【競馬予言】 偽りの秋華賞

はじめに


 ごきげんよう、リバティアイランドをどうにかして負かしたい馬券購入者の皆様。
 強い馬がいますね。ええ、なんということでしょうか。どこを見渡しても今回はリバティの相手探しと言っているではありませんか。彼女に抗うことは不可能なのでしょうか。いいえ、決して無謀ではありません。闘争こそ博徒の道、思いきり疑ってかかってやりましょう。
 というわけで今回はひたすらリバティアイランドの不安点を無理にでも絞り出していき、馬券もしっかり当てていくための予言をしていく予定です。では、よろしくお願いします。

おさらい!リバティアイランド!

 
 新潟1600mで行われた新馬戦、とてつもないスローペースを折り合って進み、歴代最速の上がり3Fで他馬を突き放し3馬身差で勝利する派手なデビュー。

 休み明けの次走、アルテミスSでは後方寄りからの競馬で直線追い出しが大幅に遅れ差し損ねの2着。スムーズに追い込んできたラヴェルに先着を許す形に。

 前走の走りが評価され1番人気で臨んだG1阪神JF。G1とはいえ2歳戦としてはかなりのハイペースで進んだ結果、阪神外回りとしてはかなり上がりのかかった消耗戦となった。経験していないスタミナを問われる競馬で、また内有利馬場を外から進んだにも関わらず2着馬を2馬身以上突き放す強い競馬を見せた。

 3ヶ月以上空けてぶっつけ本番で出走した桜花賞。行き脚がつかず後方からの競馬に。明確な内前有利馬場で、直線に入っても大外16番手の位置。そこから鬼脚を見せ差し切り勝ち。完璧な競馬を見せた2着コナコーストを4分の3馬身差で破る、これまた強い競馬。

 休み明けから2走目のオークス。道中緩みなく進み、後方馬が直線台頭する差し決着。本馬は6番手と桜花賞に比べてある程度前目の位置どり。直線他馬を圧倒、上がり最速の脚で2着と1秒差の勝利。もはや敵なしとなった春であった。
 今回、秋華賞では単勝オッズ1.1倍が予想され三冠が期待される。つけ入る隙はもうないのだろうか。

リバティアイランドの弱点は?

 
 過去レースを振り返って見ると隙が一切ないように見える。いずれも強い勝ち方で、展開による助けなども必要とせず、また後方一辺倒でないレースぶりも見事。
 三冠挑戦馬が馬券外になったケースはゼロ。鉄板軸で間違いないようにも見えるがケチをつけようと思えばいくらでもつけられるのが馬券予想。いくつかあげてみようと思う。

 秋華賞創設後の3冠挑戦馬は7頭おり、5頭が秋華賞勝利を収めている。敗れた馬2頭はブエナビスタとスターズオンアース。この2頭もその後の活躍を考えると十分に3冠牝馬レベルだと認めてよいが、敗北していることは事実。この2頭に共通しているものは何か。
 ブエナビスタとスターズオンアースは他の5頭と違い、馬番が一桁番であった。どちらも直線で窮屈な進路を取らされ連対を外している。やはり内ではマークが激しく、また秋華賞特有の逃げ先行馬潰れの影響を受けやすいことから敗戦したのではないか。リバティアイランドも今回6番、この小回りコースでは不利を被る可能性も少なくない。

 次に適性の観点。今開催の京都競馬場は前開催よりも雨の影響を受けやすくなっており、日曜日の秋華賞時点では晴れる予報も乾き途中の馬場で行われることが予想される。
 同じく降雨の影響を受け、乾き途上で行われた開催3日目は末脚が削られる馬場で、内前から立ち回る馬で決着が多く見られた。
 リバティアイランドの過去レースはすべて末脚が活かされるレース質であり、立ち回りが重要視されるレースで結果を残したことはない。ダイナミックなその走法は初の距離短縮小回り+道悪で不安はないだろうか。

 次にローテ部分、ここが1番の不安点だと考える。リバティアイランドは僅差の桜花賞も強い勝ち方を見せたし、負けた唯一のレースも強い負け方だったと言える。しかし、その見せた強さは、リバティアイランド自身の危うさによるものではないかと考える。
 桜花賞では4分の3馬身差の勝利であったがリバティアイランドの強さを考えればもう少し離せてもよかったのではないか。内前有利の展開がそうさせたのは間違いないが、ではなぜ内枠から大外を選択したのか。
 鞍上川田はレース後、ゲートを出てから前に進んでくれなかったと話す。馬がそういう競馬をさせたと述べた。
 また、唯一の敗戦であるアルテミスS。これは直線の不利が大きかったと見られるが、これもかなり前半後方寄りからの競馬。
 次に、新馬戦。これも出遅れて前半は後ろを追走の競馬で後半から追い込みだった。
 阪神JFとオークスでは無難に位置を取れており、寄せ付けない強い走りを行っていた。
 前半3つと後半2つのレースで違う部分は何か、それは休み明けと間隔を詰めたレースに分けられる。
 つまり、リバティアイランドは叩き良化型なのではないか。
 実質的な休み明けである新馬戦、3ヶ月の間隔が空いたアルテミスS、4ヶ月の間があった桜花賞。リバティアイランドが隙らしい隙を見せたのはこのレース間隔を空けた3レース。そして今回も約5ヶ月ぶりの出走となる。
 前半の行き脚がつかなくても直線で巻き返しやすい今までの東京と阪神外回りとは違い、差し有利の秋華賞とはいえ本来先行有利の京都内回りではその行き脚のつかなさが十分な隙となり得ると考える。
 単勝オッズ1.1倍の馬に不安点が少しでもあるなら疑うのは当然。切るかどうかは悩むにしても二頭軸の片方やフォーメーションの1,2列目にはしない予定で行きたいものだ。
 

本命馬


 軸にすべきは春クラシックでリバティに負けて今回巻き返しを図る馬か、春対戦経験のないトライアル好走馬かどちらだろうか。
 現3歳世代のG1は2,3着がすべて違う馬であった。阪神J Fはシンリョクカとドゥアイズ、桜花賞はコナコーストとペリファーニア、オークスはハーパーとドゥーラと、リバティ以外の上位は入れ替わる形であり、能力差はあまりなく、レースの適性差がそのまま着順に表れる形になっていると判断してよい。であれば今回も京都2000mというコースに適した馬を選びたい。

 ◎マラキナイア
 本命はマラキナイア。前走ローズS3着馬。大幅なレコード更新が行われたレースで、前半かなり早いペースながらも後傾ラップになるという特殊な一戦。ハイラップが刻まれたにも関わらずかかる馬が多数存在したことから馬場が高速馬場すぎただけで、フラットな馬場であればミドルくらいのペースであったと判断してよい。
 勝ち馬は中団外を通したマスクトディーヴァ。2着馬は後方外、3着当馬は勝ち馬の後ろと、明確な前潰れの外差し決着。マラキナイアは展開に恵まれた形であった。
 しかし直線の追い出しの際、内側の馬に外に寄られ進路確保に手間取るロスがあった。切れ味に劣る当馬にとって減速を強いられるのは致命的な不利。その中で3着を確保したことを褒めたい。また、1,2着馬とは適性差もあったと考える。

 マラキナイアは瞬発力勝負の馬ではない。7戦すべてワンターンコースで使われてきたが、本来はコーナー4つの内回りが合う馬だと見ている。あまり切れない脚で、直線は毎回坂を登り切ってからの加速でなんとか差しの競馬が続いた春の競馬。ついにやってきた京都。

 3走前の阪神マイル戦では1分32秒7で勝ち切り。前半早いペースが刻まれ、上がりがかかったレースであった。この時のパフォーマンスが1番よく、やはり早い上がりが求められるよりレースよりも持続力が問われる一戦のほうが向く馬だと判断できた。
 2,3歳時点において阪神芝1600mを1分32秒7以内で勝ち切った馬はグランアレグリア、レシステンシア、グレナディアガーズ、ダノンスコーピオン等といずれも世代戦でG1勝ちのある馬。しかし、マイルの適性ではなくこの馬の能力で出したものと評価したい。

 血統背景からも小回り向きの馬だと判断することができる。マラキナイアはステイフーリッシュやブラックホークを排出するシルバーレーンの牝系。近親馬は小回りコースで行われる2000m以上の好走が目立ち、逆に東京や阪神外回りなどでの成績に乏しい。このことから本馬にも十分な小回り適性が見込める。今まで向かないレースの中、なんとか権利取りまで成し得たこの馬の待望の距離延長内回り戦。さらなる上昇、巻き返しを期待してよいのではないか。

おまけ

 買うであろう馬を記し
 10グランベルナデット
 どちらを本命にするか迷い続けた。キズナの牝馬は叩き良化型。中2〜4週間での出走で大きく成績を上昇させる。休み明けだった前走の凡走からも当馬にも当てはまる可能性は高い。展開も不向きで内差し優位競馬を外前追走の苦しい競馬。
 わすれな草賞は馬場が早いにせよ歴代で2番目の好タイム。非常に高い内回り適性を有しており、一定以上の先行力がある。叩き2戦目であることもプラス材料。条件好転に感謝
 
 13ラヴェル
 小倉の新馬戦を加速ラップで勝つ馬は強い

 4コナコースト
 小倉の新馬戦を加速ラップで勝つ馬は強い
 
 抑え7、8
 

最後に

 ここまで読んでいただきありがとうございました。川田将雅騎手誕生日おめでとう。できればG1勝利は菊花賞にとっておいて欲しいです。はい、次はサトノグランツ必勝法を書いていきたいと思っています。ではまた来週
 


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