弦楽器のエクスプレッションの書き方をすこしだけ解説
エクスプレッションの書き方って本当によくわからないんだけども、バイオリンを演奏している人のニュアンスをよく研究すると、なんとなくわかってくることがあって、そのほんの一例を超ざっくり説明してみようかなって思う
変なのに絡まれると嫌だから最初に言っておくんだけどもここに書いてるのは音楽の弦楽アンサンブルにおけるほんの一例にすぎないから注意してね。他にもいろんなパターンがあるし、その辺は自分で研究してみて
あとあくまでこれは俺のやり方だから、他の人はもっと画期的なやり方してるかもしれない。
今回解説で作ったのはコレ
どうでしょう。ゆったりしてて、ちょっと勇敢な雰囲気の曲かな
1.プロジェクトの説明
今回はCubaseで最初にテンポは75、キーはFで作るというのを決めてしまいます。次に使った音源とプラグインなんだけど、解説しやすいようになるべくみんなが持ってるようなプラグインで試しました。
・hollywood strings diamond(ダイアモンド版だけどもGoldでもパッチは同じな筈・・)
・リバーブは Waves H-Reverb
Hリバーブの設定はこんな感じ、プリセットのLarge Hall2を-10dBほどプリセンドで送ってます。本当は各パートごとにSend量を変えるんだけど、今回は全トラックに同じ量で送ってあげます。
2.トラックの準備
Violin VIolin2 Viola Cello ContraBassを準備します。
使うパッチは ●● Sus 6(9) RR 4th pos Ni っていう銘柄のをそれぞれ立てます。ぶっちゃけこれがめっちゃ使い易いです。曲がつくりやすい
本当はパラアウトして音質調整するんだけど今回はそのことはパス。
まじで暗号みたいで謎だよね。今回銘柄の意味も説明しきれないのでパス、、マニュアルを自分でみてね。
3.各トラックの初期設定をやっちゃう
SusパッチっていうのはコントロールチェンジのCC1がビブラート、
CC11がエクスプレッションに指定されているから、各トラックにまずは初期設定を打ち込みます。じゃないとデフォだとMAX設定になってるからね
自分はcelloから作ることが多いので、celloのパートを立ち上げて、最初にcelloにCC1を40くらいで点をうっておきます。
同じように他のパート全部にコピペして、CC1を40くらい打っておきます。
これでとりあえず全パート40くらいのビブラート具合で演奏してくれます。
次にCC11エクスプレッションを開いて、こっちも35くらいにしておきます。
最初に基準となる点をきめてから、その範囲で上下させたほうが作り易いかも。基準となる点の位置は自分の作りたい音楽の表現に合わせてね。f(フォルテ)にしたいなら60くらいから始めるとか。ppなら20くらいにしてね。これも同じように全トラックにCC11をペーストしておきます。
3.音符を書く
自分の場合まずはcelloから打ちます。エクスプレッションはシカトして、先に音程だけ決めます。この時点でおよそのコード進行も決定させます。celloはルートを担当させると決めて、進行もDm→Bb→F→Cに決めます。
4.CC11エクスプレッションを書く
ここからが本当に感覚が難しい。まず考えるポイントは音の立ち上がりと下がりをどの位置にするかを決めます。弦の演奏でどんな山の形にするのかはその時によるんだけども、今回は2小節ごとに山ができるようにします。
1小節目はゆっくりたちあげて、
2小節はスラッと減衰させます。(この時にどのタイミングで減衰を始めるのかがカギ)
3小節目はすこし早めに立ち上げるようなアレンジにして
4小節目も同じように減衰
ここで注意することはSusパッチのもともとの立ち上がりと重なってるってこと。音をよく聴きながら調整するといいかも
あと、MIDIコントローラーを持ってる人はそのフェーダーでスケッチしてから、マウスで手直しするのもアリ
5.他のパートも同じように調整する
他のViola Violin2 Violin1も同じような手順で書いていきます。
全パートの山の形をだいたい同じにするのがポイント。曲の表現によっては山の形や大きさを変えます。そのあたりは自分で研究してみてね
●Viola
Violaは3度の音を主に拾わせると決定させます。ですが、あくまで参考にする程度で係留できる部分は係留したり、自分の表現したい音楽の響きによって拾う音は変えます。
●Violin2
CelloやViolaでは拾いきれてない部分を補います。Violaの上の音域に積みます。
●Violin1
Violin2の上の音域にメロディを積みます。ここでも全体の和音関係をある程度意識しながらね。
VIolin1は微妙に小柄でスムーズな波にしました。
●Bass
最後に最低音を入れます。Celloとオクターブのユニゾンになるようにしてみました。山はすこし小さめです。
6.仕上げ
最後にテンポを書いてできあがり。いかがでしょう
後で気づいたんだけど、4小節目の響きがちょっと変かも。もしかしたらボイシングが変か、足らない音があるかもしれない
まとめ
エクスプレッションの書き方というよりは、生のオーケストラの演奏をちゃんと聴いて、似たような鳴り方になるように何回かコピーしてみるのが上達の近道なのかなぁ。なんとなくだけど、弦や木管は歌うように演奏しているから、エクスプレッションも歌っているように聴こえるように書くのがいいかもしれない。
最初に言ったんだけどもこれは本当音楽のほんの一例だから、あくまで参考程度にしてみてね。
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