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地上人としての宿命

 何のために生きるのか。これは誰の人生についての問いであるかが重要です。本体は霊である人間がわざわざ地上に生まれてきたという段階で、すでに大きな枠をはめられています。宿命を背負っているのです。地上人である以上、自我を第一とする生き方はできない、してはならない相談なのです。

 だから自分が幸福になるためと人生の目的を立てるのは間違いです。結果として幸福になることはもちろんありますが、そうなること自体は地上人生の目的たりえません。 

 ここで地上を卒業した高級霊に目を転じると話は違ってきます。彼らは自ら欲するところに従っても矩をこえずなので、自らの幸福を追求することが神へと至る道であり、神の造化の目的の一翼を担うことになるので、生きる目的を自分の幸福のため(といって語弊があれば個性を極めるため)と考えてもカルマを生じることがありません。

 地上人に話を戻すとまずその生活の場である地上が研修所であるということを理解する必要があります。人はここで霊性に目覚め利己主義を脱却し摂理に従って生きることを学ぶのです。いくら生まれ変わり死に変りしても地上を卒業できなければ同じことです。

 人生の目的をしっかり捉え直して誠実に研修課題をこなしていくことが、結局は魂の本来の目的を目指す上で近道となるのです。

「高級霊は人間を霊的知識をもたらすための手段ーーー真理を普及し、間違った考えを改め、迷信を駆逐し、光明を少しでも広く行き渡らせ、苦痛・悲劇・不幸に終止符を打ち、その結果として幸せと安らぎと反映をもたらすための手段と見なしております。」

(「シルバーバーチの霊訓12」193頁)




  


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