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苺は素敵な食べ物

3月3日にプレゼントを送ると父から連絡があった。何だろうと楽しみにしていた。

そして雛祭りの夜、大量の苺が送られてきた。配達の方が抱えているのを見て「何千円?なんで?」とよぎるくらいの量だった。

苺は大好物だから嬉しい、でも全ての苺がまさに今が食べ頃。なんなら傷み始めている様子もある。美味しい食べ物を腐らせるのは私が最も避けたい行為の一つなので、とても慌てた。

父や母から話を聞くと、どうも流通させるには熟しきった苺が大量に実家に持ち帰られたらしい。母もあわててジャムにしたと言う。

私も加工しようかと思ったが、それがもったいないほどの苺なのは写真でわかると思う。一気に主食だと思って消費しようかとも思ったけど、それもそれでもったいない。味わって食べたい。

仕方ないので一パックジャム、2パック冷凍することにした。それでもまだじゅうぶんに生で食べる分が残っている。小さい冷蔵庫にギリギリだ。

苺は一粒ずつ水気を取って砂糖をまぶし、ラップに包んでフリーザーパックに入れるといいとネット上ののレシピにあったのでその通りにした。

30分はかかったと思う。絶対に潰したくないので丁寧に水気をキッチンペーパーで取った。絶対においしく食べたいので一つ一つに砂糖をまんべんなくまぶした。
これはまだ食べていない。色がとにかく鮮やかで、砂糖をまぶしてもかわいらしい。甘酸っぱい香りが立ち込めて、楽しい作業だった。

次に苺ジャム、これが問題だった。
私ははかりを持っていないので砂糖の量が決めづらい。大体苺の重さの5分の1必要らしい。
目分量でやるしかない。

砂糖をまぶして3分たったぐらいで、全体から水分がしみだしてきた。どんどん水が抜けてきて、苺はつやつやしてより鮮やかになる。それでも煮詰めたらすぐ焦げてしまいそうな気がしたので、おそらく本当に必要な量の倍ぐらいのレモン汁を入れた。

40分ほど放置して、いよいよ火にかけた。
一番弱火で煮続けると、色が抜けて苺は白っぽくなる。それをもう少し煮てくたくたになるとまた少し鮮やかさが戻る。とろみがついたのでタッパーに移した。

味見してみるとレモン汁を多めに入れたのが良かったのか、甘酸っぱさがちょうどいい。トーストにのせても、ヨーグルトに混ぜても美味しかった。

1日慣れない服装で歩き回って疲れていたのに、夢中になって作業した。受け取ったときは驚いて途方にくれたけれど、楽しい時間になった。

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