【競馬予想】嘆きと信仰のマイルチャンピオンシップ

 ごきげんよう馬券購入者の皆様。秋G1、調子はどうでしょうか。国民の士気が下がってしまうような渋い配当が続きますが、それでもと言いながらやっていきましょう。では今回は、絶対に買う馬を3頭挙げる形を取っていきたいと思います


絶対買う馬1

 まず1頭目は8番のソーヴァリアント。前走富士S3着からの臨戦。
 ご存知の通りマイルcsはスタミナに不安のない馬が走ると言われている。京都1600mのコース形態により追走能力が云々。というわけで中距離適性を重視している馬券購入者は多いのではないか。
 ソーヴァリアントは前走まで1800〜2000mを主戦にしてきたが、前走初のマイル参戦。流れたペースということもあって控えての競馬。途中促すシーンも見られ、直線外に持ち出しながら追い比べに参加し連対馬2頭にはキレ負けての3着。新味を見せた。
 1着のナミュールには同じ位置から上がりタイム0.6秒差をつけられており、明確な時計とキレ不足による敗戦と見えた。しかし、今まで小回り中距離コースを中心に良績をあげていた馬がいきなり純粋な地力が試される東京マイルで重賞好走馬に割って入って好走。向かないレース質の中でこのパフォーマンスは一定のマイル適性を感じさせた。 

 過去のマイルチャンピオンシップ好走馬を見ると、マイルの良績だけでなく、阪神2000mや札幌2000mでの実績を持つ馬が多数いることがわかる。
 そこで、ソーヴァリアントの過去レースで注目したいのが札幌2000mで行われた1勝クラス利尻特別の内容。そのレースで見せた、上がり3F33.0秒は札幌2000m史上最速の数値。歴代2位が33.5秒であることを考えると破格の数値である。過去にならうと、札幌2000mでハイパフォーマンスをあげるこの馬にはマイルチャンピオンシップの適性があると見て良いのではないか。
 洋芝での成績、数値が非常に優秀であることを考えると、ソーヴァリアントの1番の好走レンジは遅い全体時計の中での上がり勝負という所だろう。このマイルチャンピオンシップも京都で行われていた過去数年を見ると全体時計は1分33秒程度。今年も似たような時計になりそうだ。前走のレースレコード時計では遅れを取ったものの、前回よりは間違いなく時計が遅くなり、また、得意の右回りとなるこの舞台では巻き返しに十分期待できる。次世代のペルシアンナイトになれるのは君だ。

ソーヴァリアントポジティブ情報
直線平坦コース(2-0-1-0)
 

絶対に買う馬2

 2頭目はジャスティンカフェ。ノリ明け初戦。毎日王冠7着からの臨戦。
 前走毎日王冠はスローペースをひたすらに離された後方を位置取る競馬。各馬が直線に入ってスパートし始める中、この馬だけは馬群に取り付くためにコーナーから位置を押し上げなくてはならず、一頭だけ脚を多く使わされたために上がり3F2位の脚を使いながら惨敗。1番"後ろ"から上がり3F2位の脚を使いながら、上がり3F3位以下のソングラインとシュネルマイスターに"後ろ"から差されるという可笑しな競馬。完全に参考外のレースと見て良い。

 この馬の過去レースで評価したいのはまず、去年マイルチャンピオンシップ。レース映像を見ろ!としか言えない。荒れ果てた最内を抜群の脚で突き抜けるかと見えたが行く先行く先で前が壁。コースの切り替えを繰り返し、通した馬が全滅した伸びない内。よく7着だったと思う。阪神よりは直線でバラけやすい京都コースならと。
 もうひとつは東京1600mで行われた3勝クラスの湘南S。最後方から32秒台の脚で追い込んで2着とは3馬身差をつける内容。この時の後半800mの数字が45.8秒と、マイルG1でも十分な数値を見せた。実際にコース替わり初週であった次週のヴィクトリアマイルよりも、この数字は早いものであった。ラスト4Fからスパートする必要があるこの京都1600mに合う脚を見せたのではないか。

 今年に入ってからのジャスティンカフェの好走の一つがダービー卿チャレンジ。勝ち馬とはスローペースだったこともあり位置取りの差で敗れたものの、コーナーの下り坂で押し上げながら進む競馬を見せた。大味な競馬をする印象であったが、コーナーで加速させる器用さも十分に持っている馬だとわかった。これならば京都コースにも十分対応可能と見る。
 次走のエプソムカップは早いペースを後方から差し切る競馬。エリ女2着のルージュエヴァイユに完勝。降雨とハイペースに対応しており、5歳になってからは以前とは違ったレース質で好走を見せているところから、年齢により多少タフな展開や馬場に適性が寄っている印象を受ける。潜在的な京都適性を評価したい。坂井瑠星の買い時はテン乗り
 

 ジャスティンカフェポジティブ情報
 前走から鞍上乗り替わり成績(3-2-1-0)

 ……?

絶対に買う馬3


 15イルーシヴパンサー。ほぼソーヴァリアントと同じことを説明することになる。3歳、4歳春までは後方からの末脚のキレ一辺倒の競馬だったことから勘違いされているが、この馬の適性は本来時計の出にくい馬場。良績が非高速馬場になりやすい冬の馬場で、その舞台であればこの世代の一線級であるファインルージュにも完勝するほど。2度の安田記念では夏の高速馬場で時計が足りず、追走もできずに敗戰。距離を伸ばすか、もしくはタフな馬場でのレースを期待した。
 しかし、G1以外の数戦では不運が続く。関屋記念では直前で2回の乗り替わり、前残りに抗えず。年明け2戦目は待望の距離延長である中山記念。突き抜けるほどの手応えを見せたものの、進路の取り合いでブレーキを踏む強烈な不利(いまだに悔しい)。富士Sは新味発揮の先行策も乱ペースで外を回し続ける苦しい競馬。
 今回は時計の比較的かかる良馬場で行われることが想定され、前走の31秒台が求められる前走の舞台から条件好転。折り合いの不安もないことから外枠は問題なし。コース替わりとはいえ馬場が荒れているのは変わらず。多少なりともいい所を走れて中山記念のような不利も受けづらい。また、マイルでは追走に苦労したことから推測できる、その中距離適性からスタミナ不安はない。
 今年の京都金杯で見せた、坂を上り切ってから大きく加速させた脚は魅力的。平坦コースへの適性は高いはず。右回りも中山記念を見るに問題はない。ついにこのオッズがつくときが来た。岩田息子にG1を

イルーシヴパンサーポジティブ情報
気温15℃以下(2-0-0-1)

…………?

最後に

 最後まで読んでくれた方に感謝。最近は人気馬を選んで語ることをしていましたが、今回はこういう具合になりました。まだ本命も馬券も決めていませんが、今回挙げた3頭のうち、2頭は馬券内に入らなければ外れる馬券にする予定です。もうそろそろ唸る配当を見たいのです。
 そういえば今の京都開催の1600m以下の重賞は全て荒れしていますね。ファンタジーSもスワンSも。デイリー杯2歳ステークスは微荒れくらいですが前2つはすごかったですね。イルーシヴパンサーにはカルチャーデイになってもらいましょう……


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