テンションの低いライターは、TikTokで何をすればいいのか?大人気「神話系」クリエイターTOLAND VLOGさんに聞く【#踊らないTikTok】
いま、TikTokでは「踊らない」コンテンツが急増中。お笑い、動物、家族。日常に役立つテクニックから物件内覧まで……。
これまでTikTokとご縁がなかったみなさんに、「いまのTikTok」を知ってもらいたい! きっと興味を持ってもらえるはず!
そんな思いで、「#踊らないTikTok」の企画をスタートしました。TikTok初心者のnoteクリエイター3人がTikTokをはじめる様子を通して、みなさんにTikTokのリアルをお伝えします。
第4回はnoteクリエイター 岡田悠さんが、TikTokクリエイター TOLAND VLOGのお二人にレクチャーを受けながら、自分らしい動画のつくり方を学ぶ様子をお届け。
「旅」をおもしろく語るにはどうすればいいの? 神話というニッチなネタで人気になったTOLAND VLOGさんに、「TikTokでトークを伝える」コツを聞きます。
TikTokを使って、自分の好きなものの魅力をどんどん発信していきましょう!
ネタバレで“引き”をつくる。TikTokの勝負はスタート3秒!
岡田 TOLAND VLOGさんのこの動画、すごくおもしろかったです! 神話をテーマにされていると聞いて、「マニアックすぎない?」と思ったのですが……(笑)。もっといろんな神話を知りたくなりました。
サム ありがとうございます! そう言っていただけるのが一番うれしいです!
TOLAND VLOGは、サムさん(トーク担当)とたかやさん(動画編集担当)、マサキさん(取材時は欠席)の三人で運営するチャンネル
岡田 でも、TOLAND VLOGさんを見て不安になってことがあって……。僕はふだんからテンションが低い人間なんです。これもしかして、TikTokをはじめるうえで致命的では?
たかや いやいやいや!!(笑)
サム 「見た目の印象」と「しゃべるテンション」が合っていることが大事なんです。それに、クールに見える岡田さんが、見た目の通りぶっきらぼうなトーンで、ぶっとんだおもしろい話をするスタイルだったら、ギャップがあって惹かれます!
岡田 たしかにサムさんの明るい表情には、ハイテンションなしゃべり方が合っていますね。
サム でもずっと動画のようにハイテンションなわけじゃないですよ!(笑)撮影の前は、ブワーッと汗をかくくらい気持ちを上げて。50m走を全力疾走した直後にしゃべるつもりで撮ってます!
岡田 そうなんですね(笑)。いつも撮影は自分で行っているんですか?
サム いや、たかやがiPhoneで撮ってくれています。1人で撮っていると、これおもしろいのか? って不安になっちゃうんですよね。いつも目の前のたかやを絶対笑わせるぞ! という気持ちでしゃべっています。
たかや 笑わなかったら、最後に変顔で落としに来るんですよ(笑)。
岡田 誰かに撮ってもらえるのはいいなあ。ライブ感がでて、見ている人を引き込める気がします。
岡田 僕はよく「旅」をテーマに執筆していて。TikTokでは旅の失敗談などを話せたらいいかなと思っているのですが、どうでしょう?
サム おもしろそう!! ちなみにどんな失敗談があるんですか?
岡田 たとえば、大学生のころの話なんですけど……。当時バックパッカーに憧れていた僕は、大きいリュックを買って、モロッコに行くことに。モロッコに着いて電車に乗ったあと、長いフライトだったせいか、すうっと寝てしまっていたんです。起きたら2時間も経っていて、チェーンでつないでいたはずのバックパックが丸ごとなくなっていました。
サム うわあ……。
岡田 念願の「バックパッカー」になったのに、たった2時間で、バックパックを失って……。
一同 ははは(笑)。
岡田 結局、助けてくれた現地の人の家で、薪割りや水汲みなど手伝いながら4週間モロッコで暮らしました。
サム エピソードがおもしろすぎます!! 絶対TikTokでもバズりますね(笑)。タイトルは「はじめての海外旅行で何もかも失った話」とかどうでしょう!
たかや 「丸ごしになったのでモロッコで4週間暮らしてみた」とかでもいいかも!
岡田 先にオチを言っちゃうんですね。
サム はい、タイトルでネタバレするのがおすすめなんです! TikTokでは、みんな大量の短尺動画をながし見しているので、だいたい3秒ほどで見るか見ないか判断されていると思います。だから、冒頭に最後まで見たくなるような「引き」をつくることが重要です。
たかや そうそう! 動画を最後まで視聴してもらえないことも多いので、オチを引きのばすと、「トークのおもしろさ」がまったく伝わらなくなってしまいます。
奥の手「再投稿」!試行錯誤の過程は残してOK
岡田 たかやさんに、動画編集のコツをうかがいたいです。
たかや 実は僕も、TikTokをやる前から編集スキルがあったわけではなくて。まだまだ勉強中です。
岡田 そうなんですね。どんな人を参考にしているんですか?
たかや Twitterで人気のカマたくさんの動画とか、すごく参考にしています!
岡田 他に、編集のポイントはありますか?
たかや 画面のテンポを大事にしています。文字に動きをつけたり、トークにあわせて画像を切り替えたり、表示するスピードを工夫したり……。TikTokは音ありで見ている人が多いとは思いますが、無音で見ても楽しめる動画にしています。
岡田 なるほど。
岡田 今日はいくつもTikTokのノウハウを教えてくださって、ありがとうございました。最後に、僕にアドバイスをください。
サム 動画がバズるかどうかは、タイミングも大きな要因です。以前、きっとウケるだろうと自信を持って投稿した動画が、全然バズらなかったことがあって。悔しくて、一度投稿を削除して、再度投稿してみたんです。そうしたら、再生回数がはね上がったことがありました。
岡田 まったく同じ動画を投稿しなおしたんですか?
たかや そうです! 動画がバズるかどうかって、TikTokのレコメンドシステムで届く最初の100人くらいにかかってると思うんですよ。
サム 僕たちはそれを「1次オーディション」って呼んでます(笑)。
たかや 投稿のタイミングによって、最初に見てくれるユーザーは変わるので、うまくいかないときは、動画の上げなおしも試す価値があると思います!
岡田 わかりました。
サム あとは……、1回でいいんで、めちゃめちゃテンション高くして撮ってみてください! ハイテンションな岡田さん、見てみたいです!!
たかや それもギャップがあっておもしろそう!
岡田 (笑)。もしできそうであれば、やってみます。
第5回は、山口裕加さんと池田航さんの対談をお届けします! 料理クリエイター同士の対談は、第3回・第4回とは違ったコンテンツづくりの秘訣がうかがえます。お楽しみに!
(執筆・編集:株式会社ツドイ 撮影:eichi tano デザイン:ハロ)
#踊らないTikTok 1~3回目の記事はこちらから▼