間違うために生きている
シャーロック・ホームズ語録の中に確かこういうのがあったと思います。想像力のないところに恐怖は存在しない、とかなんとか。
もし間違っていたらどうしよう、なれない状況に追い込まれたらどうしようなどと勝手に想像して自分を苦しめてしまうのですが、逆に考えると、失敗せずどんなときも卒なくこなせる自分像を想像してそれが壊れるのが怖いのかもしれません。本当はそっちのほうがよほど危ない想像です。地上人が生きているのはこの世界で過ちを犯し失敗するためなのです。にもかかわらず自分はちゃんとできていると思い込んでいるとしたら過ちに気づいていないということで危ないのです。
「これからもあなたは過ちを犯します。そしてそれに対する償いをすることになります。そうした営みの中で叡智を学んでいくべきなのです。過ちを犯すために地上へ来たようなものです。もしも絶対に過ちを犯さない完全な人間だったら、今この地上にいらっしゃらないはずです。」
過ちを犯すのが当たり前と知っていたいと思うのは、それで何もかも諦めて投げやりになるためではなく、心配や恐怖心に捉えられたくないがためです。
「思い煩ってはなりません。心配の念はせっかくの援助の通路を塞いでしまいます。私はいつも取り越し苦労はおやめなさいと申し上げております。心配の念は有毒です。悪気を生み出し、それがあたりを取り囲みます。陰湿な雰囲気で包まれてしまいます。その状態になると霊のちからも突き通せなくなります。」
心配しているよりも気楽でいるほうが少なくとも霊の援助は受け取りやすいようです。もっとも向上心がなければ元も子もありませんが。ですので、今日も間違っては霊に助けてもらいつつ気楽に少しずつ成長していきましょう。
(「シルバーバーチの霊訓9」5章)
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