安田記念の正解、教えます

はじめに

　ごきげんよう、馬券購入者の皆様。春G1ももう終わりですが皆さん調子のほうはいかがでしょうか。まだピリっとしていない方、今週はチャンスです。なんせ僕がいますので。東京マイル重賞にめっぽう強い僕が、安田記念の答えを教えて差し上げます。

安田記念は外差し優位
　

　安田記念は前有利が続く近代競馬では珍しい、明確な外差し有利のレースである。東京開催後半になって、内側の芝が荒れ始め、内前を取る優位が少なくなり、また、短距離先行馬が出走する傾向にありペースが緩まず進み直線で後続に捕まえられるというケースが多発している。また、スローペースのであっても外差しが有利で、近年の東京は末脚の要求度が高まりつつあり、直線末脚競馬では内が痛んでる分外を回すメリットが大きく直近2年はレース前半が緩んだものの外を回した馬による差し決着となっている。東京芝1600mは枠なりの隊列になりやすいため外の差し馬は直線外を通し、内の馬は先行差し問わず内を通すことになる。内の馬が外を通すにはかなりのロスがあり、上級条件では致命的になる。基本的に外枠の差し馬を中心に狙いたい

今年の展望

　今年も例年同様に外有利が想定される。土曜日は不良馬場からの開催であったが、馬場の乾燥とともに今開催の東京らしいコンディションに変化していった。日曜日の天気も良好でさらなる馬場の回復が見込まれ、早い時計の適性と末脚の要求度の高さが求められる状態になることが想定される。
　内枠にメイケイエール、ジャックドール、ソダシとG1出走を繰り返す先行馬が揃い、前走早い流れの逃げを打って重賞を勝利したウインカーネリアンが大外枠に入ったことから、ここ最近のマイルG1では珍しい激流のペースが予測される。先ほどの記述の通りでこのパターンなら軸は外枠差し馬だろう。

　現在のマイル戦線は現5歳世代が強いとされている。現5歳世代が古馬G1に出走するようになってから、その連対馬10頭のうち8頭が現5歳世代の馬であること（他2頭はグランアレグリアとセリフォス）や、桜花賞、NHKマイルCのレース内容の良さからマイルG1では5歳世代を狙えというのが一般的に知れ渡り始めた。
　しかしながら現5歳世代が走ってきた古馬G1で走ってきたレースはすべて緩んだペースからの瞬発力勝負であり、今回予測される緩まないペースからの末脚持久力戦での勝負というのは古馬G1では見せたことがない。桜花賞やNHKマイルcでは消耗戦の一戦だったがソダシ以外はやはり瞬発力に秀でた馬だろう。瞬発力勝負ではシュネルマイスターやソングラインが強いことがわかりきってはいるが、ハイペースが予測されるこの舞台では、瞬発力勝負で劣ってきた馬、もしくはまだ5歳世代との力関係がわかっていない馬に妙味を見出せるのではないか。

イルーシヴパンサーのオッズを破壊するなYouTuber共

　◎13レッドモンレーヴ

　本命は13レッドモンレーヴ。前走はトライアル、東京芝1400mで行われる京王杯SCを勝利して参戦の馬。前走京王杯組といえば近年ほぼ安田記念では出番なしとデータが示している。がしかし、それはレース内容を度外視した数字だけのものある。前走京王杯を好走した馬にも希望はある。ではどういった馬が安田記念で凡走し、どういった馬が好走するのか。
　京王杯で好走し安田記念で凡走する馬の特徴、それはスプリント適性を見せた馬である。つまり芝1400mというレースで簡単に追走して道中1桁順位で通過し、上がりタイムも4位以下というスプリント能力を見せて好走した馬はマイルの適性をいかんなく発揮しなければならない安田記念では凡走してしまうということである。道中の順位と上がりタイム、見るべきはここである。
　京王杯を好走して安田記念でも好走した馬にはサトノアラジン、ヴァンセンヌがいる。サトノアラジンは京王杯を道中12番手から上がり最速の脚で勝利し、安田記念４着、翌年は京王杯を2位の脚で届かず凡走、安田記念で１着と、この前哨戦で全くといっていいほどスプリント適性を見せなかった馬である。
　ヴァンセンヌは京王杯を道中15番手から上がり最速の脚で追い込んでの２着、続く安田記念をモーリスの２着と好走している。
　短距離の実績馬が揃いやすく、またBコース変わり初日で前が残りやすい京王杯を道中後ろから好走するマイルの馬、というのは安田記念でも好走できる力を持っていると見て良いだろう。
　本命レッドモンレーヴは前走京王杯を道中12番手で追走し上がり2位の32,6秒の脚で１着。2､3着はスプリント路線で活躍する前目で残った馬で、それらを1400mはギリギリこなせるかといった本馬が差し切った内容。実力は間違いなく、安田記念をこなせる要件は揃っているだろう。
　先述の通り展開と馬場の有利が想定される外枠差し馬。マイルの1線級とは力関係がわかっていないがむしろそこに妙味あり。1400mを好走できたことから持ち時計よりさらに早くなっても問題はなく、高速決着は歓迎。本命は13レッドモンレーヴ