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千寿の小説まとめ

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私の書いた小説を纏めました。
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#オリジナル小説

【小説】宇宙人と僕

今、僕の目の前には傷を負った宇宙人がいる。 宇宙人と言っても、彼女は日本の外から来た女の子だ。 彼女は言葉が通じないせいか、クラスの子達に虐められていた。 傷を負っている彼女の近くに行こうとするが、彼女は僕を警戒する様子を隠そうともしない。 口をイーッとして、ふすふすと、息を漏らしている。 僕はこりゃダメだ、と思い、たまたま!偶然!持っていた救急箱を、そこに置いて家へと帰った。 次の日、彼女が居た所に行くと、包帯を歪に巻いた彼女が居た。 僕は彼女を少し見つめると、驚かせ無

【小説】螢石

ホタル石は螢石。 子供に手折られたホタルブクロの流した涙。 夏祭りの夜、人々の賑わいに負けじと星々が輝く空の下。 2人の男の子の兄弟がおじいさんと一緒に、サラサラ銀に煌めく川辺を歩いて行きます。 ここはポウメラと言う田舎町。星流祭からの帰り道です。 「まだもう少しお祭り見たかったよ、おじいちゃん!」 小さな方の男の子が言いました。 「でも、もう少し遅かったらホタルの群れが見れないかもしれないんだろ。ワガママ言うなよなー。」 少しだけ大きい方の男の子が言います。 おじいさん