霊力の容器

　心霊治療についてシルバーバーチはたびたび言及しますが、ここではごく簡単に治療の仕組みについて語っています。

「心霊治療の本質は霊に関わることであり、身体に関わるものではありません。魂に受け入れ準備ができていれば、治療は難なく奏功します。摂理として当然そうなるようになっているのであり、それ以外にありようがないのです。霊的治療は物的身体に宿る魂という容器に霊的生命力を注入する作業です。その生命力は肉体の中の生命の中枢へ向けて仕掛けられる霊的刺激剤であり、回復力であり、再活性力です。」（「シルバーバーチの霊訓９」７章）

　魂は容器である、というのが新鮮に聞こえます。心霊治療はそこに生命の源である霊力を注入することなのですね。

　ではなぜそうしなくてはならないのだろうと思うのです。もともとは誰もがみな自前の霊力を十分持っているはずなのに、いつしかそれが枯渇して補充しなければならなくなるというのは、容器である魂にヒビが生じて漏れ出ているからかもしれません。

　心霊治療で霊力をいただくのと同時に、魂の修理も大事なのではないか。魂のメンテナンス、オーバーホールのためには何をすればいいでしょう。しっかりと休んで、自然や芸術に触れるのもよさそうですが、もっと以前に、容器を歪めてしまう様々な束縛を解く必要がありそうです。