人の法則、神の法則

 日常生活における行動原理はどうなっているか。どういうことに重点を置いて生きているか。これをいつも意識してみるといいのではないでしょうか。

 よくシルバー・バーチが語るのが、法則の上にも法則があって、というのがありますが、ふだん私たちが頼っている法則とか世の中の仕組みの上にも、別次元の未知であったり、それよりもむしろつい軽く考えてしまいがちだが実は厳粛であったりするルールがあるということなのです。

 ふだんの行動原理でいうと、お金、欲望、生きること、これらすべて目に見える物質的な「私」に関わることですが、その私にいいことがありますようにと考えていると思います。いえ、そんなこと深く考えるまでもなく、なんとなくそういう気分で生きているという方が近いかもしれません。これを仮に人間の法則としますと、その上に別の次元の法則があるはずです。

 それは宇宙や神の法則のことで、それは当然一人ひとりの勝手な利益に関わることではなく全体の進化向上に関する法則です。その法則に人間の方も合わせていくほうがなんでもうまく行くのが当然なのですが、そのためには人間の行動原理を物質的な自分中心ではなく、目には見えない部分も含めて他者とか全体の利益、ありふれた言葉で言えば愛を土台に据えるべきなのだと思います。

 利他愛というのは戒律かなにかのように押し付けと捉えるのではなく、宇宙の法則なんだから当然と受け止めるといいのだと思います。そのうえでできるだけ意識しなければならないことでもあります。人間の法則の上に宇宙の法則があると意識しないと、つい混乱して目に見えわかりやすいことを選択してしまうからです。

「もしも霊的意識に目覚めさせることに成功したら(中略)内部の神性のタネが芽を出す、そのきっかけを与えたことになります。神性が芽を出せば、魂が霊力の援助を得て顕現を開始し、真の自我を成就してまいります。」(「シルバー・バーチの霊訓9」7章)

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