イジメは無くならないので

イジメとは、ある集団から、特定の個体を排除する行為である。

太鼓の昔から、人類は集団で行動することにより、生存率を上げて来た。逆から言えば、今、生き残りの末裔である我々は、確実に集団で生活してきた祖先を持つ。

集団生活を営む上で何より重要なのは、その集団を維持することである。そのために、和を乱す存在を排除する。最悪は裏切り者である。

必ずしも、弱者が排除されて来たわけではない。何故なら弱者は囮や捨て駒など、それなりに使い道があるからである。しかしながら、有能な裏切り者ほど怖いものはない。

よって生き残りである我々の遺伝子には、そのような裏切り者を決して許さない本能がインストールされている。とりわけ日本人には、出る杭を打つ特性が強くあるようだ。

遺伝子レベルの裏切り者排除本能。これこそがイジメの根本原因である。それゆえ、無くならないのである。

ただし、例外的にイジメの少ない環境がある。それは進学校に代表されるような、頭の良い集団である。彼らはある程度本能を抑制しているようである。

それ以外の、それ未満の偏差値帯の場合、残念ながらイジメを無くすことは非常に困難である。
教師による独裁が敷かれているか、どっぷりと共通の思想に染まっていない限り。被害者は逃げるしかない。

そういう訳で、イジメがある時点で、周囲の偏差値環境も、教師による独裁も、統一的な思想も期待できないのであるから、逃げるしかないのである。幸い、現代においては、集団から離れても生き残れる。なので、最適な生存戦略なのである。

もっとも、虐める遺伝子と同じレベルかそれ以上に、孤立すると死ぬ遺伝子が深く刻み込まれているので、逃げることはもっと困難だというのは皮肉という他ない。
仮に環境を変えたところで、同じ偏差値帯であれば同じことが起こる可能性が高い。なぜなら、虐められる側にも何かしらの原因がありつつ、さらに一度排除された実績まであるからである。

なので取れる選択肢は二つ
①勉強して高い偏差値帯に行く
②時間的なリミットで、強制的に周りの環境の方が変わるまで逃げ続ける




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