ITストラテジスト試験章立て-2021-2
X-Twitterを中心にIPA資格試験の情報発信をしてます。
ST試験を受験する方の参考になればと、公開されている過去問を章立てしてみます。
あえて細かい説明は省略し、淡々と組立のプロセスを残します。
お読みいただく方には「出来ていく過程」を追っていただければと思います。
今回から、より実践的な内容とするべく「本番で書くメモレベル」にします。
さて、今回の問題はこちら。
階層１
はじめに、全体を囲う階層を設定します。
ここに悩むのは時間がもったいないので機械的に行います。
冗長で格好悪い表現に見えるかもしれませんが、素直に設問を引用します。
今回は設問の情報量が多いため、この時点で確実に織り込むべき要素があるためあらかじめ織り込みます。
１．個別システム化構想策定の背景となった事業目標、変革の概要、ステークホルダ
１－２．
・〇〇という事業特性があった
・Ａ社の事業戦略は‥
・〇〇を事業目標に‥
・関係するステークホルダは‥
２．個別システム化構想案に対するステークホルダとの意見の相違と、私が行った意見の調整
２－１．個別システム構想案およびステークホルダとの意見の相違
２－２．私が行った調整および工夫点
３．経営層の評価および改善点
３－１．経営層への説明
・経営層に、意見の調整結果を反映した個別システム化構想を説明した
３－２．評価を受けて改善した点
この時点の網羅性です。
階層２、３
次に、２階層目ですが‥
この問題は情報量が多く（論述試験としてみれば「ヒント」が多く）、２と３を並行して行う方が効率的でした。
一気に２、３を組み立てます。
１．個別システム化構想策定の背景となった事業目標、変革の概要、ステークホルダ
１－２．
・〇〇という事業特性があった
・Ａ社の事業戦略は‥
・〇〇を事業目標に‥
・関係するステークホルダは‥
２．個別システム化構想案に対するステークホルダとの意見の相違と、私が行った意見の調整
２－１．個別システム構想案
・私は、個別システム化構想の試案を検討した
・具体的には
・あるべき業務及びシステム
・投資効果〇年で〇億円
・開発期間〇〇ヵ月
２－２．ステークホルダとの意見の相違
・事業目標の達成に向けて、変革を実現するためには、ステークホルダとともに個別システム化構想を策定する必要がある
・立場の違いから意見の相違が発生した
・私は、事業戦略と整合性のとれた個別システム化構想を完成させるためには、ステークホルダから協力が不可欠であると考えた。
・私は、放ち意見や疑義を持つステークホルダを説得し、意見の調整を行うことが重要である。
２－３．私が行った調整および工夫点
・（問題文からどれか一つの事例を引用）
・具体的には‥（ここで問題文と差別化する）
３．経営層の評価および改善点
３－１．経営層への説明
・経営層に、意見の調整結果を反映した個別システム化構想を、事業目標達成に寄与するものとして説明した
・具体的には
・事業戦略への影響
・投資効果
・（競合他社との関係や事業の展望など）
３－２．評価を受けて改善した点
（省略）
ここまでの網羅性です。
仮置きする中で、「既存業務の電子化」とする方が書きやすそう」と考えました。
古参メンバーからの対立構造が表現しやすいからです。
自ずと、「古い企業である」という前提が必要となります。
全体像を探る中で、書きやすくするための制約条件を自ら設定することで、筋道を作りやすくすることが重要です。
「設問イ」→「設問ウ」→「設問ア」という順序で書く方がいらっしゃいますが、「章立て」も目的は同じです。
「設問ア」に制約をつけたいから、先にイ、ウを考えます。
この「章立て」方式は、先にアタリをつけてから組み上げる形となっています。
ここまでが、「章立て」の練習となります。
試験本番では、事業概要などは既に頭にある状態で、もっと少ない情報を書き連ねることになると思います。
大事なのは問題の要素を漏れなく織り込むことと、設問1で掲げた目的を一貫することです。
要素を織り込むことは、割とすぐ対応できます。
一貫性を保つために、「章立て」の練習が必要です。
次に大事な点として、ここまでにかけられる時間は30分〜40分です。
これさえできれば、あとは修飾しながら書くだけです。40分で作れるようになるまで過去問を繰り返しましょう。
終わりに、私の著書も紹介します。
試験の攻略法ではなく、なにかとモヤモヤしがちな論述試験をどう捉えればよいか。を中心にお伝えしてます。
勉強を始めたばかりの方にお読みいただくものではないので、気が乗らなくなってきたときに思い出していただけると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました✨
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