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OUTLAWとサイバーパンク:SF的ATEEZ世界観考察①

去る2023年5月、8人組KPOPグループATEEZの9thミニアルバム『THE WORLD EP.2 : OUTLAW』のティーザーを見た私は思いました。

ブレードランナーやん!

AKIRAやん!

サイバーパンクよくばりセットやん!

『ブレードランナー』も『AKIRA』も、SFジャンル・サイバーパンクに含まれる作品のひとつ。というわけで、本稿はサイバーパンクを足がかりに、SF的な切り口でATEEZの世界観を読み解こう! (全2回)という記事になります。

その1となる今回は、サイバーパンクとは何かを解説しながら、ATEEZの世界観に込められたサイバーパンクのモチーフを紹介します。

SFに馴染みのない方にもなるべくわかりやすい解説を心がけますので、今「サイバーパンクって何?」となっている方もご安心ください!
それでは行きましょう~!



サイバーパンクって何?

今回のカムバックのテーマのひとつ(と私が勝手に思っている)SFジャンル・サイバーパンク。ATEEZの曲名にも使われているこの言葉、一体どんな意味なのでしょうか。


定義

サイバーパンク
コンピュータ技術に支配された抑圧的な社会の、無法なサブカルチャーを基にしたSFのジャンル。

オックスフォード英語辞典より

……なんだか難しいですね。

ひとまずイメージをつかむために有名どころの映画をあげると、『ブレードランナー』『マトリックス』がその代表格とされています。

左・ブレードランナー
右・マトリックス

「この2つ、あんま似てなくない?」と思ったそこのあなた。そうです、鋭いです。

実はサイバーパンクという言葉が指す範囲は、なかなかに広いんです。

物語を構成する要素の典型としては以下があげられますが、実際はこれらをすべて満たしていなくてもサイバーパンクと呼ばれます。

なぜ定義が広いのか。その理由は、サイバーパンクというジャンルの起源にあります。

サイバーパンクのジャンルとしての成立は1980年代。1983年発表のブルース・ベスキの短編『サイバーパンク』でその言葉が初めて作られ、1984年にSF編集者ガードナー・ドゾワが、当時の主流なSFに反抗的な美学を持った新進気鋭の作家たちを「サイバーパンク」という言葉を使って紹介したことで定着しました。

ここでいう自己の意志に基づく美学的な〝流派〟に最も近いのは、ときに〝サイバーパンク〟と呼ばれる、奇抜でハードエッジなハイテクの担い手たちだろう。

ガードナー・ドゾワ『80年代のSF』
(ワシントンポスト,1984年)

つまり、サイバーパンクという言葉は、ストーリーの内容ではなく、1980年代のSF界に起きた一種のムーブメントを指して使われたのです。

しかもややこしいのが、その動きは一つの作品を追従する形で起きたわけではなく、同時多発的に発生したということです。そのため、始祖的な作品たちもめっちゃ似ている部分がある一方で、全然似ていない部分もあったりして、何をもってサイバーパンクとするかが人によって結構別れるというのが現状です。

というわけで、ここではサイバーパンクをざっくりと「1980年代に起きたSF界のムーブメントを起源とする、サイバーでパンクな世界観」くらいに定義しておきます。

じゃあそのサイバーとパンクって何? ということで、続いては語源のお話です。


語源

サイバーパンクの語源は、生物と機械が融合した学問「サイバネティックス」またはコンピュータやそのネットワークを指す「サイバー」と、若い犯罪者や、1970年代に流行した反抗的なサブカルチャーを指す「パンク」が融合して出来た言葉とされています。

『サイボーグ009』でおなじみサイボーグの語源も同じくサイバネティックスで、SFにおいては生物と機械を融合させた技術・装置を指してサイバネティックスやサイバネ技術と呼んだりします。

ATEEZの世界観で言えば、人間の脳に機械を組み合わせたアンドロイドガーディアンや、感情を統制するチップがサイバネティックスにあたります。

左・アンドロイドガーディアン
右・統制チップ

サイバーパンク作品では過剰な機械化が進んでおり、「あいまいになった人間と機械の境界で苦悩する」という展開がよく描かれます。そこから行きつく「自分とはなにか、人間とはなにか」という問いは、サイバーパンクの普遍的なテーマとなっています。

ATEEZの世界観も例外ではなく、政府のチップにより感情を統制された人々が、自我を取り戻す過程で苦悩する様子が描かれています。

統制を脱して感情に目覚めた人々は、いくらあがいても抜け出せないような砂丘の下で敗北感に絶叫する。 そして自らに問う。
「何のために生きればいいのだろう?」

Dune 曲紹介より

「感情、混乱、どうしてそれが必要なんですか? それは今の僕みたいなことを、たくさんの人たちが経験するということじゃないですか」
「混沌。苦痛。それは必ずしも悪いことじゃない。それがあってこそ次に行けるんだよ。人間なら生きていて誰もが感じるんだ。(後略)

OUTLAW DIARY ver. 02 より

「本当に、これがきみの望むことなの?」
(中略)
「それを僕がどうやって知るんだ。何かを望んでいるなんて感じたことがないのに」

OUTLAW DIARY ver. 06 より

「今まであんたが操り人形として生きていたなら、これからはあんたはあんただけの人生を生きていける。それは俺が断言するよ。そして、そうできるよう俺たちが助ける」
「そうだね、もしかしたら君たちの言うことが正解かもしれない。でも、たとえそうだとしても、大多数の生き方から外れた人生を生きたくはないんだ」

彼の目からは涙が流れた。窓枠を握っている手をひとつ離して、顔の上に流れる水を拭いた。
目から水が出るなんて。これはなんだ? 心も正常ではないが、身体まで故障してしまったんだ、と思った。

OUTLAW DIARY ver. 05 より

▼DIARY ver. 全文はこちらから読めます。

一方パンクは元々悪ぶっている人や若い犯罪者などを意味する俗語で、転じて1970年代にパンク・ロックを中心として流行した反抗的なサブカルチャーを指す言葉になりました。

パンクの反体制的な思想はアナーキズム(無政府主義)とも親和性が高く、パンク・ロックを代表するバンド「セックス・ピストルズ」は、そのものずばり『アナーキー・イン・ザ・U.K.』というシングルでデビューしています。

アナーキズムのシンボルとしても用いられるサークルAのマークを掲げ、政府に反抗するアウトローなATEEZは、まさにサイバーパンクの〝パンク〟を担う主人公にふさわしいと言えるでしょう。

サークルAを掲げ、どこかを見つめるATEEZ

サイバーにパンクに、ATEEZの世界観にぴったりなサイバーパンク。ところで、「サイバーとパンクを満たしているなら、元からATEEZの世界観はサイバーパンクだったの?」と気になる方がいるかもしれません。

正直これまではディストピアがメインで描かれていたため、サイバーパンクというにはサイバー感や退廃感がありませんでした。しかし、2021年のXR SHOWで思いっきりブレードランナーを意識してそうなサイバーパンクな街並みが登場していたこともあり(詳しくは後述)、今まで描かれていなかっただけで、実はサイバーパンクな側面も初めから想定されていたのかもしれませんね。


OUTLAWに見るサイバーパンク

さてここからは、サイバーパンクの代表作を紹介しながら、『THE WORLD EP.2 : OUTLAW』に見られるサイバーパンクなモチーフを見ていきましょう。

あやしげなネオン街

今作のトレイラー第1弾となる『THE WORLD EP.2 : OUTLAW Official Trailer』では、まさにサイバーパンクど真ん中な街並みが登場しました。

『OUTLAW Trailer』のネオン街
赤と青の2色な理由は次回で

あやしげな日本語と漢字、ハングル、英語が入り混じるこのネオン街。映画『ブレードランナー』を連想した方も多いのではないでしょうか。

『ブレードランナー』のネオン街

まだサイバーパンクというジャンルが成立する前、1982年に公開された映画『ブレードランナー』は、当時SFの主流だった明るく洗練された未来都市から一転、陰鬱で猥雑とした現実的な都市を描いたことで、サイバーパンクのビジュアル的なイメージを確立しました

ブレードランナー
元警察官の主人公が脱走した人造人間を追いかけたり愛したりするSF映画。原作は小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。原作では主人公は警察官で賞金稼ぎ。

同作の監督リドリー・スコットは、来日した際見た新宿の風景にヒントを得て映画の中に日本語を取り入れました。そのため現在では、日本語のネオン看板はサイバーパンクのアイコン的な存在になっています。

ちなみにATEEZの作品にブレードランナー的な街並みが登場するのは、これが初めてではありません。2021年開催のオンラインコンサート『XR SHOW [FEVER : eXtended edition]』では、『ブレードランナー』および続編『ブレードランナー2049』をオマージュしたような風景が登場しました。

『ブレードランナー』
ビルのスクリーン
『XR SHOW』
ビルのスクリーン
『ブレードランナー2049』
ホログラムのバレリーナ
『XR SHOW』
向かって左にバレリーナ

サイバーパンク作品において、こうした街はしばしば「ナイトシティ」と呼ばれます。

『OUTLAW Trailer』
「ナイトシティ警察署」の文字

その走りは1984年。サイバーパンクの典型を作り、ジャンルの確立に大きく貢献したウィリアム・ギブスンによる小説『ニューロマンサー』に登場しました。

ニューロマンサー
カウボーイ(ハッカー)の主人公が電脳空間と現実を行ったり来たりしながらAIを探して敵と戦ったりする長編SF小説。めちゃくちゃ読みにくいことで有名。

『ニューロマンサー』は脳と直接接続する電脳空間・マトリックスや、退廃的なナイトシティ――チバシティ(千葉市)をさすらう主人公、世間を牛耳るザイバツといった、「これぞサイバーパンク!」という世界観を創造しました。その影響は絶大なもので、1999年に公開された映画『マトリックス』の名前は、この『ニューロマンサー』から取っていると言われています。

マトリックス同様ナイトシティも後の作品に受け継がれ、2020年に発売されたゲーム『サイバーパンク2077』およびその原作TRPG『サイバーパンク』シリーズの舞台もナイトシティとなっています。

ちなみに『ブレードランナー』公開時に『ニューロマンサー』を3分の1ほど執筆していたギブスンは、チバシティとのあまりの酷似ぶりに「終わった」「パクリだと思われる」と沈んだそうです。結局『ブレードランナー』は当初鳴かず飛ばずだったので事なきを得たようですが……(笑)

その後『ブレードランナー』はビデオ化とともにカルト的な人気を博し、今では『ニューロマンサー』と並んでサイバーパンクの代表作になっています。

一方ネオン街の上空、巨大なビルとそこから伸びるサーチライトは、1988年公開の映画『AKIRA』を彷彿とします。

『OUTLAW Trailer』のビル群
『AKIRA』のビル群

『AKIRA』は大友克洋の漫画を原作とし、原作者自らが監督を務めたアニメ映画。その細部までリアリティにこだわって描かれた黙示録的世界観は、海外でそれまで子どものものとされていたアニメの偏見を打ち砕き、日本アニメムーブメントを牽引しました。

AKIRA
バイクチームの健康優良不良少年が反政府ゲリラの戦いや政府の超能力実験に巻き込まれたりする漫画および映画。主人公はアキラではない。

『AKIRA』についてはバイクの描写もオマージュされているので、それについては後述します。

以上のエポックメイキングな作品たちの影響は、ATEEZメンバーの設定にも見ることができます。


主人公よくばりセット

ここまで紹介した主人公の設定について、ピンと来た方もいるかもしれません。

ここで、3作の主人公を並べてみましょう。

『ニューロマンサー』 ・・・ カウボーイ(ハッカー)のケイス
『ブレードランナー』(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)
・・・ 警察官で賞金稼ぎのデッカード
『AKIRA』
・・・ バイクチームの金田

※ 『ニューロマンサー』ではハッカーがカウボーイと呼ばれています。


カウボーイ、警察、賞金稼ぎ、バイク……。


めちゃくちゃ既視感ありますね……?


カウボーイ姿のガンマン
ホンジュン&ミンギ  


ニセ警察に扮する整備工
ユノ&ジョンホ


闇格闘技で賞金を稼ぐ
サン&ウヨン


バイクチーム
ソンファ&ヨサン


それぞれ対応する要素だけ抜き出すと……

ホンジュン&ミンギ ・・・ カウボーイ
ユノ&ジョンホ ・・・ 警察
サン&ウヨン ・・・ 賞金稼ぎ
ソンファ&ヨサン ・・・ バイクチーム

そう、潜入中のATEEZの設定は、サイバーパンク主人公よくばりセットなのです!

ついでに言うと、ホンジュンが連れているヤギさんもサイバーパンク主人公ゆかりのものかもしれません。

マンコットとホンジュン

『ブレードランナー』の原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の世界ではあらゆる動物が絶滅の危機にあり、主人公のデッカードはロボットの羊(電気羊)を飼っています。

日本語では山羊と表現するくらいヤギとヒツジは似ていますし、GOAT(ヤギ)には史上最高の~を意味するスラングという意味もあるそうなので、ちょっとひねりを加えて言葉遊びも盛り込んだのかもしれません。もしかすると、このヤギさんはロボットヤギさんな可能性もあるかもしれないですね……(笑)

印象としては、ユノ&ジョンホが整備工で車をカスタムしているのは『AKIRA』の影響をそこはかとなく感じます。そしてサイバーパンクでガンアクションといえば『マトリックス』ですね。

サンくんがストリートファイターなのはATEEZの楽曲『ROCKY』からの流れも汲んでいるのでしょうか。ATEEZではよくリング(輪)がモチーフとして扱われますが、ボクシングのリングもその多重な意味づけのひとつかもしれません。

とにかく緻密に意味づけをするKQなので、これらの設定にはきっと他にもたくさんの意味があるのだと思います。ワクワクしますね!


AKIRAのバイク

トレイラーのみならず、BOUNCY (K-HOT CHILLI PEPPERS)のMVでは『AKIRA』のワンシーンがガッツリ引用されていました。

『BOUNCY』MV
『AKIRA』

これは『AKIRA』の序盤で主人公・金田がバイクで度胸試しをする有名なシーンです。よくパロディされたりサムネイルにもなっているので、作品は見たことがなくてもこの絵を見たことがあるという人も少なくないのではないでしょうか。

同作の前衛的なバイクのデザインとディテールにこだわったアクションシーンは、世界各国を魅了しました。なかでも映画監督スティーブン・スピルバーグは大のAKIRAファンと知られており、2018年公開の映画『レディ・プレイヤー1』には『AKIRA』主人公・金田のバイクが登場しました。

レディ・プレイヤー1
スラムに住む少年がVRゲーム・オアシスの遺産と支配権をかけてゲームの謎に挑むSFアドベンチャー映画。ガンダムも出てくる。

スピルバーグ監督は、『レディ・プレイヤー1』公開時に来日した際、記者会見でこう語っています。

「『AKIRA』のバイクが大好き。CGではあるけど、映画でも原作にあるタイヤのグリーンフラッシュを忠実に再現しようと思ったんだ。『AKIRA』はすごい作品だよ」

『レディ・プレイヤー1』の金田バイク
『AKIRA』の金田バイク

この〝グリーンフラッシュ〟は、『BOUNCY』MVでも再現されていますね。

『BOUNCY』MV

もうひとつ、『AKIRA』のバイク描写を語る上で外せないのが、テールランプの残像です。

『AKIRA』のテールランプ

この光の軌跡を描く残像は、昔の撮像管式ビデオカメラ特有のもの。それを風になびく尻尾のように再現した『AKIRA』の表現は、人々に衝撃を与え、多くの作品に影響を与えました。

『AKIRA』
総セル画枚数は15万枚。小さな動きへのこだわりが『AKIRA』のリアリティを作っているのです。
『OUTLAW Trailer』
微妙に揺れているところにリスペクトを感じます。


麻薬……じゃなくて

今回のカムバックでは、青陽唐辛子がフックとして印象的に用いられました。

唐辛子販売のトラックや地下鉄ラッピングなど、プロモーションで大々的にプッシュされたこの唐辛子。トレイラーではアタッシュケースと保存袋に入れられて登場し、その様子はまるで麻薬の取引さながらでした。

青唐辛子の闇取引現場

麻薬といえば、サイバーパンクの象徴的なアイテムでもあります。たとえばサイバーパンクの典型を作った『ニューロマンサー』の主人公・ケイスは薬物中毒者で、ストーリーにも麻薬が大きく関わります。また同作のみならず、サイバーパンクの退廃した世界観では、多くの場合麻薬の蔓延が描かれています。

ここに来て一年になるが、ケイスはまだ電脳空間サイバースペースの夢を見、希望は夜ごとに薄れていく。〝夜の街ナイトシティ〟でこれだけ覚醒剤スピードをやり、あれだけ肩代わりし、危ない橋を渡ってきても、眠るときに見るのはマトリックス。

ウィリアム・ギブスン著, 黒丸尚訳
『ニューロマンサー』(早川書房, 1986年)

香辛料スパイスバザールはエジプト・バザールとも呼ばれますが、(中略)市の中心的マーケットとして、香辛料スパイスばかりか、ソフトウェア、香水、麻薬――」
「麻薬」

ウィリアム・ギブスン著, 黒丸尚訳
『ニューロマンサー』(早川書房, 1986年)

『ニューロマンサー』のスパイスバザールでは麻薬が売られていましたが、昔からスパイスと麻薬は近い関係にあります。日本では七味唐辛子に大麻草の果実である麻の実を使っていることは広く知られていますが、他にも幻覚剤になるナツメグや、黒胡椒からMDMAを生成できるなんて話もあります。

唐辛子は直接麻薬とは関係がありませんが、唐辛子の辛味成分カプサイシンは脳内麻薬とも呼ばれるβ-エンドルフィンを分泌させます。辛いものに麻薬のようにやみつきになる魅力があるのは、このエンドルフィンも理由のひとつなんですね。

唐辛子を嗅ぐヨサン

唐辛子の闇取引というモチーフで、キャッチーで親しみやすい唐辛子コンセプトとサイバーパンクコンセプトというふたつのコンセプトが繋がっているのがなんとも面白いですね!


マトリックス……?

『BOUNCY』MVに出てきたこの唐辛子カプセル。私はこれを見たとき、真っ先に1999年公開の映画『マトリックス』の人間カプセルを連想しました。

『マトリックス』の人間カプセル

マトリックス
天才ハッカーの主人公が仮想世界・マトリックスの支配から解放されるために戦うSFアクション映画。映画にあるマトリックスコードは寿司のレシピが元になっている。

『マトリックス』は、サイバーパンクの歴史においては『マトリックス』以前をレトロサイバーパンク、以降をモダンサイバーパンクと呼ぶ指標になっているほど重要な作品。サイバーパンクを代表する作品がオマージュされている今回の『OUTLAW』で題材にされていてもおかしくありません。そもそも今までも『マトリックス』の影響っぽい描写あったし、ぜひしててほしい。(願望?)

そして『マトリックス』といえば、タイトルにもなっている仮想世界・マトリックスです。

ここで、最初に述べたサイバーパンクの典型的な要素を、ATEEZ世界観にすでに登場しているものをチェックしながらおさらいしてみましょう。

 ● 機械化・情報化が進んだ近未来。
 ● ネオンが光る退廃的な街。
 ● アンチヒーローな主人公。
 ● 人間と機械の融合。
 ● 仮想現実の存在。

はい、仮想現実だけが残りました。

正直ここまでサイバーパンクで来るのなら、仮想現実要素もほしいわけですよ(?)

しかし、残念ながら今のところはMVを見ても決定的なものはない……。それでも、私はどこか仮想現実を諦めきれません。

なぜなら、ATEEZの世界観に仮想現実的な要素があることを示唆しているかもしれないヒントが、すでに過去作に登場しているからです。

これです。

それを読み解くカギは、映画『インターステラー』の中に……? ということで、次回は仮想現実をテーマに、『マトリックス』と『インターステラー』を例にあげながら、ATEEZ世界観について妄想をふくらませていきます!


お読みいただきありがとうございました!



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