやソウルでよく耳にします。

ⅵ−ⅳ−ⅴ−ⅰ(Am-F-G-C)
フライングゲットやGet WildのようにJ-POPでよく耳にする進行です。7thのサウンドを省いている印象があります。小室哲哉が多様していたことから”小室進行”と呼ばれたりします。

ポイント
ーメジャーとマイナーのツーファイブワンー


ツーファイブワンの2度のサウンドはメジャーとマイナーで異なります。キーがメジャーの時はⅱm7ですが、マイナーになるとマイナースケールの特性上ⅱm7(-5)になります。


【筆者紹介】
土田 航(つちだ こう)
京都でベース講師をやっております。
Youtubeにて弾いてみた動画やレッスン動画掲載中
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