対局日記#193 三間飛車
2021/12/11 研究会
負け。
△5四銀型の三間飛車は久しぶりである。すっかり対応を忘れてか、知らずか、まともな将棋にならなかった。
ここで▲6六歩と止めたのが今までの研究だが、▲8六歩の方が良いかもしれない。
▲8六歩△6四歩▲8七銀△7四歩▲9八香△7三桂▲6八銀と進める。
このあと▲7九銀→▲8八銀→▲7八金→▲6八金右とくっつける。
角道を通しておくことで、△5一角とできないので石田流に組みにくい。
▲6六歩も悪い手ではなく、この局面で打開する手段が思いつけばよかった。
ここで▲2四歩△同歩▲6五歩△同桂▲6六銀が第一歩。
△3六歩▲同歩△同飛▲3七歩△3四飛▲5五歩△4三銀まで進む。
ここで▲7五歩が見えていなかった。全て部分的な穴熊の手筋だったので、ここは見つけたかった。
しかし△5二銀と引いてまだ難しい。
ここで▲3八飛が好手。難しい手だが、相手に手が無いことを見越して▲3六歩~▲3五歩が間に合うと見ている。
△5二銀に呼応して飛車に活を入れる一手で良い手だ。応用が利きそう。
本譜はお互い万全に組み合って、先手から仕掛けた形。
この時点で穴熊の強さを過信しすぎており、形勢有利だろうと見ていたが実際はやや悪かった。
この局面があまり芳しくないことはわかっていたが、大抵ぎりぎりで網を張っている局面では面白い打開策があるのだ。具体的な手は見えなかったが、そういう期待の感覚にかけてわざときわどい局面に持ち込んだ。
ここでは▲3四歩があった。△同飛なら▲4六銀△同銀▲同角△2七銀▲5二銀で先手良しである。とりあえず銀交換できればそれだけで良しの局面だった。
しかしちょうどこの局面だけ▲3四歩が頭から抜けていた。
結局、好手のセンサーが悪かったため手のない局面で考えすぎてしまった。このあたりでは秒読みになっており、チャンスについて考える暇もなかった。
▲5四歩△同金▲7五歩△同歩▲7四歩△同銀▲4六銀とするのが穴熊らしかった。
▲7五歩あたりの組み合わせも考えてみれば単純である。
最初に狙いを知っておいて、こうなればこうする、という基本的な考え方ができればよかった。
ここ10年くらいの真面目に指した将棋で一番ひどい投了図だった。
さすがに落ち込んだ。
感想戦では言い訳ばかりになってしまったのは申し訳なかった。
ソフト的な感覚では手が作れる展開だと思ったので、個人的にはずっといい勝負だと思っていたのだが、普通の人からすれば当然手が無い局面なので話が噛み合わない。
だから「こういう局面は絶対何かある」と持ち掛けても「はいはい、そうなんですね(何言ってんだか)」という感じになってしまう。実際自分が手を思いつけなかった時点で、話にならないのは自分のせいだが、まあ歯がゆい思いであった。
そもそもかなり沈んだ心理状態で研究会に参加していたので、この時点でちょっと帰りたくなっていた。
自分勝手だなとか、情けないなと思いつつ、気持ちに任せて何かやろうしてもいい事は何もないので、外のベンチで座ってるくらいしかなかった。
大人になるってのも大変だ。誰にでもある経験なんだろうけど、まぁよう我慢できるようになったなと今は思う。
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