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大切な人は、今もコップの中にいる

馬車馬のように働くのを少し止めてみたきっかけは、
身近な社長さんが急に亡くなってしまったことがきっかけだった。

たくさん話したわけではないけれど、
ハグリットのように大きな体をもつそのひとは
長くつづく会社を責任感持って背負っている、そんな気がした。

心臓発作だったらしい。
急にいなくなってしまった。
まだ若かった。


ふりかえればスタートアップを頑張ろうと思ったのも
一緒に企業を目指して友だちが急に亡くなってしまったこととむすびつく。

彼とは半年近く起業のアイデアを練りあった仲だった。
ただ彼は一般企業に就職して、2ヶ月目のときに旅立ってしまった。
実は彼のお母さんは最後にあったのが1か月前で、
僕は2日前に会っていたから、申し訳ない気持ちがした。
1個年下だった。



ふと昔なにかの本で読んだ
コップのたとえが頭に湧いてきた。

「コップいっぱい 人」
とかで検索したらヒットした。

そうそう。
コップいっぱいの水には、理想状態だと
世界中のなくなった人の脳細胞が詰まっているらしい。
これはオカルトじゃない。
高校化学をやっていれば計算できる。



ふたりともきっとこのコップの中にいるんだ。
もしかしたらその人の家族も一緒にいる。

そしてその人を支えた水分子は、
これから自分の体を作ってくれる。

大切な人は遠くにいったんじゃない、
むしろもっと近くにやってきたんだ、
ゼロ距離になったんだ。

おつかれさま、わたしと旅に出よう。