ひとり情シスの退職と引き継ぎ(1/3)

ひとり情シスとして、3年勤務したスタートアップ企業を退職する事にしました。

社内リソースでの引継は難しいとの事だったので、情シス業務を
アウトソーシングする事に。
委託会社の選定からOJTまで一貫して実施する事になり、これはnoteのネタになる!と思ったので、書いていこうと思います。

画像3

全三回を予定しています
1:情シス業務の洗い出しとアウトソーシング会社の選定(今回)
2:引継ぎ資料の作成(スケジュールは作るもの。マニュアルは作ってもらうもの)
3:いざOJT(やってみせ、言って聞かせて、させてみせ。だがそんな時間は無い訳で。)

はじめに

現職の会社環境は以下の通り。
業種:アプリ開発+受託開発
社員数:100名弱(SESや派遣含めると120名程度)エンジニア多し
オフィス:都内貸ビルの1フロア。フリースペース+執務室の構成。
リモートワーク:有り(社員の半分は自宅勤務)
IT環境:オンプレサーバ無し。フルクラウドベースだが、社内NWがあるのでNW機器のお守りは必要。
SaaS:流行りのサービス大好き。

情シス業務の洗い出し

まず、会社選定の前に情シス業務を洗い出し、ボトルネックの抽出をする事にします。
アウトソーシングの場合、決済に関わる業務(機器の購入とか)は基本的に対応してくれないので、経理や法務(規定とかルールとか)など、外注が難しい作業を抽出しておきます。
今回は以下のポイントを重視して作る事にしました。


パッと見で業務一覧が網羅出来る
 →社内や委託会社とのMTGにおいて、情シス業務を最初の10分でざっくり認識してもらう
編集しやすい
 →EXCELやパワポだと更新&共有がしんどい。思い出した時にサッと書き込めるツールである事。(年次作業ともなると中々出てこないし)
必要以上の情報を書き込まない
 →外部に漏れても問題ないレベルで。

上記要件から、マインドマップ形式で作る事を選択。
社内に代用出来そうなサービスが無かったため、今回はMindmeister(https://www.mindmeister.com/ja)という無料ツールを使って見ました。

画像1

1:まずは書き込む
頭の中の作業を全て書き込んだら、次はエビデンス。
・定型作業
・作業マニュアル、チェックシート
・ヘルプデスクのインシデントチケット
・月々の支払業務
兎にも角にも、対応した作業を掘り出して入力していきます。
多少の矛盾は気にしない。

2:そして社内展開
さぁ、これが情シス業務の全部だ!好きな作業を持っていきな!
え?どれもいらない??遠慮すんなって!

画像5

3:分類分け
仕上げにヒアリングした内容を、フィールド色で分類分けしていきます。
黄色 → ヘルプデスク、マニュアル作成可能。(=外注可能)
橙 → 専用スキル&知識や社内政治力が必要。マニュアル作成不可。
紫 → 外注不可、内製での対応するもの。(=引き取って貰えたもの)
緑 → ベンダの保守契約内で、何とかなりそうなもの。


で完成。

画像3

■URL
https://mm.tt/1962656545

外注依頼は、黄色と橙(と緑)。ここの作業を対応可能か確認していく。
紫部分は引き取ってくれた社内メンバーに感謝しつつ、OJT計画を練る。
緑は外注確認の後、対応不可ならベンダへ連絡し、保守契約の巻き直し。
完全なベンダロックインになるけど、致し方なし。
という事で、方向性が決まったので、次の会社選定へ。

アウトソーシング会社の選定

準備が整ったので、委託する会社を見つけていきます。
結論から言うと、ユナイトアンドグロウ株式会社(https://www.ug-inc.net/)に決めたのですが、決定に至るまでの過程が以下。

まずは比較表を作成
作成したマインドマップを元に、各情シス派遣会社へ問い合わせ・・・の前に、2つシートを用意します。

1つは比較表
会社は私と同じくらいのコストで、近いサービスレベルのメンバー補充を期待している訳で。よってCTOへ「何故その会社、サービスを選んだか」の根拠提示と、稟議を通すための説明資料として作成。

比較項目
会社の特徴
・・・会社の信用度をざっくりと(与信、反社チェックは候補を絞ってから)
サービス体系
・有事の際に、駆け付けオンサイト対応が出来るか
 →PC購入だったり、社屋有りなので結構重要
・社員とのコミュニケーション、問い合わせ受付としてSlackが利用できるか
 →Slackでしか会話出来ない妖精さんが結構いるので
・NW機器設定やファシリティ作業などを対応出来るか
 →忘れた頃にやってくる、天災に対処出来るか。死活問題になりうる怖い奴
コスト・・・私の単価(年収+諸経費)との比較
ここはざっくり、「現状(私)とのコスト比較」「イニシャルとランニング」「バッファを含めたMAX値」を概算で良いかな。

上記で加点をしていき、推奨順序を出していきます。

2つ目はヒアリングシート
このシートの目的は2つあります。
1:どの粒度の引継ぎ資料を作成する必要があるか、会社や派遣メンバーのレベルを確認するため。
2:「初めて触るサービス&マニュアル無し、の環境下での対応力」を確認するため。特に
・SaaSサービスの利用経験
・マニュアルへの依存度
は必ず聞いてます。理由ですが

例えば、MDM。仕組みを理解している、又は利用した事がある人なら、「デバイスの削除」「リモートワイプ」「MDMを削除」というボタンがあっても、それぞれの意味が分かり、適切に対応できると思います。

ただ、そう出ない方はマニュアルが無い場合、どれがキルスイッチなのか分からない。んー・・・取り合えず押してみよう。ぽちっとな。

画像6

こういう悲しい事件を再発させないためにも、分からない事があったら
・インターネットで調べる
・派遣元の会社でナレッジを持っている人に聞く
等々のリカバリ対応が、会社として、人として出来るかを確認します。
逆にマニュアルに無いから出来ません。だと業務が止まるのでこういうサービスの会社は省きたい。

準備も整ったので、Let’s問い合わせ
情シス仲間へヒアリング+Googleで「情シス派遣、情シス外注」で検索して問い合わせフォームから申請。

WebMTG実施~からの
6社くらいとMTGを実施。必要最低限やって欲しいヘルプデスク業務で比較した結果、諸々ボカしてますが結果がこんな感じになりました。

画像4

ざっくりとパターンが4つ。
Webサイトでは情シス業務を全部お任せ!とか書いてあったけど、実際にお願い出来そうな会社はA社とB社くらい。※CとDがダメなのではなく、弊社とアンマッチな感じ

A社パターン
ここが、ユナイトアンドグロウ。他には無い独立したサービス。
「スタートアップで少額から始められ、何でも任せられる(柔軟に対応して頂ける)」ので、弊社の様な企業には、ベストマッチ。
前払い、ポイント制(デポジット)がネックだけども、時間単位で依頼可能。様々なスキルを持つメンバーを余ったポイントからアサインできるのも強み。というか弊社からの要望に対して、ほぼ対応可能な会社はここだけでした。アサインされたメンバーも自立駆動型で引継ぎが楽。ありがとう、有休フル消化出来そうです。

B社パターン
ユナイトアンドグロウが駄目なら、ここから選んでたと思います。結構Bパターンのサービスを展開している会社多し。
定型作業多めで、リモート作業OKな会社はマッチ度高いと思います。
特定のアサインメンバーは無しで、オンサイトも基本NG。チームとして対応する感じ。ただ、チームだから大丈夫、と言われても結局出来る人に仕事は集中するからなぁ・・・作業単位のコスト増も地味に痛かった。
なので、面談して会社全体のスキルを確認しておく必要ありかと。

C社パターン
あれですね。ここまで大きい会社になってしまうと、ガバナンスとコンプライアンスがガッチリしているので、
メンバーアサインを希望 → (担当者の月給+会社の取り分+オンサイト経費)× 2(監視要員としてもう1名つくよ!)で月100万オーバー。更にヘルプデスクのみ。
リモート対応のみで良いです・・・ → チームで対応するので、ある程度のマニュアル必須!ベストエフォート対応!!(10:00~19:00)!!
受け付けはメールのみです!!!
といった感じ。どちらを選んでもコスト、対応範囲から見て
・・・うん、無理かな。CTOと経理を説得出来そうにない。

D社パターン
思いっきりスコープが外れてましたね。反省。
自前でデータセンターを持ってて、そこのオペレータに余った時間で対応させる感じ。作業代行サービスみたいな。
なので、がっちりしたマニュアル+マニュアル外のイレギュラーは即エスカレーション、といった運用になると思われ。イレギュラーだらけの弊社はエスカレーション祭りになってしまうのではないかな。弊社担当の過労死は避けられぬ。

いざ引継ぎ資料の作成へ
という事で、優秀な引継ぎメンバーも来てくれる事になったので、引継ぎ計画を練っていきます。ではまた次回。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?