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3月8日に開催「国際女性デー TikTokクリエイターズミーティング 2023 〜TikTokから世の中を動かす女性クリエイターたち〜」レポート【一人ひとりの発信が社会を変えていく。人気女性クリエイター5名が語る「一歩を踏み出す」勇気】


毎年3月8日は、国連が定める「国際女性デー(International Women's day)」として、これまで女性たちが達成してきた成果をたたえるために世界各地でさまざまなイベントが開催されます。TikTok Japanは2023年3月8日、この国際女性デーを記念して女性クリエイターを招いたトークイベントを開催しました。

2023年の国際女性デーのテーマは「ジェンダー平等のためのイノベーションとテクノロジー」。革新的なテクノロジーやデジタル教育を推進する女性をたたえ、またデジタル空間における女性と少女の権利保護にもスポットライトが当てられます。

TikTokでは、多くの女性クリエイターがショートムービープラットフォームというテクノロジーを利用して独自の視点から情報を発信し、人々の共感を集めたり知識やメッセージを広めたりすることで世の中に働きかけています。そこで、今回はショートムービーによる情報発信を通じて社会を動かそうとしている女性クリエイターにお集まりいただき、TikTokでの発信を始めて変わったことをテーマにお話しいただきました。

今回ご登場いただいた女性クリエイターは、税理士として自営業の方々向けの情報を発信する自営業専門!税理士河南さん 、脱毛症やウィッグなどの日常をカップルで発信するハゲップルハゲカノさん、宇宙の魅力を分かりやすく伝える天文物理学者BossBさん、指定難病を患いながらダンス動画から障がいまで精力的に発信するちどり足のもずさんの4名。ファシリテーターは、ファイナンシャルプランナーとコーチとしてお金とココロに関する話題を投稿するみさと/お金の専門家さんに務めていただきました。

みさと/お金の専門家さん

みさと/お金の専門家 本日はお集まりいただきありがとうございます。ファシリテーターのみさとと申します。普段はファイナンシャルプランナー、コーチングの専門家として活動しており、TikTokではお金の話題や幸せについて投稿をしています。では、まず皆さんの自己紹介からお願いいたします。

自営業専門!税理士河南さん

自営業専門!税理士河南 自営業専門の税理士をしている河南(かわみなみ)です。TikTok以外にSNSでも情報を発信しており、総フォロワーは25万人を超えました。仕事と家庭と子育てを両立する、働くお母さんでもあります。

ハゲップル(ハゲカノさん) 

ハゲップル(ハゲカノ) ハゲップルというアカウントで日常動画を投稿しているハゲカノです。2021年にウィッグの会社を立ち上げて、皆さんにウィッグをファッションとして楽しんでもらいたいと活動しています。

天文物理学者BossBさん

天文物理学者BossB BossBです。私は物理学が専門で、大学で教鞭をとっています。TikTokは、女性をエンパワーしたいと思って始めました。

ちどり足のもずさん

ちどり足のもず ちどり足のもずと申します。車いすダンス、モデル、インフルエンサーとして活動しています。障がいについて発信したり、車いすに乗ってダンス動画をアップしています。2月には障がいを持った人の「困った!」を解決する会社を立ち上げ、福祉用具開発やイベント企画をしていく予定です。

TikTokをはじめたきっかけは?

ファシリテーターを務めたみさと/お金の専門家さん(左)と自営業専門!税理士河南さん(右)

みさと 皆さんありがとうございます。まずは最初のテーマである「どうして TikTokで発信を始めたのか」を教えてください。河南さんからお願いします。

河南 私はもともとYouTubeをやっていたのですが、その編集をお願いしていた方から「これからは絶対TikTokが来るから」と勧められたのがきっかけでした。試しに3カ月毎日投稿してみたら、その間にバズって今に至ります。

ハゲカノ 私は一緒に住んでいる彼と「何か一緒に活動したいね」ということになり、ノリで始めました。はじめは目的があったというより、面白そうだからやってみたという感じです。

ハゲップルのハゲカノさん(左)、天文物理学者BossBさん(中)、ちどり足のもずさん(右)

BossB 私は以前から女性をエンパワーメントする活動をしており、エチオピアの貧困女子を支援する活動を予定していました。それがコロナ禍で活動できなくなってしまって。そんなときに「オンラインでもできることがあるのでは?」と思いついて始めたのがTikTokです。

オンラインで何を発信しようかと考えたときに浮かんだのが、科学技術分野にいる私たちが、楽しんで科学している様子を発信することでした。日本は海外に比べて科学技術分野に進学する女子が圧倒的に少ないので、より多くの女子学生に興味を持ってもらえたら、という気持ちから始めました。

なぜTikTokだったのかというと、当時中学生だった息子が夢中だったからです。若い世代が夢中になっている新しいツールなんて面白いじゃないか、とTikTokをスタートしました。

もず 私は生まれつき体に障がいがあり、自分の体にコンプレックスを持っていました。以前からSNSで発信をしていましたが、はじめは車いすを使っていることが分からないよう上半身だけしか映していませんでした。

でも、あるとき母が「自分が思っているほど、人は気にしてないよ」と何気なく言ったのです。その言葉に背中を押されて、TikTokでも障がいを隠さずに発信するようになりました。これが自分の殻を破れた瞬間で、今ではもっと私のことを知ってほしいと思っています。

スマホ1台でできる手軽さが魅力

みさと 河南さんとBossBさんは人からTikTokを勧められたとのことですが、もずさんはどうしてTikTokだったんですか?

もず 当時はスマホ1台しか持っていなくて。スマホだけで撮影や編集、投稿が簡単にできるアプリは、TikTokくらいでした。

ハゲカノ 私が始めた頃はショート動画というとTikTokくらいしかありませでした。日常を切り取った動画をあげたかったし、まだやっている人が少なかったのでTikTokでやってみよう、と。

みさと 最初に動画を上げる時は勇気が必要だったり、どんな動画を上げていいかわからなかったりしますよね。みなさんはどんなことを工夫されましたか?

BossB 私はある程度までやらないと気が済まないタイプですが、最初は全然バズらないじゃないですか。それで、くそーっと思って……(笑)。子どもの心をつかまなくちゃダメだと、漫画をヒントにすることを思いつきました。

ある時、アインシュタインのE=mc2(エネルギーと質量の等価性)の解説を「Dr. STONE」にひっかけてやってみたら、初めてバズったんです。その時はすごくうれしかったですね。

一度バズれば、そこからどんどんバズるので、今では素の自分のキャラでやりたいことができるようになりました。

最初は気づいてもらうことが大切。「これを発信したい」というのがブレないことも大切ですが、見る人の志向も考えるほうがいいですね。それが、思い通りの発信ができるようになるための道だと思います。

河南 私は「お金の話」というちょっと難しい分野なので、「とにかく短く!」ということを工夫しました。その頃ののTikTokは10秒、15秒が主流で、なるべく短くと思ってもお金の話は30秒が限界でした。

台本を用意したら大事なところだけ残して、とにかくいらないところは全部カット。使うワードも厳選して、日本語をギリギリまで削る感覚でやっています。

TikTokが開いた新しい扉

みさと 皆さんTikTokを始めたことで、どんな変化を感じていますか?

河南 まずは、とにかく撮影に追われる日々になったことですね(笑)。もうひとつは、TikTokの厳選クリエーターに選ばれたことで、本を出版できたことです。出版社の方からは「お金の難しい話をTikTokでこんなに簡単にわかりやすくまとめられるなら」と言われました。おかげで今年は2冊目も出版することができました。

本業でも影響が大きくて、いろいろな会社からの問い合わせや企業案件など問い合わせメールがたくさんきます。そちらもガラリと変わりましたね。

ハゲカノ 私はウィッグで何かしたいというのは、今の彼と出会う前から考えていたんです。ちょうど会社を立ち上げようと準備しているのと、TikTokを始めたのが同じ頃で……。最初は日常的な動画をアップしてましたが、最近はウィッグ関連の告知動画も上げています。

TikTokの効果として実感しているのは、認知度がすごく上がったことです。TikTok以前から別のプラットホームで活動していたんですが、TikTokを始めると街で声をかけられる機会もすごく増えました。

みさと ハゲカノさんはクラウドファンディングもやっていますが、TikTokでも告知しているのですか?

ハゲカノ TikTokではプロフィールで告知しているくらいです。私の中でTikTokは「日常の楽しい動画を上げる場所」という気持ちが強いんですよね。でも、今ならストーリーのように消える動画もあるので、そういうところでやるのはありかもしれません。

やりたいことを見つけたり、視野も広がる

BossB TikTokを始めてバズると、メディアからこんなに連絡が来るんだというのは実感しました。有名になれる可能性という点では、すごいポテンシャルがありますよね。ただ、私自身は有名にはなりたくないし(笑)、社会にメッセージを送りたいという気持ちから発信していくつもりです。

それが何かというと、宇宙と人と社会の接点みたいなこと。それこそが自分がこれから研究したいテーマだというふうに方向性が定まったのは、TikTokを始めたおかげかな、と思っています。

ちょうど最近「宇宙思考」という本を出版したのですが、宇宙と物理を人の生き方や社会のあり方にひも付けてまとめた内容になっています。これからもそこをさらに深掘りして、発信していきたいし、そういう機会をつくってくれたのがTikTokだと思います。

これからTikTokを始める人にアドバイスするとしたら、継続することです。ある程度の頻度で発信していかないと、フォロワーとのつながりも薄れてしまいます。そうすると発信する目的が達成しにくくなってしまいます。まずは続けることが重要です。

もず 私にとっての大きな変化は、いろいろなコメントをいただくことで「あ、こういう考え方もあったんだ」と視野が広がったことです。もうひとつは、自分の発信が人の心を動かしているんだという実感が持てたことです。

みさと もずさんはおしゃれな装具を作りたいとクラウドファンディングをされていますが、それもTikTokでの活動が影響しているのでしょうか。目標額を大きく越えた143%の達成率だったそうですが。

もず クラウドファンディングはTikTokのストーリー 機能を活用して宣伝をしました。これからまさに製品開発をする段階です。

ほかにも地元の群馬県で、20歳以下の障がいを持ったキッズ向けのファッションショーを計画中です。そちらもこれからクラウドファンディングを立ち上げます。

みさと もずさんは今年、成人の集いを迎えたばかりの大学生ですが、なぜそういうチャレンジができたと自分で思いますか?

もず TikTokでいろいろなコメントをいただくことで、もっと人の役に立てるようになりたいと考えるようになったからだと思います。私自身がこれまで困っていたことが多かったので、障がいを持った人の困ったを解決できるよう、会社を作ろうと思いました。


クリエイターとして、どう「世の中を動かす」か

みさと 最後にこれからみなさんは、TikTokでどんなことを実現して、世の中を動かしていきたいと思っていますか? ぜひ今後の夢を教えてください。

もず はじめは、SNSに自分の体を載せるのは恐怖でした。でも思い切ってTikTokに投稿してみたら、人は自分が思うほど気にしていないことがわかったし、投稿する度に「フォロワーさん=味方」が増えていくことで、自分に自信が持てるようになりました。そんな私だからできることとして、障がいがある人の「困った」を解決していきたいと考えていますまたモデルやインフルエンサー活動にも力を入れて、将来はパリコレに出るのが夢です。

BossB 私は、自分の活動を通して女子女性のエンパワーだけでなく、すべての人々のエンパワーを続けていきたいですね。また、今回このイベントに参加して、TikTokが積極的に社会活動を行っていることがわかったので、今後もぜひ協力したと思います。チャリティとかファンドレイジング(非営利団体への寄付や支援)などもTikTokと一緒にやってみたいです。

ハゲカノ 私は、同じような悩みを持つ人たちを勇気づけたいと思っています。TikTokでウィッグを外した姿を公開したことで、自分の気持ちにも周りの環境にもすごくポジティブな変化がありました。脱毛を隠すためのウィッグではなく、ファッションとして楽しめるようになったらいいなと思います。例えば、みんなでピンクのウィッグで渋谷をジャックするようなイベントもやってみたいですね。

河南 日本人はお金の勉強をする機会がないまま、大人になってからお金の壁にぶつかってしまう人が多いんです。それが、私がSNSでお金の勉強を発信している理由です。

より人生を充実させるのに、お金の勉強は不可欠ですから、そこを簡単に短く発信していくのが私の使命だと思っています。これからもみなさんのサポートになるような発信をし続けることで、お金に対する付き合い方を変えていけたらと考えています。

みさと 河南さんとは似ているジャンルで発信しているので、おっしゃることにすごく共感します。これから日本では、絶対にお金の勉強が必要ですよね。

今日は女性クリエーターのみなさんの実体験からくる、さまざまな声を伺うことができて、有意義な時間を過ごせました。ありがとうございました!

トークセッション終了後は、国際女性デーにちなんでミモザの花束を手に全員で記念撮影。その後、クリエーター同士の交流を深める懇親会も行われました。TikTok Japanでは、これからも女性のエンパワーメントのために、継続的に取り組みを進めてまいります。


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