見出し画像

青魔導具解説 2023冬

【初めに】

初めましての方は初めまして。そうでない方はお久しぶりです。千葉でデュエルマスターズをしているちくわ。(@tikuwa0214)です。

今回は自分が1週間で使用し、優勝×1、3位×1、ベスト4×2、ベスト8×1、勝率75%超えとなった青魔導具について書いていきます。

長年青魔導具を使用し、様々な形の青魔導具で優勝9回、GPと超CSでもそれぞれベスト32となった筆者のリストへの考えを詰め込みます。是非最後までお読みください。


※本記事ではCSの運営様の方でも公開されているリスト(3位×1、ベスト4×2)及びそれの解説までは無料。先日優勝した未公開リスト及びそれの解説からは有料となっております。
今後もリストを変えて結果を残す度に追記していく予定です。


※(3/2更新)

新殿堂により環境が大きく変わることが予想される為、今まで有料だった部分を無料にしました。

また、それに伴って新殿堂後のリストを更新致しました。

旧リスト解説部分を読んだ上で興味を持っていただけましたら読んでみてください。



書きやすさの都合、以下常態

当記事ではデッキタイプを『』、カード名を「」で表記する。


【前提の共有】

まず、現在のオリジナル環境でtier1として上げられるのは『アナカラージャオウガ』と『青黒ヴォゲンム』の2つである。
実際にCSに行けば『黒緑アビス』や『赤青マジック』、『フィオナアカシック』等様々なデッキも見かけることとなるが、tier1の2つはそれらよりも特に頭ひとつ抜けた母数と勝率を出している。

『青黒ヴォゲンム』の成り立ちからも、『青魔導具』はよく比較され、『青黒ヴォゲンム』の安定性や対応力等からしばしば下位互換のように言われるが、それらの直接対決となったと際には大きく『青魔導具』側が勝ち越す。

また、メタが効きにくく、「ジャオウガ」の攻撃に対してもある程度受けられる可能性があり、大きく勝ち越すとまでは行かないが『アナカラージャオウガ』に対しても決して遅れはとらない。

そして、『赤青マジック』や『赤緑アポロ』のような明確に不利がつく山はいるものの、自分の動きを押し通す力は十分にある為、雑多に対しても強い。



tier1の片方に強く出られ、もう片方とも戦える。それで言って雑多に対しても強い。
これが、現環境における『青魔導具』の強みと言えるだろう。

また、自由枠も多いため、採用するカードによってよりtier1の2つに強く出られるようにしたり、その他の対面を想定したカードを入れる事によって現環境でも高い勝率を狙う事が可能となる。


【デッキリスト】

まずは、当初のリストから。
当リストを使用しての戦績は
12/22吉祥寺CS(0.5倍)→5-2(ベスト4。3決行われず)
12/23音速CS(等倍)→6-2(ベスト8)
12/24松戸CS(0.5倍)→9-4(3位)
12/28音速CS(等倍)→5-3(ベスト4。3決行われず)
となっている。

画像はdeck maker様のを使用


現在主流の「クロカミ」軸の構築とは異なる、特徴的な採用についてのみ書いていく。


・堕呪ゾメンザン

以前は4枚採用がテンプレとなっていて、「クロカミ」が採用されだしてからは枚数を減らしていた。

しかし、現環境で使用するならば4枚採用をする事を強くオススメする。
こちらのカードを最大枚数採用する強みは大きく分けて3つある。



1つ目は『青黒ヴォゲンム』対面での「ガリュザーク」への耐性。


この対面での負け筋として多くあるのが、「エアヴォ」で新世壊を剥がされた後、「ガリュザーク」の効果でマナが使えず卍壊が出来ずに負けてしまう事である。

この対面では「クロカミ」もなかなか盤面に残らない為、マナ埋めも合わせて4マナしかなくては勝つ事は難しい。

それを解決するのが「ゾメンザン」である。
最大枚数の採用により、4マナでカウントを3つ以上進めることが可能となる。


2つ目は「5000VT」への耐性。


「クロカミ」を軸にした構築が出回ってからは、『青魔導具』対面でも「5000VT」を抱える動きをする人が増えた。

『アナカラージャオウガ』対面では、せっかく「ジャオウガ」の攻撃を「ギャプドゥ」で耐える事が出来たのに「5000VT」を出しながら殴られたせいで返しに勝てないといった動きはよく起こる。

それを解決するのが1マナの「ゾメンザン」なのである。


3つ目は奇数マナへのくっつきの良さ。

「クロカミ」も場にいる間2コストの魔導具呪文が全て1コストになる為、奇数マナへのくっつきは良いと言えるだろう。

しかし、向こうは出すのにまず3マナ必要な上、出しても新世壊のカウントは進まない。
唱える呪文が全て2コストだと仮定した場合、奇数マナで4枚目のカウントが進められるようになるのは7マナある時である。(クロカミ+1×4)

3ターン目、5ターン目に魔導具のくっつきを要求される事の多い現環境では1テンポ遅くなってしまう。

端的に言うならば、「クロカミ」はくっつける前に準備が必要なのに対して、「ゾメンザン」は準備が不要で欲しいターンにそのままくっつける事が出来る。


・堕呪カージグリ

STを持っているため、一応受け札のかさ増しになるが、基本的には手打ちを想定しての採用となる。


1番の役割対象は「ガリュザーク」
従来の構築では除去する手段が「ゼニスザーク」しかない為、返しに再び出されてしまい対処する事は出来なかった。

しかし、「カージグリ」を採用することにより、手っ取り早く退かし影響を最小限に抑える事が可能となる。

また、『アナカラージャオウガ』対面では「同期の妖精」や「キャディビートル」等の小型シスクリを低コストで退かすことにより、そこからのゲーム展開をこちらに優位に進めることが出来る。


・卍月ガ・リュザーク卍/「すべて見えているぞ!」

従来の構築でも1枚は採用されていたが、当構築では3枚採用している。

理由はやはり、tier1の2つに強く出る為だが、それぞれへの強みを書いていく。

『ヴォゲンム』対面では、リソース管理は「新世壊」によってある程度甘えられる上、ドルスザクの無月の門による投げ合いは向こうの方が遥かに上手な為、「ゼニスザーク」でリソース勝負を仕掛けるよりも「ガリュザーク」で相手の遅延に回った方が強い。

『アナカラージャオウガ』対面では相手にケアする手段が無いため、残った盾に埋まっていればターンが確実に返ってくるのはもちろん、盾が残っている状態で手打ちする事によりターンを返しても絶対に負けない場面を作ることが出来る。


この様に、どちらの対面に対しても非常に刺さりが良く、それ以外の対面でも一度「すべて見えているぞ!」を唱えて殴りに行く動きが大変強力で複数回/複数枚使用したい場面が多々ある為、今回は最大限増量した。


・頂上混成ガリュディアス・モモミーズ22

最近は「MAX-Gジョラゴン」でコピーされる所をよく見るこちらのカード。種族にドルスザクを持っている為「ガリュミーズ」からも出てくる。


1番の強みはなんと言っても『ヴォゲンム』対面のフィニッシュ力。「ヴォゲンム」or「ドゥポイズ」+「ゼニスザーク」等はまだ可能であるが、相手の動きの大部分を制限し、着地したらほぼほぼ勝つ。

また、それ以外の対面でも呪文を止められる除去耐性持ちの3点である事は優秀。

エクストライフで盾が増えること、卍壊で得た追加ターンで探しに行った他のドルスザクや「ガシャゴン」を終了時に出す動きも強力で、フィニッシャーだけでなく蓋としての役割もこなせる。


・好詠音愛クロカミ

最近は4枚の採用が主流だが、当構築では1枚のみの採用となっている。


「ゾメンザン」の項で「クロカミ」の弱みについても書いたが、現環境ではジャストダイバーのターン以外では場に残ることはほとんど無く、『ヴォゲンム』対面では出した返しに「ドゥポイズ」で直ぐに処理されることもざらである。

更にそれ以外でも、出したターンは自分の動きは全く進まない上に手は1枚減る為、とても弱い。

その為、早期にクロカミを置いて次ターンから山を掘りに行く動きよりも、使用可能な2コスト魔導具の総数が変わらなくなる5ターン目以降に添えてタイムラグを作らないような使い方が理想である。

最後にあると楽になり、無くても別に勝てる1枚との考えから今回は1枚のみ採用している。


以上が無料部分です。

有料部分では、その上で今の青魔導具が抱えている問題点それを解決し、優勝したリストについて書いていきます。

ここまでお読みいただきありがとうございました!





【現在の青魔導具が抱える問題点と解決策】



ご購入ありがとうございます。大変励みになります。


以下、書きやすさの都合再度常態


前項では、環境に合わせて「クロカミ」から「ゾメンザン」へと軸を変えた旨について記した。

そのうえで、現在の青魔導具が抱える問題点とは何か?

それは相手への干渉手段の少なさである。

「ガルラガン」が殿堂となり、「ゼニスザーク」もその採用枚数を減らした今、相手への干渉手段が極端に少なくなった。

もちろん、面を広げて殴る対面では「ボックドゥ」の手打ち、墓地メタが有効な対面では「ブラッドゥ」等の干渉手段はある。

しかし、『フィオナアカシック』や『ブレスラチェイン』等の4〜5tを目指したソリティアに対してはあまりにも無力で、どうしてもこちらの要求の方が高い、部の悪い速度勝負をする展開となる。

そんな問題を解決したのがこのリストである。

画像はdeck maker様のを使用


12/29カーディバルCS(等倍)→優勝
12/30大空CS(等倍)→ベスト16
1/5リストシェアした知人がCS優勝

「奇天烈シャッフ」の採用により、上記の対面への有効打を獲得。

元より2、3枚のメタカードへのアクセスが容易であったこの山では2枚でもそれらの対面での活躍が挑め、1度出せば相手の主要呪文を複数ターンに渡り止めることによりターンを獲得する事が可能。

しかしただそれらの対面への対策を積むのなら「DGパルテノン」でも事足りる。

ではなぜ「奇天烈シャッフ」なのか?

それは現環境に対してのこのカードの刺さりが大変いいからである。


『赤青マジック』対面

「奇天烈シャッフ」を採用しても相変わらず不利対面ではあるが、「ガシャゴン」を出して相手の最速を牽制し、そこに「奇天烈シャッフ」を添えて相手の「パーフェクトファイア」を止めることにより、相手の打点形成を大幅に牽制することが可能となる。

また、3宣言により「パーフェクトコールドフレイム」も止まるため、「ケローラスパイラル」が抜けてきている今では、相手のリソース源もある程度経つことが出来るため、相手のシャッフへの対応策を絞ることも可能である。


『アナカラージャオウガ』対面

3を宣言すると相手の盤面の「デドダム」「ジルコン」「ボンキゴマイム」「メイデン」を止めながら、「母なる星域」による「ジャオウガ」の着地も止められ、大幅に相手の打点を減らす事が可能である。


『ヴォゲンム』対面

卍壊するタイミングで出す事により、次のターンに「秩序の意志」や各種トリガーをケアしながら追加で1点生成できるため、少ないドルスザクでも詰めの難易度が遥に下がる。


また、相手の「ヴォゲンム」の墓地落としに「神の試練」が混ざっていた時等は2を宣言して「ブラッドゥ」を止めることにより、相手のLOを狙うことも可能。


『黒緑アビス』対面

『アナカラージャオウガ』等で「ボンキゴマイム」の下を使った事がある人は分かるかもしれないが、あの対面では盤面を作られたあとも5を止めると一気に面が止まる。
「すべて見えているぞ!」よりも1コスト軽く、かつ継続的に相手の過剰打点を牽制出来る。


この様に、「奇天烈シャッフ」を採用する事によって今まで対抗策を持たなかった対面への明確な回答を得る事が可能となる上に、それ以外の対面でも活躍する。

また、「モモミーズ」の終了時効果で出して、返しの相手の動きを牽制して安全にターンを返すなど、様々な場面での活躍が可能。


【対面解説】

この項では、各対面で意識する事を書いていく。
どの対面でも卍壊を狙う所などは同じなので、それ以外に重点を置いて書いていく。


『青黒ヴォゲンム』

・「エアヴォ」により「新世壊」を剥がされる為、1枚の下に全て入れるのではなく、2枚目が見えたら分ける。

これに関してはこの対面に限らず、カード除去が入っている山と当たった際は意識する。

一度のカード除去で崩されない立ち回りが大切となる。

・ドルスザクが4枚ある時や追加ターンで2回目の卍壊が狙える時、「モモミーズ」があるなど、卍壊してそのまま勝ちを狙える場合以外は下に4枚あっても卍壊させない方が強い。

卍壊を控えた「新世壊」がこちらにある場合は相手に常に「エアヴォ」を要求した状態でゲームを進められる為、実質相手の手札をマイナス1枚、マナをマイナス4した状態を押し付けられる。

しかし、一度卍壊して「ゼニスザーク」や「ガリュザーク」を2体くらい出したでは相手への「エアヴォ」要求を放棄した上で部の悪いリソース勝負を仕掛けることとなり、そのままジリ貧となって負けてしまう事が多い。

例外として、先攻4ターン目に卍壊してドルスザクが2体出る時等はそのまま面とリソースを押し付け続けるゲーム展開が可能となる為卍壊しても良い。


・先4卍壊を狙える時など以外は「ゾメンザン」をむやみに使わない。

「ゾメンザン」の項でも書いたが、この対面では相手の「ガリュザーク」に対して4マナで「新世壊」のカウントを3つ進められるのが大きな強みとなる。

上の卍壊の項でも書いたが、急いで卍壊を狙ってもあまり強くない為、奇数ターンも「ゾメンザン」を使わない方が良い。


・「ボックドゥ」をマナに埋めすぎない

この対面の負け筋として1つ、ガリュザークにより思うように動けずに負ける事を挙げたが、もう1つ複数の「ゼニスザーク」により早期に顔を詰められての負けもある。

相手の山にSAを持つクリーチャーはいない為、その際に「ボックドゥ」で止めながらカウントを進めることによりその負け筋を無くすことが可能となる。


『アナカラージャオウガ』

この対面は「アプル」や「キャディビートル」といかに向き合うかが大切となる。
また、「新世壊」を卍壊以外で使う事も多くなる為、パターンを抑えておく必要がある。

・ドルスザクによる大量マナブースト

相手のキャディに対して無月の門を合わせて複数枚ブーストする動きは有名であろう。

基本的には唱えて墓地に行った魔導具呪文を使って行う事が多いが、面を止めてあってターンを返しても負けない時や1トリ要求である時など、ターンを返せる時は終了時の「ガリュザーク」の無月の門を宣言しながら「新世壊」の効果で「エアヴォ」を唱え、7マナブーストしてターンを返す動きもある事を頭に入れて欲しい。

この動きをした場合、手札に「新世壊」があり、マナが11マナ以上ある状態で次のターンが来るため、次のターンに再び「新世壊」下に4枚入れて勝ちに行くことが可能である。


・「新世壊」の効果で「すべて見えているぞ!」を使用

これはやや特殊なパターンだが、「ガリュミーズ」が墓地の1枚しかない状態で「ブラッドゥ」で自分の墓地を山に返した後に引けなかった際などに、一旦「新世壊」の効果で「すべて見えているぞ!」を唱えて絶対にターンが返って来る状態を作り、次のターンに「神の試練」からループに入る。

この動きに限らず、「新世壊」を「ガリュミーズ」以外で使う動きを常に頭に入れておくことでこの対面への勝率を一気に上げることが可能となる。


『赤青マジック』

この対面は早期に卍壊をして押し付けるか、とにかくゲームを先に伸ばす事が勝ち筋である。

ガシャゴンやシャッフ等で相手の最大値を牽制しながらターンを稼ぎ、新世壊を進めて相手に「ヒメカット」を要求しながら、7ターン目以降などに抱えた「ゾメンザン」を使って一気にカウントを4進めるのが1つの勝ちパターンである。


この対面では「ガシャゴン」、「シャッフ」、「クロカミ」の3枚が特に活躍してくれるが、どれも「5000VT」で一気に返されてしまうので常に盤面の数と相手のマナには注意を払う必要がある。


ゲーム全体としては、新世壊のカウントを進めて相手に圧をかけながらリソースを稼ぎ、そのまま卍壊が可能なら卍壊。

ほとんどの場合は卍壊はさせてもらえないので、ガシャゴンやクロカミ、シャッフを用いて相手の行動を牽制しながらゲームを延ばし、6.7ターン目に一気に抱えたゾメンザンを吐いての卍壊が1つの勝ちパターンとなる。

ヒメカットの下が下ごと手札に戻す為、ヴォゲンム対面とは異なり道中もゾメンザンは積極的に使用出来る。

また、シャッフやクロカミ、ドルスザクで相手の動きを牽制しながら新世壊を使わずに勝つパターンもある。

動画はその時の試合の様子。欲しいカードが全て来ていた為やや特殊な例ではあるが、1つのパターンとして抑えておいてほしい。


他対面も要望がある度に随時追記予定。



【新殿堂後のリスト】

ここから先は

991字 / 5画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?