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「公開質問状へのご回答」の感想と問題点の解説⑧


32.呼びかけ団体よりメディアを優先する姿勢

⑪県民平和大集会において、「当会の運営に対する指摘について」という声明文の内容について参加者に周知しなかったのはなぜでしょうか? ネットを見ていない参加者もいます。ですがこの問題は、ネット上で起こったことではなく、2月の集会チラシに「天和泉」のロゴが、 5月の集会では主催者がキャッチコピーの載ったTシャツを着ており、メディアにも掲載されるなど、 沖縄のみならず全国で、多くの人の目に触れることになりました。 また、沖縄と連帯する他県の集会でキャッチコピーが実際に使われた例もありました。県民の会は、それを目にし たり使った人々に、それらは特定の思想団体のロゴとキャッチコピーであり、使うべきではなかったことを周知させる責任があります。 集会で周知せずに、今後どのような方法で事実を周知していくつもりなのかお答えください。

天和泉のロゴやキャッチコピーの使用が発覚したのは11月15日でした。11月17日県庁記者クラブにて公に記者会見を開き、公式ホームページでのお知らせを行ってきました。しかし、集会では周知徹底のために時間を作ることまで思いが及びませんでした。今後は、今回のご質問を受けての回答書もホームページに公開してお知らせしたいと考えております。

これについては、問題を知らせる順番がおかしかったと思う。
メディアに向けて記者会見をする前に、まず呼びかけ団体と個人に対しての説明責任があった。そして、メディアに発表する声明の内容も、呼びかけ団体と個人に了解を得た上で発表する必要があっただろう。

以下、この件に関する私と運営委員の瑞慶覧長風氏とのメッセージのやりとりを紹介する(私的なメッセージは基本的には公開するべきではないと思うが、このやりとりは運営委員としての長風氏と呼びかけ団体の一員としての私のやりとりなので、私的なものではなく問題がないと考える。なお、必要ない部分は省略した)。

11月17日、記者会見の日の朝
瑞慶覧長風氏「こちらのロゴやキャッチフレーズを使用することで、様々な疑念が生まれることは当会の本意ではなく、販売予定であったTシャツとステッカーについても販売を中止することとしています。 なお、本日の記者会見で、上記の件含め、その他のご指摘についても県民の会として声明を発表することとなっています。」

記者会見終了後
私「記者会見は終わったと聞きました。 情報が全然出てこないのですが、会としての正式な声明文が読みたいので、送ってもらえますか?」

瑞慶覧長風氏「午前11時に行わせていただいた記者会見はもちろん様々なご指摘に対する運営上の不手際を反省したうえで、23日の集会の説明を行わせていただきました。 正式な声明文はさらに内容を精査して、当会のHPに掲載する準備をしていますので、申し訳ないですがしばらくお待ちいただけますでしょうか。」

私「長風さんから最初にいただいた返信には、『なお、本日の記者会見で、上記の件含め、その他のご指摘についても県民の会として声明を発表することとなっています。』とありますので、その内容が出るのを待っていました。 メディアに出したものが正式なものではないのですか?現時点で出ているものがほしいのですが。 動画があるならそれでもいいです。 こちらも、人から伝え聞いたこととか、不正確な情報ではなく、組織としての発信に対して、意見を言いたいと思うので。」

私「呼びかけ団体の一人として、今日の記者会見の資料を求めます。 まずは、外向けのメディアに発信する前に、呼びかけ団体の人達への説明責任を果たす必要があったのではないでしょうか? 私たち呼びかけ団体も、集会への参加を呼びかけていることになるのですから、新興宗教のロゴとキャッチコピーを流用したことへの責任の一端を担う立場になると思うのです。 ホームページに正式な声明文が出るまで待て、はあんまりではないでしょうか。説明を求める個人や、各団体へ先に説明してください。」

瑞慶覧長風氏「メディアに対しては会の活動のあり方や、運営に対する指摘に関する見解を含めた声明文章を読み上げてお伝えをさせていただきましたが、文章そのものは提出してはおりません。文章はもう少し精査してHPに掲載させていただきます。 呼びかけ団体の立場から先に説明を求められる件について、代表のほうにも確認をさせてください。 私の立場ですぐに対応ができずに申し訳ありません。」

私「メディアの前で読み上げたものを、呼びかけ団体の一員である私が見せてくださいと言っていることに答えることが、そんなに難しいことなのですか? メディアの前で読んだということは、公にしたということですよね? しかも、私や秋乃さんは、様々な問題を指摘していた当事者です。 まず私たちに答えるべきだと思うのですが。 なぜメディアが先なんでしょうか? どちらを向いた運動なんでしょうか? 信頼関係を築くのではなく、メディアに向かって火消しがしたいのですか?」

私「メディアより前に、呼びかけ団体に見解を伝えるのは、最低限のことだと思います。それも理解できません?」

そのあとは返事がなく、19日になって、県民の会のホームページに掲載された声明文のリンクが送られてきた。

結局、県民の会の行った記者会見は、集会の告知がメインで、最後にロゴ・キャッチコピーの問題と販売中止について触れたようだが、メディアによっては取り上げていないメディアもあったし、取り上げたとしても詳細までは分からなかった。

2023年11月18日 沖縄タイムス

19日にホームページで発表された声明文は、呼びかけ団体のメーリングリストで共有されることもなかった。そのため、呼びかけ団体の代表者でも、集会が終わって公開質問状が出るまで、ロゴ・キャッチコピーの問題を知らず、声明文の内容について知らない人もいた。ホームページに載せただけで、掲載したことを知らせなければ、ほとんどの人は気付かないだろう。また、SNSを追っていなければ、会議でTシャツやステッカーの販売を中止すると言われても、何が起こっているのか理解できなかったと思う。

集会当日にはもちろん、この件についての説明や謝罪が行われるだろうと思っていたが、一切触れることなく、何事も起こらなかったかのように集会は終了した。その中で行われたのが、山城博治氏のバッシング発言である。
「集会では周知徹底のために時間を作ることまで思いが及びませんでした。」その理由はなんだろう。なるべく知られたくなかった。それが本心ではないだろうか。

33.今後も至らない点が多々出てきては困る

3|最後に
県民の会はこれまで、呼びかけ団体・個人がそれぞれの思いで参加し、それぞれのできる範囲で活動を続けてきました。手探りの状態で組織運営をしている中、1 万人規模の集会を実施する組織として運営のあり方やチェック体制が不十分でし た。 今後の組織体制の再構築についても、県民の会の呼びかけ団体・個人の皆さま の意見を踏まえながら協議を進めていきたいと思います。 今後も至らない点が多々出てくるかもしれませんが、県民の皆さまのご協力を得 ながら、「沖縄を再び戦場にさせない」という思いを広げていき、沖縄、日本、世界の平和につなげていく決意です。今回の公開質問状は、運営体制の甘さを深く反省し見つめ直す機会となりました。今後も皆さまからのご指摘に真摯に向き合い、 チェック機能を強化した組織づくりに取り組んで参ります。引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

「呼びかけ団体・個人がそれぞれの思いで参加し、それぞれのできる範囲で活動を続けてきました。」「手探りの状態で組織運営をしている」
このような姿勢で、知事も参加するような一万人規模の集会を企画してもうまくいかないのは当然だろう。「手探りの状態」ではなく、きちんと組織体制を作って運営してほしい。このような甘々な運営だから、瑞慶覧長敏氏が県民の会とは別組織で若者チームを結成し、その若者チームにチラシやTシャツの制作を任せるというような、県民の会の私物化も起きたのだと思う。

このような問題が起きてもなお、「今後も至らない点が多々出てくるかもしれません」というのはどういうことだろう。
今後も至らない点が多々出てきては困るのだ。
二度とこのようなことを起こさないという深い反省の上に立って運営しなければ、同じようなことがまた起こるだろう。

34.知人A氏について

知人A氏については、だいぶ前から特定できていたが、これまで言及してこなかった。
知人A氏は読谷村在住の女性である。県民の会の関係者ではないので、こちらで名前を公表するつもりはない。ただ、呼びかけ団体の中では情報の共有が必要ではないかと考えている。再発防止のためである。誰か分からなければ、また同じようなことが起こる可能性がある。

知人A氏は、2021年4月30日と5月6日に、自身の持つラジオ番組で、高橋聡氏が制作した紙芝居を読み聞かせしている。(高橋氏とは、「一般社団法人和泉の郷」の理事で、「平和の碑」に描かれた和のロゴ、キャッチコピー、龍の絵を描いた人物である。)
その紙芝居の最後の場面に、「平和の碑」に描かれた龍の絵(樺太から台湾を含む龍の形に変形させた日本列島の絵)と同じ絵が出てくる。SNSでも高橋氏がそのラジオ番組を紹介し、コメント欄で高橋氏と知人A氏のやりとりがあることから、二人が少なくとも2021年には直接の知り合いであったことが分かった。
ラジオ番組を調べると、2020年に4回、2021年に4回、2022年には7回も読み聞かせをしている。
また、2020年11月、A氏は読谷村の民生委員活動として公民館でこの紙芝居を行っており、普段から公的な場にこのような思想を普及する活動をしていたことが分かる。県民の会への「天和泉」のロゴ・キャッチコピーの紹介も、その延長線上にあったと言える。

以上のことから、A氏の証言「平和活動をする過程でその土地の存在を知り、(中略) A氏は土地の所有者が『天和泉』であることを知りました。『天和泉』のホームページ上のメールでのやり取りで、土地の使用許可ならびに平和の碑の設置許可、そしてロゴマーク『和』とキャッチコピー『Love for the Homeland is Love for the World』の使用許可を『天和泉』から得ました。」これが噓であったことが分かる。

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