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28.スラムダンク創作山王でわちゃわちゃする話(三井寿、深津一成)


今回の主人公リョーコ:深津の幼馴染 東京プロチームのマネージャー

三井寿: 深津と同じ東京のプロチーム所属 湘北高校出身 

主人公佐藤アキちゃん、山王工高出身、大手雑誌編集部で働いている。


沢北:アキの幼なじみ 山王工高出身 アメリカ在住


深津:東京のプロチーム所属 沢北の先輩 山王工高出身 

南:大阪のプロチーム所属 豊玉高校出身
岸本: 大阪のプロチーム所属 豊玉高校出身


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※成人指定※

※直接的な表現ありなので、苦手な人はご遠慮ください


完全自己満、結構大人な内容ですので苦手な方はご遠慮ください。あまりバスケに触れず健全な男女として書いてます。誤字脱字あり。すみません。前回の続きです。


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また気づいたら見惚れてた。
場違いみたいに自分の席に座って肘をたてて外を見てる。
長めの前髪をセンターパートで分けていて
何を考えてるかわからないあいつを。

一成を好きになったのは正直自分でも意外だった。
クラスでもお喋りで騒がしい
派手な男友達はたくさんいて
一成は物静かでちょっと変わってる
独特な雰囲気を持ってるやつだったから。

気づくと視線で追っていたのは幼馴染だからじゃなくて、
よく見てると気づく艶やかな部分に惹かれていた。

「おい、深津本気出せよ。」
クラスの男子が体育のバスケ授業中、棒立ちしてる一成にちょっかいを出す。

私はそれを区切られたネット越しに見つめる。
辞めておいた方がいいのに…。

敵のチームの男子が、一成にわざと強めにパスをだした。
一成が片手でボールを止める。
何も言わずに3人抜いて、遊ぶようにスリーポイントでシュートをした。
その後、ビブスを脱いで
「先生、お腹痛いので保健室行きたいべし」

残された男子を睨みながら、もう煽ってくるなよ。と言わんばかりに体育館を後にする。

なんとなく理由をつけて
保健室に私も向かう。
保健室には誰もいなくて、カーテンで仕切られたベッドに横たわる一成を見つける。

「大人気ない」
カーテンの間から、そう一成に声をかけた。

一成は目線だけ私にくれて
またすぐ目を閉じる。
「リョーコでも勝てたべし。」
それだけ呟いて、背中を向いた。
それを聞いて笑う。
また、私の方を見て何か言いたそうにする。

「シュートする時、肘の位置が悪い」 
「は?」
さっきシュート外したの見てたのか。
一成って本当よく見てる…。
それだけ言ってまた背中を向けた。

いつか振り向いてくれるかな。
背中を向けた彼を見てずっと
淡い期待を抱く。

高校に入って、学校が変わっても
体育館によく遊びに行った。
とにかく気を引きたかった。
らしくなく髪伸ばしてみても、
メイクをしてみても
進展しない関係性に痺れを切らす。
感情に身を任せて君に触れてみたくなる。

いつも通りの放課後、部室でユニフォームから着替えてる途中の君に近づく。
私に気づいて、不思議そうに見つめる。
君の目を見ながらキスをした。
君の体が少しびくっとして、驚いてるのがわかる。
困ったような君の表情を見ると、泣きたくなるから
見ないようにただ唇を押し付ける。

ゆとりがあるユニフォームの上から君の体を触った。
下半身に手を伸ばす。
名前を呼ばれたけど無視して
16歳の君を誑かした。
君の手を私の胸に置いて、少し嫌悪感を感じてる君の顔が揺らぐのを見逃さない。

でも今思うと君の優しさだったって気づいた時
後に引き返せなくて、君がいつも通り接してくれる優しさを、利用する。

君に好きな子ができて
はっきり拒絶された時
もう縁が切れるのかもと少し安心した。
行き場のないこの気持ちが、私をどうしようもなく傷つけるから。

自分はもう膝の故障でバスケができないけど、
スポーツ業界で働きたいと思っていた。
スポーツ製品の営業で働き始めた時に、プロチームのマネージャーの誘いがあり
思い切って応募したところ、東京のプロチームの所属が決まった。

それが一成のチームだったことに
すごいびっくりしたけど
もう、進展する事がない私達の日常は
慣れたもので、ただ君を見つめるだけの毎日を過ごしている。


「つまんねぇ話だ。」
深くキャップを被って、いつもの安酒を飲み干す。
あごの古傷が酔ってるからか赤くなっている。

「おい、つまんないってなんだ。」
聞かれたから、また過去の話をしたのに
一蹴されたのでくってかかる。
らしくないロングヘアをばっさり切った私は、この首上までのショートヘアが気に入っている。

「結局、めそめそ辛気臭い。」
「三井が聞いたからじゃん!」

気づいたら、もう2時になってた。
行きつけの大衆居酒屋で騒がしい雰囲気の中
へべれけで話す。

プロチームに所属してから、すぐに意気投合して三井寿と1番仲良くなった。
何かと一緒に飲みに行くし、男友達って感じで気が楽。女性ファンから絶大な人気があるけど飾ってなくてチームのみんなからも好かれてる。

「お前と深津って、合わなそーだしな。」
「そんな事いうなよー!」
ぎゃーぎゃー騒ぐ私を白い目でみる三井。

「リョーコは顔が可愛いだけで、中身は親父なんだよ。」
「…親父は言い過ぎじゃない?」

三井も顔はかっこいいのに、裏表なさすぎというかズボラというか話すと女が離れていく理由がわかる。

「なんつーか。深津は繊細そうだしなぁ。」
あてを食べながら三井が宙を見上げる。
ガッツリ、焼酎を飲む私をじっとみる。
「リョーコは男勇ましいっつーか…。」
ん?と三井が言いたいことが
わからなくて聞き返す。

「多分私、執着してるんだと思う。」
そう言って焼酎の水割りを飲む私を、三井は心から嫌そうな目でみる。

「それ、わかってて辞めようとしないのどうかしてるわ。」
「違う違う、辞め方がわかんないのよ。振られたわけでもないし。」
「振られたようなもんだろ。」
辞めて言わないで。とテーブルに突っ伏した。

「諦めないからっていっちゃったしなぁ。」
顔に手をつけてため息をつく。

「新規の男作れよ。」

「…ど、どうやって?こんなバスケ中心の生活で…?」
確かに。と三井も同意する。

「じゃあ、俺が抱いてやるよ。」
三井がふざけて笑って頭を撫でた。思わず動揺して酒をこぼす。

「ちょっと…辞めてよ。私免疫全然ないんだから。」
冗談だとわかっていても、日本のバスケチームで1番の人気者から言われると威力が凄かった。

「自分から深津の事襲ったやつがよく言うよ。」
「いや…あれは若気のいたりというか…なんていうか。今は絶対無理…。」
首をブンブン振りながら、また焼酎を一気に飲んだ。

昔の話なんてしたからかお酒が進んで
私は飲みすぎて吐いていた。
トイレのドア越しに三井が声をかける。
「おい、大丈夫か?」
声を聞くにあっちも相当酔っ払っている。

「多分。大丈夫。」
そう言って、げっそりして扉を開ける。

「会計すませたから、行こうぜ。」
いつもこうならないから
珍しそうに三井が私をみる。
「あ、ありがとう。」
そう言って豪快にうがいをする。

「…ねぇ、私達帰れるの?」
へげれけに道を歩く。
「あたりめーだろ。」
そう言う三井がよろけながら前を歩く。

「ちょっと待って。」三井の腕をつかむ。
また吐きそうになって静止する。
「休憩したい…。」
私が下を向いて、腕にしがみつく。
「あー、」
少し考える三井。
「じゃあホテルいく?」

一瞬考える。
何でそんな事言ったんだろう。と思いながら
1ミリもそんな雰囲気じゃない私達を考えて
抑えきれない吐き気に負けて
「いいよ。」と答えた。

こういうところ来た事ない。
おどおどする私の背中に手を添えて、大丈夫かよ。と三井が部屋にいれてくれる。

目の前にベッドがあって、思わず飛び込んだ。

「最高!」そう言って顔を埋める酔っ払いの私。
冷蔵庫からペットボトルをだして、私に渡す三井。
「…ありがとう」
気分が少し落ち着いてきた。
相変わらず頭はぐるぐる回ってる。

「あそこの焼酎……本当に焼酎だったのかな?」
「じゃなかったらなんなんだよ。」
三井が同じベッドの上に座って
帽子を脱ぎながら笑った。

「深津の事になるとお前はこうなんだよ。いっつも。」
三井がテレビの電源をつける。
「らしくねーから辞めちまえ。」
そう言って靴下を脱ぐ。
寝ながら顔だけ三井の方をみる。
そんな簡単に言うけど…。と睨む。

「三井はさ。好きな人いないの?」
急に気になって聞く。

「あぁ?なんで。」
急に顔を赤くして急にこっちをみる。
何、その反応。と不思議に思う。

「いるに決まってるだろ!」
なんで怒られてるんだろう。
と思いながら、やっとの思いで言い返す。

「じゃあ三井はさ、好きになったら辞めようと思ったら辞めれるの?」
そう言われて、じっと私をみる。
酔ってるからだと思うけど、涙目になるのがわかる。

「おいおい。」三井が焦った様子で私を宥める。
「泣くなよ!」私の背中ををポンポン叩く。
ぎこちない手に笑った。

「何がおかしいんだよ…」
顔を赤くして言う三井がおかしくて、涙目で笑った。

「元気でた。」
顔を青くして言う私が説得力がなくて、三井も笑った。
横になっていると、体は楽だけど酔いが回るのがわかる。
一成が大好きだったんだよ。
大好きな私が好きだった。
急に切なくなって、スッキリしたくなる。

「私、お風呂入りたい。」
「…どうぞ。」
三井が私を見ないでテレビのチャンネルをまわしながらいった。

ペットボトルの水を一気飲みして
お風呂場に向かう。
服を脱いで、歯磨きをしながら
思いっきり熱いシャワーを浴びた。
短い髪をオールバックにして顔に水滴を感じる。
ふと、横を見ると三井と目が合う。

なんでだ?と酔ってる頭で考えると
シャワールームとベッドがある部屋の仕切りが透明な事に気づく。

三井の顔が真っ赤だった。
私も真っ赤になるけど、
さっき中身が親父なんだよ。と言われたことを思い出して仕切りの壁に向かって両手で手をついた。
体を押し付けて、三井の顔を挑発的にじっと見つめる。

ほんの冗談のつもりだった。いつもの悪ノリ。
酔っているから余計タチが悪い。

一成に相手にされない体を、私は今まで持て余していた。

三井が立ち上がって、シャワールームに来る。

いきなり服を脱いで中まで入ってくるからぎょっとする私。
片手で顔を掴まれて、私は浴室の壁に体を打ちつけられる。

三井の長いまつ毛が、シャワーから出る水滴で
濡れて私の顔に落ちて瞬きする。
その時にキスされて、全身が緊張する。
三井の唇が触れた後、三井が私の顔を見た。
怪訝な顔をしてたと思うけど
「…もっとして。」
気づくと言葉が出ていた。

私、キスするの高校生の時以来だし
全部自分からだったな。
と切なくなる。
三井が私の顔を両手で掴んで
何度もキスをする。
こんな風にキスされてみたかったの。ずっと。
心臓がドキドキして壊れそう。
目の前の相手にドキドキしてるんだって気づく。

三井の手を取って胸を触らせる。
濡れた体に手を滑らせて、三井が私の体を触るのを見る。
物欲しそうな私の目線に気づいて、三井が私を持ち上げた。
お姫様だっこしてベッドに連れていく。

「いいのか?」怖い顔してそう聞いてくる。
今思うと、怖い顔じゃなくてストッパー効かないぞ。って感じだったんだと思う。

私は三井に見下ろされて、見上げながら上目遣いで頷いた。
三井がベッドの上で、立ち膝になってベルトを外す。
私は腰に手を当てて、口で奉仕する。
その様子をちょっと驚いたように見た後
三井が息を吸って天井を見るから
興奮して上下に速く動く。
途端に抜かれて、押し倒される。
片足を肩にかけられて2本の指でお腹に向かって押し上げるようにピストンされたから顔を背けた。
顔を下半身に近づけられて
「ちょっと…」と抵抗する。
「初めて?」と聞いて頷くとそのまま舌先で触れた後思いっきり舐められた。
同時に責められて、大きな声が出る。
しばらく舐められた後、三井がベッドの横の棚から何かを取り出す。
卵形の何かで、振動する音がした。
そのまま私の下半身に当てられて、うるさく喘ぐ。
当てながら指で攻められて三井がその様子を意地悪く見る。
「いきそう?」聞かれて、よくわからないけどそうなんだろうと思って頷く。
指が激しくなって私は腰が痙攣する。
その様子を見て、指を抜いて腰をあてがわれる。
懐かしい痛みと感覚に、急にまた恥ずかしくなる。

いつも同じ空間にいる人とこんな事してるなんて。
不安になって少しずつ入ってくる三井の感覚を感じながら、三井の胸に手を置いた。
「お前、かわいいよ。」
三井が置いた手を握って、息を吐きながら言った。そんな事言われると思わなくて三井の目を見る。

誰かにそんな目で見られる事、今までなかったから動揺した。
その途端に三井が深く入ってきて、考える余裕がなくなる。

「俺の事も見ろよ。」
そう言って腰を打ち付けながらキスされる。
自然と手を伸ばして、首に手をまわす。
三井が私の腰に手を回して、もっと深く繋がる。
なんか、幸せかも。そう思った。

そのまま体を合わせて私達は眠りに落ちた。


「あー…動けねぇ。」
目が覚めた時、三井がそうつぶやく。
起き上がってあぐらをかいて、水を飲む。
その姿を寝ながら見つめる。

顔を両手でくしゃくしゃっと擦った後、私の方を向く。
眉間に皺を寄せて、その後頭をかいた。

「んで…どうなの。」
目を逸らしながら言う。
「え…?なにが?」
酒で声が枯れている。昨日声を出しすぎたせいもあると思うけど…。

「新規の男もいいんじゃねーの。」
ちょっと緊張した様子の三井がいた。
「…そうだね。」
私がそう言ったのが意外だったのか、急に振り向く。
「よろしく、三井。」
そう笑って言った。

三井は何も言わずに目を大きくして、私のすぐ隣にきて私を抱きしめた。

不意に電話が鳴る。
三井が私を抱きしめたまま、電話をとった。
「後30分で出ろって。」
名残惜しそうにそう言う。
「…私の家来る?」
そう提案すると、三井は頷いた。
シラフになって部屋を見ると散らかっていて2人で服を探す。

「あ…やべー。財布ねぇ。」
「え?てか私バックがそもそもない。」

相当泥酔していたらしい。
そう言って2人で顔を見渡せて笑った。
三井が考えこむ顔をした後に、かろうじて床に落ちていた携帯を手にとる。

誰かに電話し始めたので、どうしたのかと見守る。

「おー、俺。お前どこにいる?」
「え、誰に電話してるの」

「ちょっと財布なくしちまって、お前の家の近くのホテルにリョーコといるんだけど、金貸してくんね?」

堂々と頼む姿に思わず吹き出す。
「わりーな。おう。住所おくる。」
電話を切って私を見る。

「すぐ来てくれるって。」
「誰が?」
「深津。このホテルの近くにだろ。あいつ家。」

意外な名前に口があんぐり開く。

「どーせ付き合ってんのばれんだし、言っちまったほーがいいだろ。」
私が何も言えなくなってるのを見て、そう続けた。

しれっと告白してるし、一成よんでるし。
本当に三井って裏表なさすぎっていうかなんていうか…。

でもこういう所がいい所だよね。
そう思って三井に近づく。
「あ?どうした。」
きょとんとしてこちらを見るから
首に腕を回してキスをした。

三井は驚いてたけど、私に手を回して強く抱きしめる。



「…お前ら何してるぴょん。」
予想以上に最大級に機嫌が悪い一成が
ホテルのロビーに立っていた。

「わりーな、こうなっちまって。」
三井が私の肩を抱く。
きまづいとかそれ以上に機嫌が悪い一成を見てビビり倒す私と、幸せそうな三井。

「呼べるの、お前しかいねーからよ。」
そう言って一成の肩に手を置く。
「…利子つけて返せぴょん」
一成がお金を三井に渡す。三井がフロントにいくのを見て踵を返してホテルの外へ行くので、思わず追いかける。

「一成!」ホテルの外で呼び止める。
「…ごめんね、変なお願いして。」
一成が振り向いて私の顔を見る。

「リョーコ、よかったな。」
そう、優しく言ったので
「ありがとう。」
私は笑って一成を見送った。



「おいおいおい。なんで俺とうつってないんだよ。」
三井が不機嫌そうに私の部屋で
フライデーを見る。

不覚だった…。まさか一成と一緒にいるところを撮られるなんて…。
私が項垂れてるところ、三井はあっけらかんとして雑誌を読んでいる。

「一成、最近元気ないよね。これのせいかなって思って。」
「あ?そうか?いつも通りにしか見えねーけど。」

そう言ったあと、三井が少しむっとする。
「大丈夫だよ。あんたの事好きだから。」
それに気づいた私がそう言って三井を後ろから抱き締める。
三井がそれを聞いた後、顔だけ後ろに向けてキスをしてくる。
「…好きって言うの初めてじゃね?」
三井が唇を離した後、照れて言う。

「えっ…そうだっけ。」
思わず私も照れる。「三井は?」と意地悪く聞く。
「ずっと好きだったっつーの。バカ。きづけ。」
そう言われて嬉しくてキスをした。








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