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50円分の価値

情けは人のためならず、という正しい意味を知って、思い出したことがある。
数年前に、ボディトークをわりと頻繁に受けていた時期があった。
いつも行っていたボディトークの施術をしてくれる方のサロンは自宅から遠かったので、近くの施術サロンを紹介してもらい、武蔵小杉のサロンに行くことになった。
小杉のサロンの方は、Yさんと言い、ボディトークだけでなく、いろんなことが分かる方で、技もいろいろ使いこなす方だった。

私は土日に自分の用事で出かける時はいつも当時4歳の娘を連れて行っていた。その時も娘が飽きないように静かに待てるようなグッズを持って行っていた。
ベッドの周りで遊んで待つことを受け入れてくれたYさんには感謝だった。
いつものサロンのボディトークと違い、私の過去生の1コマから、私の右脚の黒い何かを解放してくれた。足裏がジンジンしたような気がしていた。
どうやら、黒い蝶が大量に足裏から出て行ったらしい。
過去生での私の行いに対して、今日、報われるようなことが起こりますよ、と言われた。
何だろう?と期待しながら自宅の最寄駅に着いた。眠くて機嫌の悪い娘をおんぶして、娘対策のおもちゃなどを詰めたリュックをお腹側にかけ、えっちらおっちら歩いていた。
昼ごはんを家に着いてから作る気が起きない。そうだ、途中の蕎麦屋で済ませて行こう。
タンメンなら、娘も食べてくれるはず。
おじいちゃんとおばあちゃんの経営する町の小さな蕎麦屋だ。温かい雰囲気のお店。
タンメンを注文した。お会計の時、50円を値引きしてくれた。
この50円が私の報われた価値。だと思った。
値段なのか、値引きしてくれたその気持ちなのか。
50円をたったこれだけ?と思う気持ちもあったが、今は値段じゃないんだと思う。
過去の私が行った善い行いが、50円という分かりやすい形で返ってきたんだと思った。

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