PhotoshopやIllustratorを使った図面や画像の加工方法


【方法その1】


Photoshop(以下Psと略)を使って図面を加工するのであれば、
一番間違いないのは、まずプレゼンシートの
紙面に対してどれくらいの大きさの図面を
掲載するかを決めて、必ずそのサイズでプレゼンシートに配置する。

例)A3横書き(297x420mm)のプレゼンシートとし、そのうちの1/4 程度の大きさで図面を載せたい場合
縦:120mm,横:200mmと決めて、その紙面サイズでPsのキャンバスを準備します。
キャンバスサイズの幅と高さを入力し、解像度を300と入力し単位をpixel/cmを選択しキャンバスを作成します。

そこにPDFなりjpgなりの図面データを貼りつけます。
あとは、その上から加工をして、最後jpgで保存します。

Illustrator(以下Aiと略)を起動し、A3プレゼンシートのキャンバスの配置したい位置に、[ファイル]→[配置]からPsで加工した図面のjpgデータを選択するし配置します。

【方法その2】


図面をはじめからAiに取り込んで、Ai上で
ブラシツールなどを使って図面を加工する。


《注意事項》

【方法その1,その2共通】


PDFデータといっても、もとになっているデータの形式が何かによって、うまくいかない(拡大すると画質が荒くなる)ことが多々あります。

先日Psレクチャーに参加頂いた方は覚えているかもですが、『ベクターデータ』と『ラスタデータ』の違いが影響しています。

基本的な考え方として、Aiではベクターデータ、Psではラスタデータしか扱えません。

ベクターデータのベクターとはベクトルのことです。
ベクトルは2次元であれば、X,Y座標上の"2点(始点と終点)"と"向き"により線を作図しています。
CADはベクターデータです。線を引くとき、始点と終点をクリックしますよね。その線をどれだけ拡大しても、きれいな線が表示されます。

これは、拡大するたびにCADのソフトが座標と向きの情報から計算しなおして表示しているためです。普段はあまり気になりませんが、大規模な
建物の図面をCADで描いたり、ラスタデータを基にした詳細な図面のPDFデータを拡大すると表示されるまでに時間がかかるのはこのためです。

一方ラスタデータは、"点(ピクセル)"がたくさん集まって画像を作っています。

ピクセルとは色の情報を持った点のことです。
したがって、拡大すればその点1つ1つが大きくなるため、全体として画像が荒くなるという原理です。


【方法その1の注意点】


最初決めた図面のサイズより拡大すると、
120x200というサイズの紙面に対してドット数を300pixel/cmと決めてPsで加工しているので、Aiに配置してから拡大するとドットの大きさも大きくなり画像が荒くなります。ですので、Aiに配置するときは拡大は厳禁です。

ただ、メリットもあります。jpgデータなので、データが軽くてAirUから課題を提出する際、ファイルサイズの容量オーバーでエラーになる可能性が低いです。


【方法その2の注意点】


Aiで直接ベクターデータを加工するため、図面を拡大しても画質が落ちない。
という大きなメリットがあります。

しかし、ベクターデータは情報量が多くなり、拡大縮小するたび、再計算処理を毎回するため、建築の規模が大きくなればなるほど表示が遅くなり、パソコンへの負荷も大きくなり(パソコンの動作自体が重くなる)、最悪の場合保存前にソフトやパソコンが落ちてしまうこともあります。
また、AirUから課題提出する場合、jpgで完成データを保存したとしても、ファイルサイズの容量オーバーで提出できない場合も多いです。


《PDFデータの元データがベクターデータなのかラスタデータなのかを見分ける方法》


データをAcrobat ReaderやAcrobatDCなどPDF閲覧ソフト開きます。

データを思いっきり拡大します。
画像が荒くなれば、ラスタデータです。
時間がかかるかもですが、画像が荒くならず、線1本1本がキレイに表示されれば、ベクターデータです。

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